静脈内投与した
14C-ヒポキサンチンの放射能の分布とそれに対する経口投与したアロプリノールの影響を全身オートラジオグラフィにより標識化合物投与後8時間のリスザルで検討した。
正常動物とアロプリノール投与動物での放射能の分布は本質的にはたがいに同じであったが, アロプリノール投与動物ではより強い放射能が認められた。すなわち
14C-ヒポキサンチンのサルベージ経路が増強されていた。既報のマウスでみられたと同様に, サルにおいても顕著な放射能が活発な核酸合成を行う組織でみられたが, 二, 三の臓器では若干の種属差が認められた。正常動物においてはヒポキサンチンの尿中代謝物は
14C-アラントインだけであったが, アロプリノール投与動物においてはアラントインのほか
14C-ヒポキサンチン,
14C-キサンチンが顕著に検出された。
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