ガンマフィールドでは, 通常, 低線量率による長期間照射が行なわれるが, この場合, 生長点の分化発育の初期の段階から, 幼穂形成の全過程が含まれ, 誘起された変異の1穂内における保有のパターンは種子照射の場合と異なり, きわめて複雑であるが, 一般には, 変異部分の大きさの分布は, 不可避的に小さいほうにかたより, 変異発見の最小単位である照射世代の1穂中の1小花にそのピークが認められる。このような小さい変異セクターの大きさの推定法として, M2で見出される変異と, M
3ではじめて見出される変異の相対頻度を用いる方法を考案した。実験データに適用した結果, 突然変異率は線量率にはあまり依存しないことがあきらかにされた。
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