RADIOISOTOPES
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14 巻 , 5 号
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  • 神原 富尚, 柏平 伸幸, 萩田 勝之, 柯 烱輝
    1965 年 14 巻 5 号 p. 353-356
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    アンチモン酸カリウムを熱中性子で照射したさいに生ずる反跳アンチモン原子の原子価分布をしらべた。市販および合成したアンチモン酸カリウムの反跳アンチモン原子のリテンション値は, 化合物の中性子照射前の熱処理を増すにつれ, すなわち, 化合物中の結合水が減少するにつれて直線的に低くなることがわかった。これは結晶中で結合水のOHが促進的に作用してリテンション値を高めるためと推定された。この事実は, 異相系 (液―固) の交換反応の結果からも十分類推することができる。
  • 池田 長生, 近藤 暘司, 山下 弘
    1965 年 14 巻 5 号 p. 357-362
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    那須および草津のいくつかの温泉について, 放射化分析法により, ランタン, サマリウム, ユーロピウム, スカンジウムを定量した。1~2lの温泉水から得られる混合酸化物をJRR―1原子炉で5時間中性子照射したのち, 全希土類元素の部分を化学的に分離し, シングルチャンネルγ線スペクトロメーターで放射能を測定した。定量に供した5泉における各元素の存在量はランタン1.2~5.7μg/l, サマリウム0.8~2.6μg/l, ユーロピウム0.2~0.6μg/l, スカンジウム0.5~3.3μg/lであった。また那須温泉元湯について, 温泉水と温泉沈殿物の間におけるこれらの元素の分配についてしらベた。
  • 朝野 武美, 岡田 聰, 坂本 浩, 谷口 節男, 小林 康司
    1965 年 14 巻 5 号 p. 363-367
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    放射性ルテチウムをトレーサーとするルテチウムEDTA錯塩とルテチウムイオン間のルテチウム交換反応の研究をおこない, 反応速度と反応機作について検討した。反応物質の分離は, シュヴ酸による沈殿法を用いた。
    反応次数は, pH6.5~5.5では錯塩濃度とルテチウムイオン濃度についてともに一次であった。
    しかしながら, 水素イオン濃度についてはpH6.5~6.0では依存性が認められず, pH6.0~5.5において約0.6次の依存性が現われてきた。ゆえに中性付近では単純な2分子反応で交換反応が進.むが, 酸性度が増してくると次第に酸触媒解離機作による交換反応が増してくるものと思われる。
    なお, pH6.5~6.0における反応速度式として
    R=2.2×10-2〔Lu・EDTAOH-2〕〔Lu3+〕mole・l-1・min-1 (25.0±0.1℃) がえられた。
  • 西脇 安, 河合 広, 本田 嘉秀, 木村 雄一郎, 森嶋 弥重, 古賀 妙子, 尾野 了一
    1965 年 14 巻 5 号 p. 368-373
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    海洋の生態系, とくにその浮遊懸濁物質における放射性物質の挙動ならびに分布を知るため, 大阪湾で採取した自然表層海水を用い, これに55Fe, 59Fe, 60Co, 89Srをそれぞれ約10-4μc/mlとなるように投入し, 海中浮遊懸濁物質を数種の孔径の違ったフィルター (東洋ロ紙No.5A, ミリポアフィルターOS型, SM型, RA型, HA型) で順次ロ過分画し, 各分画の乾物量, 有機物量などとともにこれらの放射性核種の蓄積, 分布の模様を検討した。その結果は
    (1) 浮遊懸濁物質による蓄積はいずれも7~10日で平衡に達することが認められた。
    (2) 浮遊懸濁物質乾物量あたりの蓄積, 濃縮はいずれの核種についても粒度の比較的小さい分画よりも平均孔径18μの東洋ロ紙No.5Aで捕集された粒度の大きい分画においてもっとも大きかった。
    (3) 各核種について, 浮遊懸濁物質の各分画に捕集された放射能の分布については, 60Coはその粒度の大きい分画で, 55Feは小さい分画で多いという傾向が認められた。
  • 丸山 芳明, 出縄 和英, 万里 輝男
    1965 年 14 巻 5 号 p. 374-376
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    陽イオン交換樹脂ダイヤイオンSK#1のH形, Li形, Mn形, Cd形, Pb形の風乾状態かまたは水につけたものと陰イオン交換樹脂ダイヤイオンSA#100のI形, BO3形の風乾状態のものをTRIGA-II型原子炉の水平実験孔にて出力100kWで照射し, その交換容量の減少をもとめ, 60Co-γ線による場合と比較検討した。その結果H形, Mn形, I形の樹脂は60Co-γ線照射と原子炉照射の場合を比較すると, 同じ照射線量にたいしてほぼ同じ交換容量の減少を示した。原子炉にて3.3×108r照射したときのH形, Mn形, I形樹脂のそれらの値はそれぞれ13.5, 10.8, 27.6%であった。カドミウムのような熱中性子との反応断面積のかなり大きなものや, リチウム, ホウ素のような熱中性子との反応断面積が大きく核反応の結果α粒子などを放出する元素を吸着したCd形, Li形, BO3形の樹脂は原子炉照射の場合損傷が大きかった。原子炉にて3.3×108r照射したときのCd形, Li形, BO3形樹脂の交換容量の減少はそれぞれ18.0, 33.8, 43.8%であった。また, 原子炉照射による樹脂の放射線損傷は60Co-γ線による場合と同様に乾燥状態のものより水とか3N酢酸につけたもののほうが大きかった。
  • 北原 一太, 田中 善正, 小谷野 明, 八木沢 敏
    1965 年 14 巻 5 号 p. 377-381
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    大線量率測定を目的としてアルミニウム箔電極の間に無アルカリガラステープを絶縁物とした広い電極面積を有する特殊な測定槽を作り, これに流動パラフィンを封入したものを検出器として, γ線照射中の電気抵抗と線量率の関係の直線性, 電気抵抗におよぼす測定電圧, 温度の影響などをしらベた結果, 線量率特性が良好で応答速度が速く, 再照射による再現性を有し, したがって電圧, 温度, 測定槽の条件を一定にすれば104~106r/hr程度の直読型大線量率測定器として十分利用できることがわかった。
  • 津久井 一茂
    1965 年 14 巻 5 号 p. 382-389
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    最近, 工業用, 医療用などにラジオアイソトープがさかんに利用されているが, このほど運搬や取扱いの軽便な放射線源を開発した。この放射線源は多孔性ガラスに放射性物質溶液をしみ込ませ, 乾燥後高温で焼結して密封線源とするもので, 得られた線源は放射性物質の変質や脱落などによる危険性がなく, またガラスの取りうるかぎりの任意の形状で任意の放射線強度のものが得られ, 作製方法が簡単である。
    本法で作製した放射線源は, 放射線によるガラスの失透脆化を考えて照射用線源のようにキュリー数の多いものよりは, β線, γ線計測器用標準線源, 校正用線源, あるいは工業用, 医療用などの放射線応用機器に装填する放射線源としての利用がとくに有効である。
  • 遠藤 道雄, 葉杖 正昭
    1965 年 14 巻 5 号 p. 390-399
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    重油燃焼炉による鋼材加熱工程においては, 燃料重油中のイオウ成分は酸化されて二酸化イオウとなる。この二酸化イオウは加熱された鋼材に作用して化学反応, 吸着などをおこし, その結果, 製品である圧延鋼板などのイオウ含量, ひいてはその化学的, 機械的性質に影響を与えると考えられている。
    われわれは放射性二酸化イオウ (35SO2) をトレーサーとして, 加熱雰囲気中のイオウ成分 (二酸化イオウ) がどの程度加熱鋼材に含有されてくるかを検討した。さらに, これに対する (1) 二酸化イオウ濃度, (2) 加熱温度, (3) 加熱時間, (4) 雰囲気組成の影響, また, イオウ成分の侵入の深さを明らかにし, これにより低価格のイオウ含有度の高い重油の使用の可能性と限界を知ることを目的として一連のモデル実験をおこなった。
    0.14%のSO2を含む雰囲気中で, 1, 200℃, 1時間の加熱により, 50%以上のイオウ成分が鋼材試料中にとりこまれるが, この鋼材サンプルをアンモニア性クエン酸アンモニア水溶液で処理すると表面放射能は急激に減少する。すなわち, とりこまれたイオウ成分の相当量は表面の酸化層 (スケール層) 中に存在する。鋼材中に移動するイオウ濃度は加熱温度, 加熱時間などにより大きく影響される。また, オートラジオグラフ法で測定した鋼鉄層へのイオウ成分の侵入の深さは, 1.200℃, 1時間の加熱で0.14mmであったが, この拡散距離は加熱温度が高いほど, また加熱時間が長いほど, 増大するようである。
  • 青沼 繁, 真弓 忠範, 青木 正忠, 北川 洋子
    1965 年 14 巻 5 号 p. 400-405
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    著者らは心臓ホルモンの研究において, 有効物質の1つとしてanserine (β-alanyl-1-methylhistidine) を証明し, 以後β-alanineの誘導体など種々の検討を加えてきた。今回はanserineおよびcarnosine (β-alanylhistidine) の分別定量法を確立するとともに, 体外から与えたβ-alanineが直接anserine, carnosineへ生合成されうるか, またその場合臓器特異性があるか否かを検討してみた。その結果, anserineおよびCarnosineは体外から与えたβ-alanineから生合成されうることを認め, さらに副腎, 前立腺においては取り込まれたβ-alanineがほとんどanserine, carnosineになっていることを証明した。
  • 清水 泰二, 阿部 三郎
    1965 年 14 巻 5 号 p. 406-410
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    エールリッヒ腹水癌細胞から核を分離調製する方法を報告し, このような方法によって調製した遊離核の代謝活性について実験した結果を報告した。すなわち, 3H-ウリジン, 3H-シチジンならびに3H-グアノシンは遊離核とインキュペイトすると, それぞれヌクレオシドにリン酸化されて核RNAへとりこまれる。3H-アデノシンはリン酸化されず, また14C-オロチン酸はウリジル酸に変えられることがなく, したがってアデノシンやオロチン酸は核RNAへとりこまれない。14C-グリシンは遊離核とインキュベイトすると核中のタンパクへとりこまれる。要するに, この遊離核はRNAやタンパクの合成に関与している酵素の活性を保持していると言える。
  • ビスワス S, 山元 皓二, 佐藤 昌良, 鵜飼 保雄, 小野沢 芳郎, 松尾 孝嶺
    1965 年 14 巻 5 号 p. 411-421
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    数種類の作物種子を用いて, X線またはγ線の照射直前または直後における化学薬品処理による放射線障害に対する保護効果をみた。化学薬品は有機, 無機の還元剤, SH-化合物, アミソ, ビタミソ, キレート剤, 代謝促進剤などの中から各種のものが選ばれた。発芽率, 生存歩合, 草丈などの生理的障害に対しては還元剤のvitamin CまたはNa-ascorbate, FeSO4, キレート剤のEDTA-2Na, およびK-化合物による前処理が顕著な保護効果を示した。SH-化合物のcysteineもある程度の効果を示した。ATPは処理前にあらかじめ種子を水に浸して活性状態にしたときにのみある程度の保護効果を示した。
    染色体異常に対しては後処理でも保護効果を示すものがあった。
    しかしX1に現われる稔性ならびにX1またはX2に出現する突然変異に対しては1~2の例外を除いて効果が認められなかった。
    これらの結果から, 放射線によって誘発される生理障害, 染色体異常ならびに稔性低下と突然変異とは, それぞれ異なる過程によって生じるものであり, 化学的保護剤を使用することによってX1の生存率を高め, 突然変異率を向上せしめるものと考えた。
  • 小川 栄一, 鈴木 史郎, 都築 博
    1965 年 14 巻 5 号 p. 422-427
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    マウスにあらかじめ85Srを投与し, 一定時間後に, 動物を殺して大腿骨をとりだす。これを試験管に入れてその放射能 (A1) を井戸型シンチレーション・カウンターで測定する。この試験管に2mlの被検液を加え, 一定条件で1時間incubateし骨をとりだしたのちの残りの溶液の放射能 (A2) を測定する。A2/A1×100 (%) を85Sr溶出率とし, これを機能指標とする。これによって骨と85Srとの結合度を推定するとともに, incubateする溶液中に各種薬物 (キレート剤, 塩類など) を添加し, これら薬物が骨からの85Sr溶出に及ぼす影響をしらべた。
  • 入江 実, 佐久間 真樹
    1965 年 14 巻 5 号 p. 428-438
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 1965 年 14 巻 5 号 p. A493-A176
    発行日: 1965/09/15
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
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