放射性鉱石 (リンカイウラン石, ニンギョウ石, ピッチブレンド) を塩酸及び硝酸を用いて多段溶出を行い, 溶出液中の放射性核種及び安定元素を定量し, 放射性核種の溶出率と溶出液中の放射性核種の放射能比を求めた。ウランとトリウムは塩酸や硝酸に溶出しやすい。溶出液中の
234U/
238U,
230Th
238U及び
226Ra
238U放射能比は鉱石中の比より大きい。ウラン系列の中で壊変が進むと, α壊変の数が増加するため, 核種の溶出効果が増加する。また, 長半減期の核種の反跳による損傷は, アニール効果によって溶出効果が減少する。
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