4種類のフレヤースカートをパネルに着用させ, トレッドミルを用いて実際に歩行させた状態での, スカートすその前中心点の揺動を解析した.得られた結果はつぎのようになった.
(1) ダイナミックな動き (振巾) という観点からみると, 全円スカートでは2.5km/hrという適当な歩行速度で, またフレヤー度30°では歩行速度の早いほど (3.5km/hr) 大きな揺れを示す.一方40°バイアス地では歩行速度に影響されず, つねに一様なダイナミックな動きをし, 揺動という立場からは最も普遍性がみられる. (2) 前中心点の推移軌跡を、偏角と移動距離についての時系列的な累積グラフにおきかえると, その状況が定量的に把握できるということを見出した.そしてそのグラフによれば, 一般に全円スカートでは歩行とともにランダムな軌跡となるが, フレヤー度30°, 40°のバイアス地では, それぞれ同一方向に廻転をくりかえす軌跡を示す.タテ地はこれらの中間の軌跡となる.
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