糖尿病
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45 巻 , 8 号
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  • 佐谷 かほり, 紺屋 浩之, 長谷川 善一, 浜口 朋也, 郡 耕介, 末廣 謙, 難波 光義, 垣下 榮三
    2002 年 45 巻 8 号 p. 577-582
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    2型糖尿病患者において, 線溶阻止因子のひとつであるplasminogen activator inhibitor-1 (PAI-1) 血中濃度が, ラクナ梗塞の危険因子であるか検討した. 血中PAI-1濃度は, HbA1c, advanced glycation endproducts (AGEs) や空腹時CPRとは相関せず, 体脂肪率, BMI, 平均血圧と有意な正相関を認めた. また血中PAI-1濃度は, 血小板数, 血中フィブリノーゲン量, 頭部MRIのラクナ梗塞数とも相関を認めた. このことより2型糖尿病患者における脳血管局所では, 凝固系の亢進および, 線溶系抑制を介した血栓形成傾向の存在が示唆される. さらに血中PAI-1濃度は, 2型糖尿病患者において頸動脈エコーの動脈硬化病変とではなく, むしろ頭部MRIの梗塞病変数と関連したことより, 頸動脈の動脈硬化病変とは独立した脳血管障害発症危険因子のひとつになり得ると考えられた.
  • 龍野 一郎, 野口 義彦, 田中 知明, 中村 晋, 内田 大学, 平井 愛山, 齋藤 康
    2002 年 45 巻 8 号 p. 583-587
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    1, 5アンヒドログルシトール (1, 5-AG) は, 腎尿細管で再吸収が高血糖に伴うグルコース排泄により拮抗阻害を受け, 血中濃度が低下することから, 直近の血糖コントロ. ル状況を鋭敏に反映する指標として臨床応用されている. これを血糖コントロールとして用いるためには, 1, 5-AGの摂取量が一定であることが前提であるが, 漢方薬の人参養栄湯, 加味帰脾湯などに多量の1, 5-AGを有するオンジが含まれ, その服用による影響が懸念される. そこで, オンジまたは人参養栄湯を健常人, 非糖尿病患者および糖尿病患者に投与し糖代謝に及ぼす影響を検討した. その結果, 投与開始から1, 5-AG値が, 空腹時血糖やHbA1cなどの他の糖代謝マーカーと無関係に上昇することが判明した.近年, 漢方薬エキス製剤の普及により1, 5-AGを含む漢方を服用する機会も増加しており, 以上の点を留意して糖尿病患者の1, 5-AG値を解釈する必要がある.
  • 高池 浩子, 岩暗 直子, 西澤 悦子, 金室 麗子, 岩本 安彦
    2002 年 45 巻 8 号 p. 589-592
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は66歳, 女性. 低血糖症状出現4年後に選択的力ルシウム動注負荷後肝静脈採血法 (arterial stimulation venous sampling) にてインスリノーマと診断された. 低血糖発作時に施行した頭部single photon emission computed tomography: SPECTにて両側前頭葉などの相対的血流低下を認め, さらに10%ブドウ糖点滴で血糖値を130mg/dlに維持して再検したところ, 同部位の血流改善が確認された, 腫瘍摘出後, 正常血糖下で施行したSPECTにおいても脳局所の血流異常は認めなかったが, 結果的に神経学的後遺症を認めた1例を経験した. 低血糖状態では前頭葉の相対的血流異常が生じる可能性が示唆された.
  • 寺島 正浩, 加藤 秀一, 赤司 俊彦, 蔵田 英明, 佐々木 敬, 東條 克能, 宇都宮 一典, 田嶼 尚子
    2002 年 45 巻 8 号 p. 593-598
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は38歳の女性. 4児の母であり, 第1子妊娠中に尿糖陽性を指摘され, 各妊娠時に耐糖能異常を指摘されたが非妊娠時の耐糖能は正常であった. 2000年8月13日頃から口渇, 全身倦怠感が出現し, 8月16日当院救急受診. 血糖値311mg/dl, 尿ケトン体強陽性, pH7.242, HCO3- 7.4mmol/lより糖尿病性ケトアシドーシス (diabetic ketoacidosis: DKA) の診断で当科入院となった. 抗GAD抗体22.600 U/mlと強陽性, インスリン自己抗体陽性で, 1型糖尿病と診断され, 経過から緩徐進行型インスリン依存糖尿病 (sbwly progressive IDDM: SPIDDM) が疑われた.HLA-DR抗原は2, 9, 53を認めた. また, びまん性甲状腺腫, Free T3高値, TSH低値, 抗TSH受容体抗体・抗TPO抗体および抗サイログロブリン抗体陽性, 甲状腺99mTcシンチグラフィで摂取率の増力口を認め, バセドウ病と診断された. 1型糖尿病にバセドウ病を合併した場合, 多腺性自己免疫 (polygrandular autoimmune: PGA) 症候群のType lllに属するとされる. 本症例は両疾患の同時発症の比較的典型例と思われる. 今後さらに症例が蓄積され, 病因が解明されることが期待される.
  • 五十嵐 智雄, 長沼 景子, 阿部 英里, 小林 千晶, 宗田 聡, 丸山 誠太郎, 戸谷 真紀, 金子 晋, 鈴木 克典, 羽入 修, 中 ...
    2002 年 45 巻 8 号 p. 599-604
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は51歳男性で大酒家. 1993年 (44歳時) に糖尿病を指摘されるも放置していた. 2000年1月両足趾の壊疽と四肢の腫脹, 熱発にて近医受診し, 随時血糖738mg/dl, HbA1c 9.3%, CRP31.6mg/dlにて緊急入院となった. 両下腿の知覚の消失と前増殖型糖尿病性網膜症を認め当科転院となり, 左化膿性足関節炎・膝関節炎, 両側腸腰筋膿瘍, 両手背膿瘍, 第7・8胸椎化膿性脊椎炎の合併と診断された. 膿汁培養にてStreptococcus pyogenic group, peptostreptococcus magnus, Pseudomonas aeruginosa陽性であった. 局所の積極的なdebridementとdrainage, 抗生剤の静脈内投与, 強化インスリン療法 (最大42単位/日) を行ったが, 次々に膿瘍形成を反復し難治性であった. 3月に入り炎症は徐々に沈静化し, 下肢切断はせず.インスリン必要量も5月には4単位/日まで減量できた. 細胞性および液性免疫の不全の所見は認められなかった, 足壊疽から波及して化膿性筋炎, 関節炎および脊椎炎を同時に合併した稀有な1例と考え報告する.
  • 上堀 勢位嗣, 伊藤 博史, 宮内 和誠, 石関 哉生, 浅井 真人, 柏谷 朋, 牧野 勲
    2002 年 45 巻 8 号 p. 605-611
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は40歳女性. 11歳時よりインスリン依存型糖尿病を発症し, インスリン持続皮下注入療法を導入されていた. 2001年3月上旬からの上気道炎症状に伴い, 反復性嘔吐, 尿ケトン体強陽性を認め, 同年3月14日当科入院となる. 輸液とインスリン療法にて尿・血中ケトン体は改善するも, 反復性嘔吐は継続. グルコースクランプ法にて, 食事に伴い遷延したインスリン注入が認められ, 糖尿病性胃不全麻痺の存在が示唆された. 1, 520kcal全粥食とドンペリドン坐剤にて症状は改善し, 摂食良好となった. さらに, 経口散剤に変更するも症状の増悪はなし. グルコースクランプ法にて摂食に伴った鋭敏なインスリン注入が確認され, 胃排泄能の改善が示唆された. 以上, 著しい嘔吐を伴う糖尿病性胃不全麻痺に対し, 投与方法を工夫することによりドンペリドンが著効し, 胃排泄能の経過を追った評価方法としてグルコースクランプ法が有用であった症例を経験した.
  • 森 豊, 上野 博嗣, 田嶼 尚子
    2002 年 45 巻 8 号 p. 613-616
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    70歳以上の女性105名を対象に糖尿病の合併と骨塩量の関係を検討するとともに, 糖尿病を合併した大腿骨頸部骨折女性症例の臨床的特徴を検討した. 糖尿病合併女性の腰椎側面の骨密度は非合併女性と比較して低下傾向であった. 当院にて入院治療を行った154名の大腿骨頸部骨折症例のうち, 糖尿病合併例37名の大腿骨頸部骨折発症年齢 (77.4±7.9) は, 非合併例 (81.3±7.5) と比較して有意に (p<0.01) 低年齢であった. さらに, 糖尿病合併例では74歳以下の大腿骨頸部骨折症例が有意に (p<0.01) 高率であった. 糖尿病合併例は高血圧症, 脳血管障害などの合併率が高く, 糖尿病の罹病期間が長く, SU剤, インスリンによる治療例が多かった. 今回の成績から糖尿病と大腿骨頸部骨折の関連について, 糖尿病による骨塩量の減少といった骨性因子を介するよりも合併症がもたらす転倒に関連した因子を介して大腿骨頸部骨折のリスクが上昇した可能性が大きいと考えられた.
  • 2002 年 45 巻 8 号 p. 617-634
    発行日: 2002/08/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 2002 年 45 巻 8 号 p. 636
    発行日: 2002年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
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