塩基性アミノ酸L-リジンおよびポリ-L-リジン (平均分子量3, 400, 15, 000, 25, 000, 87, 000) を, いずれもアルカリ性で30℃, 20時間,
57Co
2+イオンとインキュベートすることにより
57Co
2+イオンで標識した。
57Co-L-リジンは, 生体からすみやかに排泄された。
57Co-ポリ-L-リジンは,
57CO-L-リジンに比較して高い腫瘍親和性がみられた。さらにきわめて高い腎への移行とともに, 肝および脾へも取り込まれた。
57CO-L-リジンおよび
57Co-ポリーL-リジンの腫瘍親和性は, 平均分子量3, 400>15, 000>L-リジンの順であった。これらの臓器および腫瘍への親和性について, リジンの正荷電および分子量に関連して検討した。
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