糖尿病
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22 巻 , 8 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 高山 弘平, 皆川 彰, 冨山 元治郎, 田中 幸次, 渋谷 昌彦, 島袋 全哲
    1979 年 22 巻 8 号 p. 863-873
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    健康対照群と軽症糖尿病者に一定の運動training (VO2max.の55~60%の運動を30分間1日2回, 1ヵ月間) を施行し, training前後の糖質, 脂質, アミノ酸の代謝位相の推移をGTT, GTT+Exerciseを通じて追求し, 運動療法の機構の解明に努めた. training後健康対照群では運動負荷時の血糖, FFA, インスリンの変動が軽減された. 糖尿病群では運動時のcatecholamine排泄の増加率は低下し, 血中の糖, インスリン, FFAの運動による変動率も著しく抑制され, 分枝アミノ酸, ケト原性アミノ酸はtrainingの経過とともに正常値に近づいた. かかる所見はもし運動が強さと量において適当であれば糖尿病者においてさえ代謝位相をtrainingにより正常化し得ることを示唆した.
  • 徳盛 豊, 西谷 昭夫, 浜崎 尚文, 白石 正晴, 池田 匡, 武田 悼, 富長 将人, 安東 良博, 真柴 裕人, 田淵 保則
    1979 年 22 巻 8 号 p. 875-882
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病の合併症として, amyotrophyは比較的稀なものであり, 多数例についての詳細な報告は少ないようである。8年9カ月の間に経験した21例のdiabetic amyotrophy患者において, 年令, 推定罹病期間, 空腹時血糖値, 体重, 合併症, および筋電図, 筋生検所見などにつき検討し以下の結論を得た.
    本症の頻度は1.72%であり, 中年以降のやせた, 糖尿病のコントロール不良例に多くみられ, 特に高令者においては, 糖尿病発症後早期に出現する傾向があった. また筋電図および筋性検所見においては, 神経原性変化が主体であり, ほとんどの症例において知覚障害, 深部反射の低下を認め, いわゆるGarlandのdiabeticamyotrophyに適合する症例は認められなかった。
    以上よりdiabetic amyotrophyは, 大部分がclassical diabetic neuropathyの1つの表現であると考えるのが妥当と思われた.
  • 星野 桂一, 西沢 正隆, 宇田川 篤子, 小沢 友紀雄, 長谷 克
    1979 年 22 巻 8 号 p. 883-894
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Tolbutamide (TOLB) の陽性変力効果については, invivoでは意見の一致をみていない. そこで雑種成犬8例を用いNembutal麻酔下でTOLB 40mg/kg投与後の血糖, NEFA値, 心血行動態におよぼす影響, とくにSiegelらによるIsometric Time Tension Index (ITTI) を心筋収縮力指標として用い, コントロール犬8例と比較検討した.
    結果:(1) TOLB投与30分後血糖値は前値の68.0±5.3%に低下し, 明らかなTOL8による血糖降下を認めた. (2) 心拍数はTOLB投与2分後より軽度ではあるが有意の減少を示した. (3) 左室ポンプ力指標としての左室収縮期圧, 平均股動脈圧, 1回拍出量, 1回仕事量はTOLB投与2分後より増加を示し, 30分後も持続した. また左室拡張末期圧は2分後より有意の減少を示した. (4) 心筋収縮力指標としてのITTIは前値に対し, 2分後平均34.6%(P<0.01), 5分後24.2%(P<0.01), 20分後21.3%(P<0.02), 30分後36.0%(P<0.01), の有意の増加を示し, 2分後を初期のピークとする2峰性を思わせる増加を示した. またMax. LV. dp/dtもほぼ同様の増加様式を示した. (5) 心拍出量, 全末梢血管抵抗は経過を通じて有意の変動を示さなかった.
    以上よりTOLBはin vivoでも陽性変力作用を持つことが確認された.
  • 水野 信彦, 石田 正矩, 岡田 究, 馬場 茂明
    1979 年 22 巻 8 号 p. 895-905
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    近年, 膵由来の新しいホルモンと目されてるhuman Pancreatic Polypeptide (hPP) のRadioimmunoassay (RIA) を確立し, 正常ヒトおよび糖尿病患者の血漿hPP基礎値について検討を加えた.
    (1) hPPのRIAは, クロラミンT法により標識した125I-bovinePP (bPP) と抗hPP抗体 (最終稀釈96万倍) を用い, hPPを標準品とするheterologousRIAで行い, FとBの分離には二抗体法を採用した. 本法の最少検出量は30pg/mlで, 抗hPP抗体とMCブタインスリン, ブタグルカゴン, 合成ソマトスタチン等の他のペプチドホルモンとの間に交叉性を認めなかった. また, ヒト血漿に標準hPPを添加した際の回収率は85.5~106.9%で, intraassay C.V.%は5.1~6.6%, interassayC.V.%は5.2~10.9%であった. 以上の成績より本法は, 感度, 特異性, 精度, 再現性において十分臨床応用が可能であると考察された.
    (2) 正常ヒト血漿hPP基礎値は, 20歳代の60.0±8.5gpg/mlから加齢とともに上昇を示し, hPP値と年齢との間に有意の相関 (γ=0.53, P<0.01) がみられた. また糖尿病患者においても, 血漿hPP基礎値は加齢とともに高値となる傾向を示したが, 若年発症糖尿病患者からなる20歳代のinsulin治療群と, 60歳以上の経口剤治療群では同年代の正常とトと比べて有意に高値であった.
    以上の事実は, 血漿hPP値の上昇機転と加齢や糖尿病病態との間に密接な関連性を示唆するものであった. 以上のことより, 血漿hPP値の測定は, 加齢や糖尿病の病因論的, 病態生理学的意義解明の一手段になりうるものと推測された.
  • 松田 文子, 葛谷 健, 坂本 美一, 吉田 尚, 森岡 恭彦
    1979 年 22 巻 8 号 p. 907-915
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性壊疽23例の臨床像, 局所潰瘍の特徴を報告しあわせて血管造影, 指尖容積脈波図, サーモグラムを用いて下肢の血行動態を検索した. 3例に組織学的検索も行った. 糖尿病性壊疽患者の臨床的特徴は従来の報告と一致しており高齢者で罹病期間の長いコントロール不良群に多かった. 網膜症, 腎症, 神経症の合併頻度がいちじるしく高く, 脳硬塞, 心筋硬塞の合併は少なかった. 血管造影, 脈波図, サーモグラムでは局所主幹動脈より末梢部ことに足指での血行障害の存在が示唆された。組織学的検索でも小動脈, 細動脈での硬化性病変が局所のみならず全身臓器に認められた. 壊疽病変は足部に限局し足指足背足底に好発し多発する傾向があり, 性状は比較的浅く円形または斑状で周囲の皮膚には他の動脈閉塞性壊疽にみられる乏血性反応をまったく欠如していた. 感染が続発して湿性潰瘍となりやすいが疹痛は激しくなく, 全身に対する糖尿病の治療および抗生物質の投与によく反応して改善傾向をみせるものが多かった. しかし再発傾向が認められた. 誘因として火傷, 水泡の前駆が多かった. 糖尿病壊疽の診断として主幹動脈閉塞の有無による鑑別が一般に行われているが糖尿病性壊疽は特徴的な局所潰瘍の所見で鑑別することができること, 主幹動脈拍動は良好に保持されてはいるがそれより末梢での硬化性閉塞性病変が広範に認められることを指摘した。又細小血管症と細動脈硬化との関連について討論した.
  • 長岡 研五, 鍋谷 登, 桜美 武彦, 井村 裕夫, 久野 昭太郎
    1979 年 22 巻 8 号 p. 917-923
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン依存性糖尿病患者 (IDD) における膵ラ氏島抗体 (I. C. Ab) は罹病期間が短いほど, その陽性率が高いことが欧米では指摘されている. われわれも日本人小児糖尿病患者でのI. C. Ab.を検索し, I. C. Ab.と罹病期間との逆相関の関係を既に報告している. そこで今回は, IDDに高率に出現する抗甲状腺抗体, 抗胃壁細胞抗体等の臓器特異的な抗体と罹病期間や加齢との関係について検討した. IDDの罹病期間を1年以内, 1~3年, 4~5年, 6~10年, 10年以上の5群に分け, 甲状腺の抗マイクロゾーム抗体を検索したが, それぞれ23.4%, 13.1%, 15.3%, 10.8%, 5.8%と罹病期間が長くなるにつれて陽性率は減少し, 特に, 罹病期間が6年以上になると1年以内の者に比し有意の減少がみられた. 抗胃壁細胞抗体では罹病期間を同様に5群に分けると14.8%, 7.8%, 7.6%, 8.6%, 2.9%と陽性率は減少し, 罹病期間が10年以上になると有意の減少がみられた. このように両抗体とも罹病期間が長くなるにつれて陽性率は減少したがI. C. Ab.のような極端な陽性率の減少はみられなかった. 次にIDDと加齢との関係をみるために, 本症患者を0~20歳, 21~40歳, 41~69歳の3群に分けると抗マイクロゾーム抗体の出現率はそれぞれ17.2%, 12.1%, 7.5%と正常健康者とは逆1に加齢とともに陽性率は減少した. 抗胃壁細胞抗体は8.2%, 18.1%, 5.6%と41~69歳の群で最も低い陽性率を示した. なお抗核抗体は, 正常健康人と同じくIDDにおいては, 加齢とともに陽性率は上昇したが, 0~20歳の群でのみ正常健康人に比し有意に高い陽性率が得られた.
  • 勝又 一夫, 勝又 義直
    1979 年 22 巻 8 号 p. 925-934
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    tolbutamide14Cの白鼠生体内分布とそれに及ぼすアルコールの影響をオー-トラジオグラフィ-により検討した. すなわちtolbutamide14C10μCi (1mg) を無標識tolbutamide25mgと同時に体重1009前後のウィスター系雄性白鼠に経口投与し, 10分, 20分, 30分, 1, 3, 5, 8時間後の時点で全身オートラジオグラフ像を作製し, 同時にアルコール0.5mlを投与した群と比較した. (1) tolbutamide14Cの消化管からの吸収はアルコールの投与で著明に増大した. 対照群では投与8時間後にかなりの14C原子が結腸, 直腸に認められたが, アルコール群ではほとんど認められなかった. (2) tolbutamide14Cの諸臓器への分布をみると, 対照群では黒化度のピークが投与後3~5時間で現われるのに対し, アルコール群では腎を除いて投与1時間後に出現し, またその値も対照群より高かった. (3) 腎髄質における14C原子の黒化度はアルコール群では対照群よりも高く, 尿からの14C原子の排泄はアルコール群の方が充進していることを示した. (4) 心腔内の14C原子の黒化度は両群ともに心筋における黒化度よりも高い. アルコール群の心腔内の黒化度は投与1時間後では対照群よりも高く, アルコールの投与で14C原子の血中濃度が投与初期には対照よりも高いことを示唆した. 以上の結果よりtolbutamide14C原子の消化管からの吸収はアルコールにより著明に強められ, 諸臓器及び血中の1℃ 原子の濃度がアルコールにより高くなることが示された.
  • 1979 年 22 巻 8 号 p. 935-951
    発行日: 1979/08/30
    公開日: 2011/08/10
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