綿・ポリエステル混紡ワイシャツの適正な洗たく法を見出すために30回の着用および3種の家庭洗たく, 2種の商業洗たくを行なった結果生じた劣化の差異について, 第1報では視覚および官能試験による判定の結果を述べた.今回は厚さ, 重量, 通気度, 糸密度, 剛軟度, 防しわ率, 混紡率, 白度, けい光強度比を8部位について測定し, またエリ, カフスの芯布の接着状態の解析を行ない, 次の結果をえた.
1) 家庭洗たくにおいて手洗いの機械的劣化は小であるが視覚的劣化は大である.熟練者による機械洗たくは機械的, 視覚的劣化共に少ない.
2) 商業洗たくは家庭洗たくに比し機械的劣化が大である.この事は混紡率におけるポリエステル比率の増大によって裏付けされた.また小クリーニング店においては視覚的劣化も大である.
3) 商業洗たくにおけるエリ, カフスの収縮は大で, その原因は芯布に基因し, またエリ先の固着よごれは接着芯布の接着樹脂の種類および付着量の過多によると推定された.
抄録全体を表示