繊維製品消費科学
Online ISSN : 1884-6599
Print ISSN : 0037-2072
ISSN-L : 0037-2072
15 巻, 2 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 平田 行, 吉田 まち子, 塙 章江
    1974 年15 巻2 号 p. 47-53
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    衣生活において重ね着の場合の滑り具合を知るために, 各種の織物表面に現われる分岐繊維を中心に, その滑り摩擦 (傾斜角) を測定した.
    その結果, 絹織物 (朱子 (サテンクレープ) , 羽二重, 縮緬) はもちろん, 他の繊維類で製織したモスリン, タフタ等においても, 織物相互をたて糸の同一の方向に滑らせた場合は, 分岐繊維がからみやすいため傾斜角は大きく滑りが悪いが, たて糸とよこ糸を直角方向に滑らせた場合は, 傾斜角が小さく, 比較的滑りがよい,
    また荷重を増加するほど傾斜角は小さく, 滑りは良好の傾向を示した.
    朱子織物相互間では使用原糸の分岐繊維の状態と滑り摩擦とは, 多少関連性があるように見受けられるが, 羽二重, 縮緬のそれぞれの間においては明確には分かりにくい.
    朱子の上にモスリンを滑らせた場合は, 構成繊維の種類に関係なく滑りが悪いが, タフタ等は滑りがよい.
    また, たて糸とよこ糸のクリンプ角と滑り摩擦との間には, 織物をよこ方向に滑らせた場合は負の相関を示すが, たて方向に滑らせた場合は正の相関を示し, クリンプ角も滑り摩擦と影響をあたえる一因子であること等の知見を得た.
  • 前川 喜重子
    1974 年15 巻2 号 p. 54-58
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    Marble染は特殊な染料を用いて, 界面現象の流線模様を染着させるもので, 衣料はもとより室内装飾品などにも広く用いられる.この流線模様の表現と明ばんの濃度, ふのりの濃度, 染料の濃度との相関関係, ならびに染色物の洗たくおよび耐光による退色堅ろう度と, 明ばん処理による布への影響を実験したものである.
    実験結果によれば, 模様の表現に関して, ふのりの粘度値と染料の濃度との間に相関関係が認められた.また洗たくおよび耐光に対する退色堅ろう度は, いずれも優れていることを認め, 明ばん処理による布の脆弱化は明ばんの濃度の使理可能な限界を明らかにした.
  • 川口 浩
    1974 年15 巻2 号 p. 59-63
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
    温湿度を任意に調整しうる試験室を設置し, 湿潤布の常温時における乾燥速度が環境によって変化する現象を実験, 検討した.
    試料は厚さがカナキン3号に近似した各種繊維の織物を用い, 乾燥条件は無風状態で下記の自然環境に近い温湿度を組合せた.
    温度10°, 20°, 30℃
    湿度10~70%R.H.
    結果を要約すれば次の通りである.
    (1) 恒率乾燥期における乾燥速度は, 乾燥条件によって変化するが, 素材の種類や構造などには関係しない.常温時の乾燥速度 (v) と空気湿度 (H) の関係は次式で与えられ, 定数aおよびbの値を実験から求めた.
    v=-aH+b
    (2) 減率乾燥期においては, 初期において急激に減量し, 以後段階的に変化する.初期において乾燥の大半が完了するため, 初期の乾燥速度を脱湿速度定数で表わし, 乾燥条件による影響を対比した.その結果, 減率乾燥期第1段階においては,
    (i) 乾燥効率は素材の親水性, 疎水性にはほとんど関係がない.
    (ii) 乾燥効率は高温低湿の環境で高い.但し.依存性は温度よりも湿度のほうが大きい.
    (iii) 布構造に起因する布の性能は乾燥効率に影響することが察知される.
  • ―試験法の選定, 準備, 実施, 結果の評価について―
    熨斗 秀夫
    1974 年15 巻2 号 p. 64-67
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
  • 上野 清一郎
    1974 年15 巻2 号 p. 78-83
    発行日: 1974/02/25
    公開日: 2010/09/30
    ジャーナル フリー
feedback
Top