99mTc-GSAは, 肝細胞にあるアシアロ糖蛋白受容体に結合し, 肝臓のイメージングを行う新しい放射性医薬品である。われわれは, ラット脂肪肝での肝細胞障害の評価を行った。実験には, Wistar系ラットを用い, 対照群 (
n=6) およびコリン欠乏食2, 4, 6, 10, 12週投与群を作製した (それぞれ
n=6) 。
99mTc-GSAを下大静脈より投与し, 直後より30分間ダイナミックデータを収集した。肝細胞にあるアシアロ糖蛋白受容体量を反映する指標として,
t90 (肝の時間-放射能曲線がピークカウントの90%に達する時間) ,
Kuおよび
Kd (2コンパートメントモデルより算出) を使用した。脂肪肝の程度に応じて,
t90は延長し,
Kuおよび
Kdは減少した。これらの結果より, 脂肪肝における肝細胞障害の評価において
99mTc-GSAが有用であることが示唆された。
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