Res-O-Mat T
4はcompetitive protein binding analysisによって血清のT
4値を測定する, in vitro甲状腺機能検査法である。
われわれは177例に本法を実施し, 二, 三の基礎的検討を加えるとともに, 臨床成績を得た。
1) T
4値 (μg%) : 正常男8例5.0~12.5 (平均9.1) , 女26例4.6~12.5 (平均8.1) , 甲状腺機能亢進症男15例10.6~20↑ (平均17.7) , 女39例13.2~20↑ (平均17.7) , 甲状腺機能低下症7例1.7~5.0 (平均3.5) , 非中毒性甲状腺腫49例4.5~16 (平均8.5) , 亜急性甲状腺炎2例は5.8と9.8, 慢性甲状腺炎3例4.8~7.8 (平均6.0) , 悪性甲状腺腫2例は9.0と10.8であった。甲状腺: 機能亢進症, 正常者, 甲状腺機能低下症の間には, わずかに重なりが見られたが, 比較的明瞭に区分しえた。
Res-O-Mat FT
4 Indexではより明確に区分しえた。
2) 抽出率は10℃で0.825, 26℃で0.795であった。
3) incubation時間は, 時間の経過とともにやや増加の傾向が見られるが, 60分が最も安定し, 適当と考えられる。
4) incubationは高温, 低温により影響を受ける。
Res-0-Mat T
4 Kitはレジソの洗浄や窒素ガスによるalcohol蒸発, 乾固の必要がなく, 簡便有用である。
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