織物のドレープ性は, 織物の実用的な種々の用途において, 物理的にあるいは美的に問題となる.このドレープ性の評価は, 一般に主としてF.R.Lドレープメーターの使用によってドレープダイアグラムを求め, これより2次元化したドレープ係数を求める方法で行なわれている.本報は, 従来のドレープ係数について検討し, さらに3次元的な新しいドレープ係数を考え, 柔軟度の異なる平織物4種を試料として, 支持台面積と試片面積を順次変えて実験を行なった結果, このドレープ係数が試片面積の変化に関係なく一定であることを見出した.また, ドレープした織物の外観的な形態の評価に有効な方法を明らかにし, 織物のドレープ性の新しい評価法を提案しようとするものである.
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