46日生育した大麦の葉における元素分布を放射化分析により測定した。葉の先端部, 中間部および基部に分けて測定したところ, Mg, P, Ca, およびMnの分布は葉の先端部に集中し, ClとKは葉の基部に多量に存在する傾向が示された。Naの葉中の分布はほぼ一様であった。葉が古くなるに従って, 全般に元素の存在量は増加する傾向がみられたが, Mg, P, K, およびMnはやや古い葉に存在の最大値があり, 最も古い葉では若い葉と同様存在量は低かった。葉中の光合成能を調べるため, RuBisCO (ribulose1, 5-bisphosphate carboxylase/oxygenase) のmRNA量を測定したところ, 若い葉の先端部に多量に存在することが示された。
抄録全体を表示