RIAを利用した血清T
3測定用キット (Seralute-Total T
3 RIA) の検討を行ない, 臨床例において血清T
3測定を行なった。被験血清 (100~200μl) と,
125I-T
3-アルカリ溶液をSephadex G25小カラムに添加, T
3,
125I-T
3をカラムに吸着させたのち, 抗T
3抗体を加えインキュベート, のちカラムを洗い残置する
125I-T
3を計測 (遊離分画) , 標準曲線よりその濃度を推定した。最小検出濃度, 10ng/dl, 測定内および測定間の変動係数3%といずれも良好であった。臨床例の測定値は健常者, 159±29ng/d
l (
n=40) , 甲状腺機能低下症, 65±31ng/d
l (
n=20) , 同亢進症, 450±174ng/d
l (
n=20) , 妊娠, 224±38ng/d
l (
n=10) , 血漿サイロキシン結合グロブリン増加症, 224~328ng/d
l, 血漿サイロキシン結合グロブリン減少症50~98ng/d
l, ネフローゼおよび肝硬変, 58~115ng/d
lであった。
抄録全体を表示