糖尿病
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56 巻, 7 号
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特集
糖尿病発症における臓器の役割
原著
診断・治療(食事・運動・薬物)
  • 佐藤 文紀, 辻野 元祥, 宮地 康高, 石本 育栄, 永田 友香, 小宮 力, 大橋 琢也, 黒澤 由貴子, 櫻田 麻耶, 西田 賢司, ...
    2013 年 56 巻 7 号 p. 430-435
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/08
    ジャーナル フリー
    持続血糖モニター(Continuous glucose monitoring,以下CGMと略す)を用いてGLP-1受容体作動薬リラグルチド(LG)の効果を評価した.【方法】経口血糖降下薬内服中の2型糖尿病患者13例を対象とし,CGMを用いてLG導入前後の平均血糖,標準偏差(SD),1日に占める高血糖(>180 mg/dl)の割合,mean amplitude of glucose excursion(以下MAGEと略す),J-indexを比較検討した.平均血糖およびSDの改善率とBMI,罹病期間,CPR index,食後CPRとの相関を検討した.【結果】平均血糖,SD, 1日のうちの高血糖の割合,MAGE, J-indexは有意に改善した(各々p=0.002, p=0.002, p=0.002, p=0.001, p=0.002).SDの改善率は罹病期間との間で有意な負の相関を認めた.【結論】LGは平均血糖を改善するだけでなく,血糖を平坦化する効果を有することが明らかとなった.
病態・代謝異常・合併症
  • 富田 益臣, 壁谷 悠介, 沖杉 真理, 川崎 麻紀, 香月 健志, 及川 洋一, 島田 朗, 渥美 義仁
    2013 年 56 巻 7 号 p. 436-440
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/08
    ジャーナル フリー
    目的:糖尿病足潰瘍患者の切断に関するリスクを明らかにする.方法:東京都済生会中央病院に入院した111例を対象とし,保存的に加療した群"Group 1",足趾切断を施行した群"Group 2",および中足骨骨幹部より高位で切断術を施行した群"Group 3"の3群にわけ,後ろ向きコホートのデザインで解析した.群間を比較しその後中足骨骨幹部より高位の切断に寄与する因子の解析としてロジスティック解析を行った.結果:足潰瘍患者の切断率は59.0 %であり,CRP,白血球数,血清アルブミンは群間で差を認め,末梢動脈疾患(以下PAD)の有無は各群で差を認めた.中足骨骨幹部より高位の切断の有無を検討した多変量解析ではPADの有無,血清CRP(8.0 g/dl以上)が有意な背景因子として抽出された.結論:糖尿病足潰瘍の切断には,感染,栄養状態,血流状態が関与しており,適切にアセスメントを行う事が重要である.
症例報告
  • 新村 京子, 福井 智康, 三田村 圭太郎, 田嶋 勇介, 小田 成人, 平野 勉
    2013 年 56 巻 7 号 p. 441-445
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/08
    ジャーナル フリー
    症例は34歳女性.意識障害を主訴に救急搬送された.血糖値640 mg/dl,尿ケトン3+,動脈血液ガス分析の結果,糖尿病ケトアシドーシスと診断した.また,胸部X線写真,胸部~骨盤CTにて頸部から前胸壁にわたる広範な皮下気腫,縦隔気腫,左気胸,腹腔内に遊離ガスを認めた.腹腔内遊離ガス所見より,消化管穿孔の可能性は否定できず緊急試験開腹となった.しかし,明らかな穿孔は認めず閉腹となった.このことより,腹腔内遊離ガスは胸腔内圧上昇による空気の漏出が原因と示唆された.糖尿病ケトアシドーシスに縦隔気腫を合併することがあり,Hamman症候群として報告されている.しかし今回の症例は緊急試験開腹に至った重症例であり,文献的考察を加えて報告する.
地方会記録
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