この研究はコバルト-ブレオマイシンの腫瘍集積性を損なうことなく,この化合物に放射性ヨードを付加させることである。
コバルト―ブレオマイシンデメチル-A
2はブレオマイシンデメチル-A
2溶液に塩化コバルトを加えて合成した。他方,3-
125I-ヨ-ドベンジルアルコールは非放射性のこの化合物のヨード原子を
125Iで置換して標識した。この化合物にP
2I
4を作用させて3-
125I-ヨードベンジルアイオダイドを作った。3-
125I-ヨードベンジル-コバルト-ブレオマイシンはコバルト-ブレオマイシンデメチル-A
2に3-
125I-ヨードベンジルアイオダイドを結合させることで合成した。
3-
125I-ヨードベンジル-コバルト-ブレオマイシンを坦癌マウスに静注して,その体内分布を調べたところ,この化合物は腫瘍組織に,腎臓と肝臓を除く他の正常組織よりも多く集積していた。この新しく標識された化合物はかなり強い腫瘍親和性を保持していた。
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