203Hg-chlormerodrin,
203Hg-nitrateおよび
99mTc-DMSAをそれぞれ正常ラットに静注し, これらの腎臓内分布をマクロオートラジオグラムにより経時的に観察した。その結果,
203Hg-chlormerodrinは腎臓皮質ことに髄放線に多く集積し, 髄質にはほとんど集積しないが, このように皮質に集積した
203Hg-chlormerodrinは経時的に髄放線および腎柱の側へ移行する傾向を示した。
203Hg-nitrateも
203Hg-chlormerodrinにかなり類似した性質を示し, 腎臓皮質に多く集積し, なかでも髄放線の部分が集積が多く, 経時的に髄放線および腎柱の側へ移行する傾向を示した。
99mTC-DMSAは静注後の時間によらず腎臓皮質 (髄放線の部分を除く) に集積し, 髄質には集積していなかった。
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