RADIOISOTOPES
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16 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 坂口 雅一, 平林 孝圀
    1967 年 16 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    硫化亜鉛焼成過程における硫化水素-塩化水素混合ふんい気の挙動を究明するために, 35S-硫化水素および36Cl-塩化水素をそれぞれトレーサーに用い, 気相 (H2S-HCl) から固相 (ZnS) へのイオウおよび塩素の拡散現象を調査した。その結果, 塩素の拡散量はきわめて少なく硫化水素の存在に無関係であるが, イオウのそれは塩化水素の存在によって著しく減少した。また拡散したイオウがbulk内に均一に分布するのに反し, 塩素の大半は固相表面に偏在していることを見いだした。
    これらのことから, 塩素は硫化亜鉛表面でイオウに優先して強吸着し, また焼成時の硫化亜鉛の焼結反応にさいし, その表面のイオウが重大な役割を果たすものと推定した。
  • 本田 昂
    1967 年 16 巻 1 号 p. 6-13
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    ハニコン・コリメーターによるRI点線源あるいはきわめて小さな欠損体のシンチグラムが6本の腕をもつヒトデ型 (six-armed starfish pattern) としてあらわれることがある。この現象を198Au, 131I, 203Hgの各線源を用い各種ハニコン・コリメーターについて検討したところ, focal plane上でコリメーターを中心軸に対して30度回転した各点に放射能計数率値の高低がみられた。これをコリメーターの角依存性, すなわち脚“angular dependence”と呼んだ。この現象は焦点から離れた半影域において著しく, 使用核種のエネルギーが大きいほど, またコリメーターの鉛遮蔽および孔の隔壁がうすいほど著しくあらわれた。なお, コリメーターの孔数が多いものおよび焦点距離の長いものは減少の傾向を示した。六角形および円形の孔が六角型に配列されているために生ずる孔の隔壁の厚さの変化によるγ透過性の相違がこの現象を惹起せしめる原因と考えられる。
  • 浜田 哲, 鳥塚 莞爾, 浜本 研, 中川 潤, 森 徹, 森田 陸司, 中川 毅, 小西 淳二, 三宅 儀, 深瀬 政市
    1967 年 16 巻 1 号 p. 14-18
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    諸種の甲状腺疾患々者のタンパク結合ヨウ素を放射化分析により測定した。イオン交換樹脂カラムを通過させた血清を, 酸水解および蒸留を行ない, 生じたヨウ素分子を水酸化カリウムに捕捉し, これを4×1012n/cm2・secの熱中性子束で15分間照射した。誘導された128Iをヨウ素の選択的酸化および還元を行なったのち, 四塩化炭素で抽出し, 硝酸銀で沈殿せしめた。この方法によりヨウ素の高収率を得, またヨウ素以外の放射性核種を除去し得た。本法により測定されたタンパク結合ヨウ素の値は, 比色法による値とほぼ同一であった。
  • 田口 賢三, 清水 泰二
    1967 年 16 巻 1 号 p. 19-24
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    RIを用いてイ貝のエラのタンパクおよびRNAの代謝を追及し, タンパク合成に対するプール中の炭素量はエラ0.5gあたり7.56μgであり, このうち3.94μg/hはタンパク合成以外に消費されること, また, RNA合成に対するプール中の炭素量はエラ1gあたり9.85×10-1μgであり, RNA合成以外に消費される炭素量は1.32×10-2μg/hであることが算出された。さらにin vivoの実験から, エラおよび中腸腺タンパクの半減期はそれぞれ5.8日, 3.96日で, このときエラの場合, セン毛溝内の粘液腺近辺のタンパクがとくに代謝が活性であることがオートラジオグラフィから知られた。RNAの半減期はエラで2.6日, 中腸腺で10.6日であった。
  • 松坂 尚典, 稲葉 次郎, 蔡 昭明
    1967 年 16 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    1) 21, 35, 49および112日令のマウスに137Csを1回腹腔内投与したのち, 体内残留量を追求し, 体内残留率曲線を得た。
    2) 137Csの体内残留に対する年令の影響は明らかに認められ, 幼若マウスほど体内残留量が急速に減少し, 生物学的半減期が短くなった。
    3) また幼若マウスほど137Csの体内濃度は低く, かつその濃度の減少は年令の進んだマウスよりも早くなった。
    4) 21日令マウスでは, 137Cs屎尿中累積排泄率の値が, 成熟マウスよりも大きくなった。
  • 三田 幸範, 貴志 昌高, 三奈木 康夫
    1967 年 16 巻 1 号 p. 29-36
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    Centrophenoxine〔carboxyl-14C〕を合成し, マウスに経口ならびに静脈内投与, 吸収, 排泄, 体内分布を検討した。Centrophenoxineはきわめて吸収がよく, 経口投与の場合, 胃から急速に吸収された。体内分布は, 投与経路によらず全般に非特異的であり, 大部分が24時間以内に尿から排泄, 糞中排泄はわずかであった。脳へは, 静注の場合, 短時間では血液中に匹敵する放射能濃度を示したが, 経口投与の場合は少なかった。しかし, 経口で投与量を増加すればとりこみ量は顕著に増加した。Centrophenoxineの水解産物であるp-chlorophenoxyacetic acidを経口投与した結果は, Centrophenoxine経口投与とほぼ同様であった。ペーパークロマトグラフィの結果, 尿中代謝物として, Centrophenoxineとp-chlorophenoxyacetic acidとを検出した。
  • 35Sおよび3H標識O-Butyroyl thiamine disulfideの生体内分布
    高橋 忠男, 大塚 峯三, 吉川 正美, 佐藤 善重
    1967 年 16 巻 1 号 p. 37-47
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/09/07
    ジャーナル フリー
    35S-BuTDSおよび35S-B1を用いてマウス腹腔内注射による全身オートラジオグラムからBuTDSは生体内取込みと持続性の点でB1よりすぐれていることが認められた。さらに3HでラベルしたBuTDSを静注, 腹腔注, 皮下注および経口投与を行ない, それらの取込み状態, 吸収経路を全身オートラジオグラムならびにその拡大写真上の所見から検索した。その結果4種類の投与法では静注がもっともすぐれ, とくに骨格筋, 心筋に多く取り込まれた。またオートラジオグラムと対応させて観察するために, 全身切片の染色写真および生体の固有ケイ光を紫外線励起によって生じさせてカラー写真に撮影し, これらを組織の同定に用いた。一方, 3H-BuTDSを白ネズミに静注し, 各臓器, 血球, 血漿への取込みおよび尿中排泄を経時的に液体シンチレーション・スペクトロメーターで測定し, B1のそれと比較した。その結果, 全身オートラジオグラムのデータときわめてよく一致することを認め, とくに血球への親和性がB1より著しく高いことが明らかにされ, 心筋ではBuTDS注射24時間後の値がB1注射の1.6倍, 筋肉では約4倍の取込みが認められた。
  • 岩田 志郎, 西川 佐太郎, 松下 録治, 河合 建一, 笹島 和久
    1967 年 16 巻 1 号 p. 48-52
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • α線スペクトルの測定
    高橋 寿郎
    1967 年 16 巻 1 号 p. 53-60
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
  • 1967 年 16 巻 1 号 p. A731-A296
    発行日: 1967/01/16
    公開日: 2010/07/21
    ジャーナル フリー
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