筑波の高エネルギー物理学研究所 (KEK) のT1チャネルにおいて, in-fightπ-ビームのマイクロドシメトリを実施した。メタンベースの組織等価ガスによる軟組織等価2μm球のLETカウンタにより, 120MeV/
cから1000MeV/
cの範囲の6点の運動量のin-flightπ-ビームについて, リニアルエネルギー (
y) の分布を測定した。対数増幅器によって, 1.6<
y<430keV/μmの範囲のfrequencyスペクトルを得た。これらのスペクトルから
y・d (y) , D (y) , yF, yDなどの諸量を計算し, 運動量依存性を調べた。
y<1.6keV/μmにおけるデータが欠けているため, 絶対値はたいして物理的意味を有しないが,
yの全体的傾向は把握できた。運動量が小さくなるにしたがい, 線量における高y成分の割合の増加が見られた。
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