新型コロナウイルスの蔓延によって,全世界,そして社会は大きく変容した.それは,企業におけるブランド運営の形も例外ではない.消費者と企業との顧客間関係の構築において,通常でのマーケティング活動や営業活動は否応も無しにデジタルシフトせざるをえない状況となった.そこで,本研究ではスポーツ商材を主に扱う企業4 社を市場売上別に分類し,コロナ禍におけるマーケティング戦略の変化を調査した.なおその調査の軸として使用したのが,Philip Kotler によるマーケティング4.0 である.マーケティング4.0 についての詳しいディフィニションについては本文にて言及している.各企業が,このコロナ禍において,マーケティング4.0 発想でのマーケティング戦略をどのように試行しているのか,また試行していないのか,そしてこの極限下において,どのような顧客間関係を構築していくのかを調査し分析を行った.