RADIOISOTOPES
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62 巻 , 4 号
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ノート
技術報告
速報
  • 吉田 浩子, 細田 正洋, 齋藤 順子, 小林 育夫, 平澤 典保
    2013 年 62 巻 4 号 p. 203-210
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル オープンアクセス
    東京電力福島第一原子力発電所事故により汚染された地域の住民の被ばく線量を低減することを目的として,7軒の住家内で2mm厚の遮蔽材3種類の空間線量率低減効果を調べた。波高分布をunfoldingして入射γ線のエネルギー・スペクトルを取得し,放射性セシウムからの散乱線/直接線(S/U)の線量率比を評価した。いずれの遮蔽材でもS/U比が大きいほど遮蔽効果が大きく,最大27%まで線量率を低減させることができた。本法は散乱線を遮蔽する目的にはかなり有効であることがわかった。低線量地域においては,遮蔽材の住家への適用が被ばく線量低減のための合理的かつ効率的な方法となる可能性がある。
  • 保高 徹生, 川本 徹, 駒井 武
    2013 年 62 巻 4 号 p. 211-218
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では放射性セシウム汚染土壌の減容化技術の一つである酸抽出法を対象として,基礎的な知見及び粘性土への適用性を得ることを目的とした。
    試験は,事故後9か月の時点で福島県内から採取した土壌を用いて,複数の条件で酸抽出試験を実施した。その結果,放射性セシウムの抽出効率は6mol/L-硝酸において24%~71%の範囲であり,砂質土(Sand)では抽出効率が高いが,シルト・粘土分が多い土壌では抽出効率が低くなる傾向が確認された。また,福島県内の水田に多い灰色低地土については50%程度の抽出効率となることが確認された。
総説
  • 伊永 隆史
    2013 年 62 巻 4 号 p. 219-233
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/04/26
    ジャーナル オープンアクセス
    多元素安定同位体分析法が食物起源問題を解決するため利用されるようになった。食品試料(例えば,コメ,牛肉,ウナギ)のH,C,NとOのような軽元素の安定同位体比が元素分析/同位体比質量分析法によって正確に分析された。試料は主に4か国で採取された;日本と比較としてのアメリカ合衆国,オーストラリア,中国。全てのコメ試料は,有機肥料あるいは人工肥料の施肥により成長した。牛肉試料は,日本,アメリカ合衆国とオーストラリア3か国から採取された。輸入牛肉試料は農林水産省(日本)から提供され,判別関数式により比較された。ウナギ試料は,オーストラリア,中国,台湾の3国・地域から採取された。全ての国産食品試料は,δX値がなんらかの違いを示し,アメリカ合衆国,オーストラリア,中国の試料から明らかに特徴的であった。これらの結果は生育した国の気候,利用された栄養や潅漑水質の同位体に特有の地域的な違いによって説明できるであろう。統計的には,日本で育った食品(米,肉,魚など)を他の国で成長した食品から抽出するのに役に立つ測定基準の一つとなる。ヒトの代謝にかかる安定同位体の動態(すなわち,アイソトポミクスisotopomics)の解析研究は,近い将来,新しいサイエンスの樹立が期待されている。
連載講座
メスバウアースペクトロメトリーの基礎と応用
中性子散乱による原子・分子のダイナミクスの観測
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