前報で衣服圧測定のための液圧平衡方式を用いた新方法の概略を報告した.今回はこの方法の特性を補足して述べる.
1) 計測システムの応答速度の時定数は, ポーチ全面を加圧した場合, 平均0.033±0.008s (n=23) であった.また, ポーチの一部を加圧した場合の周波数特性は, 少なくとも28Hzまで平坦であった.
2) システムの温度ドリフトは認められず (n=10) , ゼロ点の経時変化は35, 37, 39℃において最大0.75mmHg/hであった. (n=39)
3) ポーチの容積は0.12~0.18ml (n=21) であった.
4) ポーチに加えた圧力 (X) と計測システムの読み (Y) の関係は, 直線 (Y=0.99X) を示した.
5) 前報と今回の結果から, このシステムが衣服圧の計測に適していることが分かった.
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