RADIOISOTOPES
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57 巻 , 4 号
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原著
  • 澤田 佳則, 今泉 洋, 狩野 直樹
    2008 年 57 巻 4 号 p. 233-240
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/04/25
    ジャーナル フリー
    トリチウム(3H又はT)が生態系に及ぼす影響と水素を含む種々の化合物の反応性を明らかにするため,安息香酸誘導体とT標識ポリビニルアルコールとの間における水素同位体交換反応(T-for-H交換反応)を50~90℃の温度範囲で観測した。その結果,反応時間の経過と共に誘導体の放射能の増加が認められた。得られた観測値に対してA"-McKayプロット法を適用することで,各誘導体の官能基ごとの速度定数(k)を求め,この定数を相互比較することで,以下のことが明らかとなった。(1)各官能基の反応性には,温度依存性が見られる,(2)固液系の各官能基の反応性は固気系の反応性のおよそ7~12倍である,(3)官能基の共鳴効果によって反応性比に2倍近い差が生じる,(4)A"-McKayプロット法を使うことでマスク剤無しでの実態分析ができる可能性が高い,(5)今回得られた結果を基に,一般環境下での交換反応の推論が可能である,(6)本研究で用いた安息香酸誘導体のCOOH基の反応性はHammett則に従うと推測できる,(7)本研究で得られた結果は,T汚染の防止やTの挙動を明らかにする上で利用できる。
  • 中川 慎也, 片岡 隆浩, 迫田 晃弘, 石森 有, 花元 克巳, 山岡 聖典
    2008 年 57 巻 4 号 p. 241-251
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/04/25
    ジャーナル フリー
    ラドン療法の適応症には活性酸素に由来する生活習慣病が多く,その機構の更なる解明が期待されている。また,汎用性があり医学的効果が再現できるラドン吸入装置の構築は意義が大きい。このため,著者らは共同で開発したラドン吸入試作装置を用い,マウス諸臓器中の抗酸化機能の変化特性を検討した。ラドン吸入試作装置は,特殊加工したラドン線源を収納したユニットの数量,それへの送風量及び湿度などを調節することによりラドン濃度を自在に調整可能にするものである。この装置によりマウスに400Bq/m3あるいは4000Bq/m3のラドンを吸入させた。その結果,脳・肺・肝臓・腎臓において,抗酸化系酵素であるSODとカタラーゼの両活性が増加し,過酸化脂質量が減少した。この抗酸化機能の亢進により,本実験条件でのラドン吸入は活性酸素障害の抑制,すなわち,生活習慣病の予防や症状緩和に効果のある可能性が改めて示唆できた。
講座
加速器施設における放射線管理
連載講座
中性子イメージング技術の基礎と応用
(基礎編第12回)
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