放射性ヨウ素の体内汚染事故時の救急処置法として, KIおよびメチルサイオウラシルの
131I甲状腺摂取阻止効果, 体外排泄効果につき検討した。ラットに2種薬剤を投与量, 投与時間を変化させて与え, 甲状腺および全身中の
131Iをスタンド型シンチレーションカウンターおよびアニマルカウンターを用いて測定した。その結果, (1) 1.0mg/kgのKIあるいは10.0mg/kgのメチルサイオウラシルを
131Iと同時投与することにより, 24時間後の甲状腺, 全身中の
131Iを非投与群のそれぞれ約10%, 30%に減少させうること, (2)
131I摂取後かなりの時間が経過した場合には, KIよりもメチルサイオウラシルのほうが有効であること, が認められた。
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