繊維製品消費科学
Online ISSN : 1884-6599
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51 巻, 5 号
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交さ点
時辞刻告
解説
シリーズ「洗濯と絵表示を考える」
シリーズ「近未来の生活と消費科学」
解説
報文
  • 青山 喜久子, 島崎 恒蔵
    2010 年 51 巻 5 号 p. 424-432
    発行日: 2010/05/20
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    本研究は,シームパッカリング防止を目的として,本縫いミシンに付属した先引き装置の送り条件と布地の物理的特性との関係を考察したものである.
    先引き装置の駆動範囲は,ステッチ形成過程の針糸の引き締め張力が生ずる範囲に対応させると効率的であった.具体的に述べれば,先引き装置は,送り歯が布送りを開始する若干手前(回転角度で約23°)から送り歯が針板から沈むまで働くようにすると,パッカリング防止に非常に効果的であった.
    送り歯上の布地の見かけのすべり量LB’は,パッカリング防止に関連する重要な変数であった.
    パッカリング防止効果を推定するための判別関数を,送りに関する組み立て変数および選択された布物性値を変数に用いて算出した.さらに,LB’を推定するための重回帰式も,布物性値を説明変数として求められた.いずれの結果も先引き送りのパッカリング防止効果を予測するのに大変有効であった.

  • 森 俊夫, 内田 裕子, 小見山 二郎
    2010 年 51 巻 5 号 p. 433-440
    発行日: 2010/05/20
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    CIELAB色空間を利用した色彩特徴解析が様々な色彩や模様をもつ24種類の布の色彩テクスチャの特徴づけに適用された.これらの布の測色が市販のカラースキャナで行われた.色彩テクスチャの画像内の各画素(i,j)に対してCIEカラーシステムのX,Y,Z,L*,a*,b*,C*abおよびhabが,それぞれの測定とこれらの値の適切な変換をすることにより求められた.すべての画素に対するL*,C*abおよびhabの平均値(AVE-L*, AVE-C*abおよびAVE-hab)が色彩情報量としてそれぞれ求められた.各布のL*値の分布から統計的に抽出された角二次モーメント(ASM),コントラスト(CON),相関(COR),エントロピー(ENT)およびフラクタル次元(D)が視覚的特徴量として測定された.色彩テクスチャの鮮やか-くすんだ,派手一地味,目立つ-目立たない,硬い-柔らかい,強い-弱い,暖かい-寒い,重い-軽い,明るい-暗い,複雑-単純,変化のある-変化のない,均一-不均一の感情がSD法により官能評価された.官能評価値と画像情報量との関係が因子分析により検討された.これらの結果は,形態的な感情は視覚的特徴量(ASM,CON,COR,ENTおよびD)と,重い,硬い,暗いの感情はAVE-L*abと,鮮やか,派手な,目立つ,強いの感情はAVE-C*abと,暖寒感はAVE-habと関係することを示した.

  • ―小中学生を対象とした研究―
    市川(向川) 祥子
    2010 年 51 巻 5 号 p. 441-451
    発行日: 2010/05/20
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル オープンアクセス

    被服を中心としたおしゃれへの関心がきょうだい数・きょうだい構成・出生順位によってどのような影響を受けるのかを検討した.調査対象者は小中学生1062名であり,本研究では.小学生,中学生,それぞれにおいて分析を行った.様々な質問項目においてきょうだいの影響が確認された.特にひとりっ子においておしゃれに関する情報や流行への関心が高かった.全体として,ひとりっ子と女一女きょうだいにおいて,関心が高い傾向にあり,男きょうだいがいる場合の関心度が低くなる傾向にあった.更に,女子の場合,流行への関心では小中ともに性別の効果が見られたが,小学生では性別の効果が,中学生では出生順位の効果が多くみられ,女子次子の方が女子長子に比べ積極的に行動する傾向が明らかになった.長子の場合も次子の場合も,女一女きょうだいの場合が全体として関心が高い傾向にあり,男一男きょうだいの場合との差が顕著であった.

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