γ線スペクトロメトリーにより, 酸化アルミニウムを標準物質として窒素の定量を行なった。
(NH
4)
2SO
4とAl
2O
3の混合試料に14MeV中性子照射を行なうと, おもに
14N (
n, 2
n)
13N,
27Al (
n, p)
27Mg, および
27Al (
n, α)
24Naなどの反応が生ずる。このうち,
13Nからの0.51MeV消滅γ線と
27Mgからの0.84MeVγ線との部分的光電ピーク面積の比をとると, この面積比は一定量のアルミニウムに加えた窒素量と完全な比例関係をもつことが知られた。
したがって, この関係 (更正曲線) を用いることにより, ある物質中の窒素の定量が可能で, グルテン中の窒素の場合には約4%の誤差にて定量することができた。
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