RADIOISOTOPES
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60 巻, 1 号
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原著
  • 安東 醇, 安東 逸子, 黒田 昌宏, 金澤 右, 平木 祥夫
    2011 年 60 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    この研究はコバルト-ブレオマイシンの腫瘍集積性を損なうことなく,この化合物に放射性ヨードを付加させることである。
    コバルト―ブレオマイシンデメチル-A2はブレオマイシンデメチル-A2溶液に塩化コバルトを加えて合成した。他方,3-125I-ヨ-ドベンジルアルコールは非放射性のこの化合物のヨード原子を125Iで置換して標識した。この化合物にP2I4を作用させて3-125I-ヨードベンジルアイオダイドを作った。3-125I-ヨードベンジル-コバルト-ブレオマイシンはコバルト-ブレオマイシンデメチル-A2に3-125I-ヨードベンジルアイオダイドを結合させることで合成した。
    3-125I-ヨードベンジル-コバルト-ブレオマイシンを坦癌マウスに静注して,その体内分布を調べたところ,この化合物は腫瘍組織に,腎臓と肝臓を除く他の正常組織よりも多く集積していた。この新しく標識された化合物はかなり強い腫瘍親和性を保持していた。
速報
総説
資料
  • 本山 玲美, 柳澤 文孝, 上田 晃, 鈴木 祐一郎, 金井 豊, 大澤 英二, 小島 武, 赤田 尚史
    2011 年 60 巻 1 号 p. 27-33
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    東アジア地域において,産出・使用されている石炭の硫黄同位体比分析を行った。その結果,黄土高原グループの硫黄同位体比は+4.7~+7.1‰(平均値:+5.7‰),雲南省グループは-20.0~+9.9‰(平均値:-4.1‰),トルファングループは+8.6‰と+1.9‰,プリモルスキーは+6.1‰,モンゴル中央部グループは-2.5~+5.0‰(平均値:+1.1‰),モンゴル東部グループは+6.1~+8.7‰(平均値:+6.9‰),韓国炭は-9.7‰であった。一方,インドネシア炭の硫黄同位体比は+3.2~+9.8‰(平均値:+6.5‰),オーストラリア炭は+4.3‰と+9.3‰であった。
連載講座
中性子回折の基礎と応用(基礎9)
  • 大友 季哉
    2011 年 60 巻 1 号 p. 35-46
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/01/29
    ジャーナル オープンアクセス
    パルス中性子による全散乱測定は,J-PARCの強力なパルス中性子源を用いることで,液体や非晶質といった従来の全散乱測定の枠を超えた研究展開が可能である。全散乱装置として建設された「高強度全散乱装置(NOVA)」は,汎用粉末回折装置,低分解能小角散乱装置という側面を併せ持ち,多様な物質の構造解析を行う装置となる。全散乱法の得意とする不規則な構造の解析には,計算機を使ったモデリング,X線回折データの相補的利用が重要になるとともに,非弾性散乱実験への展開が物質の物性や機能と直結した構造情報をもたらすことが期待される。
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