たて糸, よこ糸, 左斜糸および右斜糸から構成されるアミド系 (アラミド系, ナイロン66系) 平面四軸織物を作製した.この四軸織物の引張変形挙動を評価する目的で, 織物幅250mmが把持できるチャックを用いた引張試験方法を考案した.本手法を用いて四軸織物から採取角度を変えて作製した試験片に対して引張試験を行った.その結果, 四軸織物の変形過程における荷重―伸びの関係を的確に追従することができ, F.L.Scardinoの手法やJIS L 1096 (一般織物試験方法) では困難であった織物破断までの引張挙動を把握することが可能となった.四軸織物では, 引張荷重と伸びの採取角度依存性がみられず, 疑似等方性を有することが判った.
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