糖尿病
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22 巻 , 9 号
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  • 丸山 博, 水野 治, 鈴木 彰, 石沢 晋, 加藤 督介, 片岡 邦三, 松木 駿
    1979 年 22 巻 9 号 p. 953-962
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ンスリン治療糖尿病患者では, インスリン抗体とProinsulin-like componentとの結合物にCペプチド抗体が交叉反応を示し, CPRが高値を示す例があり, この結合物をPdyethylene glycolで除去した後のCPR (Free-CPR) が真のCペプチド濃度に近いと考えられる.
    成人型糖尿病10例, インスリン抗体のないインスリン使用糖尿病8例およびインスリン抗体を有するインスリン使用糖尿病19例で50gGTT施行時のCPRとFree-CPRとを測定し, Free・CPRの臨床的意義につき検討した.
    成人型糖尿病およびインスリン抗体のないインスリン使用糖尿病患者でのCPRとFree-CPRとの間には有意の正相関 (r=0.97, P<0.005) がみられ, GTT時各時点での平均値に有意差はなかった. 一方, インスリン抗体を有するインスリン使用糖尿病患者でのGTT時CPRは前値3.1±0.5ng/ml (M±SE), 頂値4.1±0.6ng/ml (120分) であったが, Free-CPRはそれぞれ1.1±0.1ng/ml, 1.8±0.3ng/mlと著しく低値で, これはCPR前値が3.0ng/ml以上のものでより顕著であった。また, Free-CPR前値は健常者9例でのCPR前値2.0±0.1ng/mlより有意に低値 (P<O.005) で, Free-CPR反応は健常者でのCPR反応に比し著しく遅延, 低反応であり, 成人型糖尿病患者でのFree-CPR反応より低反応であった。
    以上より, インスリン抗体を有するインスリン治療糖尿病患者でCPRが高値を示す場合には, Free-CPRが内因性インスリン分泌能をより正確に反映するものと考えられる.
  • 藤田 芳邦, 中沢 深雪, 高田 一太郎, 矢島 義忠, 篠塚 正彦, 広瀬 賢次
    1979 年 22 巻 9 号 p. 963-975
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性ケトアシドーシス8例, ケトーシス8例, 非ケトン性高浸透圧性糖尿病昏睡2例の計18例を対象とし, インスリン少量持続静注法あるいは少量頻回筋注法を実施し, その治療成績を報告するとともに両インスリン投与法の有効性について比較検討した. 成績は次のごとくである.
    (1) はじめの4時間における平均血糖降下速度は少量持続静注法で104mg/dl/hr., 少量頻回筋注法で110mg/dl/hr. であった. 血糖値が250mg/dlまで低下するのに前者では6.9時間に44単位, 後者では9時間に55単位を要した (p: n. s.).
    (2) 血清ケトン体が消失するまでに少量持続静注法では11時間に44単位, 少量頻回筋注法では6時間に32単位を要した (p: n.
    s.). (3) 血漿IRI値は著者らの使用したインスリン量 (少量持続静注法: 2~7.2U/hr., 少量頻回筋注法: 6~20U/hr. 初回量) では投与開始1時間で生理的有効濃度である20~200μU/mlに達した.
    (4) 血清カリウム値は両インスリン投与法とも治療開始1~2時間で有意に低下した. しかし, 初めの2時間における血清カリウムの降下速度に差異はなかった.
    以上より少量持続静注法および少量頻回筋注法はともに糖尿病性昏睡に対し有効かつ安全な治療方法と考えられ, また, 両者の血糖降下作用にも有意の差はなかった. しかし前者では糖代謝に比し脂質代謝の改善が遅延する傾向がみられ, この点注意を要するものと考えられた.
  • 中山 昌彦, 福井 巖, 角本 永一, 正木 清孝, 佐伯 晋, 小関 忠尚, 大塚 昭男, 横尾 定美, 落合 公朗, 松山 慎一
    1979 年 22 巻 9 号 p. 977-988
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病性血管合併症の悪化因子として, 血栓形成傾向の増加が注目されているが, 新しく開発されたSU剤gliclazideは血糖降下作用に加えて血小板粘着能抑制により血管合併症の進行を予防するといわれている.
    著者らはgliclazideの臨床効果をみる目的で, 食事療法のみではコントロールされない成人型糖尿病患者30例に, 本剤を1日20mg~240mg投与し, 12ヵ月以上最高30ヵ月 (平均22、2ヵ月) の臨床的観察を行い以下の結果を得た.
    1. 全期間を通じて, 血糖値good control 19例 (63%), fair contro 16例 (20%), poor contro 15例 (17%) であった. 食事療法がおおむね成功したと考え得る, 投与後体重正常群では73%でgood controlであった.
    2. 血小板粘着能は69%が中ないし低値に保たれ, 対照としたinsulinおよび既存のSU剤使用例に比し高値例が少ない傾向がみられた (P<0.10).
    3. 本剤の粘着能低下作用は血糖コントロールと関係がみられず, むしろ投与量と関係して増減し, 血小板機能に対する直接作用があると推定された。
    4. 血管合併症については, 眼底, 蛋白尿, 心電図の推移をみたが, 著しい変化はみられず, 不変のままとどまるものが大部分であった.
    5. 造血機能, 肝機能, 腎機能に悪影響は認められなかった.
  • 関 道雄
    1979 年 22 巻 9 号 p. 989-999
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    ヒトや各種動物において胎生期並びに新生児期では, 膵ラ島のglucose刺激に対するinsulin分泌の低下または欠如が認められている. この機序の解明を目的として, 生後第1, 3, 7日目の新生児ラット, および成熟ラットとして生後70日目の雄性ラットよりcollagemse法にて単離したラ島を用いてincubation実験を行った. 生後経日的に単離したラ島のinsulin分泌に対する諸種濃度のglucose, 並びにepinephrine, phentolamineの影響を観察した。
    生後第1日目の新生児ラットラ島では, 3.3と16.7mM glucoseによるinsulin分泌を比較したところ, 成熟ラットに比しとくに16.7mM glucoseによるimulin分泌が小さく, glucoseに対する反応性が低かった. しかし, 3日目以降のラットラ島では成熟ラットと同程度の反応性を示した.
    一方, epinephrineのinsulin分泌抑制効果は, 生後第1日目のラットラ島の方が成熟ラットラ島に比し軽微であった.
    逆に, phentolamineのinsulin分泌に対する影響は, 幼若ラットほどinsulin分泌を増加させる傾向があり, とくに1mM phentolamineは成熟ラットにおいてはimulin分泌を抑制したが, 薪生児期においてはinsulin分泌増加を示し, 幼若ラットほどその増加率は大きい傾向がみられた。さらに生後第1日目のラットラ島では, phentolamineの濃度を上昇させるに従ってinsulin分泌は増加する傾向を認めた。
    以上の成績より, 新生児期とくに生後第1日目のラットラ島においては, 内在性のα-adrenergicmechanismが優位であり, これがglucoseによるinsulin分泌の低反応性の一因として示唆された.
  • 中川 昌一, 中山 秀隆, 尾崎 史郎, 織田 一昭
    1979 年 22 巻 9 号 p. 1001-1007
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Sandwitch法による血清インスリン酵素免疫測定法kit (特田製薬) について, 測定法と実用性の問題点について検討を加えた.
    本法における, 抗体ビーズ, 酵素結合抗体は十分な容量, 特性を持っており均一性も優れ, 血清インスリン測定に十分な感度と再現性を有した. しかし, 第一相の反応は若干の蛋白濃度による干渉を受け, 通常の血清では十分に補償されているが, 蛋白濃度の著明に異なる血清および抽出液等における応用には注意が必要である. 本法により測定したIRI値は, Phadebas IRIによる測定値より若干高値を得るが, きわめてよく相関し, 実用上, Radioimmnoassayに代用可能であり, 放射性同位元素を使用しない点で広く臨床検査に適しているものと考えられる。
  • 佐中 真由実, 横須賀 智子, 本田 正志, 大森 安恵, 福田 雅俊, 平田 幸正, 三吉 百合子, 蓮尾 清子, 大内 広子, 塚本 明 ...
    1979 年 22 巻 9 号 p. 1009-1017
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    回目の妊娠16週にて当科を初診, Scott Ibの眼底所見を呈し, 周到な治療管理下にありながら, 肺硝子膜症で新生児死亡を来した糖尿病妊婦の1例を経験した. 本症例の妊娠中の臨床経過から, 計画妊娠の重要性を示したい.
    患者は, 昭和43年第1回目妊娠5ヵ月にて, 某病院で糖尿病と診断され (27歳), インスリン治療開始. 妊娠40週で3, 3009の健常男児を出産. 産後, グリベンクラミド15mgに変更. その後, 第2回目および第3回目妊娠は, 自然流産であった. 第4回目妊娠判明時から, 再びインスリソにより治療をうけていたが, 死産. 第5回目妊娠は新生児死亡, 第6回目妊娠は無脳児のため人工早産という多彩な産科歴を持っていた.
    昭和51年5月 (35歳), 当科に紹介された時には, 第7回目の妊娠16週であり, 眼底所見はScott Ibを呈していた. 患者の強い希望により妊娠を継続し, 食事療法とインスリンの増量により, 比較的コントロール良好となった. 網膜症に対しては光凝固術を施行し, 尿路感染症に対しては抗生物質の投与を行った. 妊娠合併症の予防および血糖の厳格なコントロールのため, 妊娠35週から産科へ入院させたが, 血中estrogenが35週をピークに以後減少傾向を示したため, 39週で帝王切開を行い, 3, 3959の男児を得た. しかし, 生後25時間にて肺硝子膜症のため死亡した. なお母体の網膜症は妊娠中, 光凝固術を施行, 悪化はみられなかった.
  • 浜崎 泰昶, 河野 泰子, 松田 剛正, 野本 浩一, 湯地 重壬, 杉山 悟, 川 明, 金久 卓也
    1979 年 22 巻 9 号 p. 1019-1022
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Titers of CH5O were assayed in 30 JOD (juvenile-onset diabetics with insulin-dependency) and 4 MODY (maturity-onset diabetics among young people).
    In patients with a JOD history of less than 3 years, the CH5O titer was significantly lower than that in patients with a history of more than 5 years. The CH5O titer in JOD patients with a duration of from 5 to 10 years did not differ significantly from that in JOD patients with a history of more than 10 years. The CH5O titer in patients with a JOD history of less than 5 years was significantly lower than that in MODY patients, who had an almost identical duration.
    These results suggest involvement of the complement system in the earlier phase of JOD.
  • 天工 厚子, 垣田 敬治, 松木 道裕, 松村 茂一, 西田 聖幸, 堀野 正治
    1979 年 22 巻 9 号 p. 1023-1026
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    The contaminating Proinsulin-Like Immunoreactivity (PLI) in a monospecies porcine NPH insulin preparation (lot. IS1) was determined directly and after gel filtration by proinsulin-specific radioimmunoassay (porcine). Although eluate of 500 ng of monospecies insulin did not reveal Proinsulin-Like Component (PLC), apparent PLC was detected after gel filtration of 5, 000 ng of this insulin preparation by the specific radioimmunoassay.
    The monospecies insulin preparation contained 0.04% of porcine PLI by weight as estimated directly utilizing the specific radioimmunoassay for porcine PLI.
    In 6 diabetics treated with monospecies porcine NPH insulin preparation from the beginning of insulin treatment, porcine or bovine proinsulin-specific antibodies were not detectable throughout the insulin treatment for 3 to 12 months. One case out of 6 insulin treated diabetics developed porcine insulin antibodies after 2 months of the treatment. Porcine or bovine insulin antibodies were not detectable after 3 to 12 months of insulin treatment in 5 out of 6 diabetics.
  • 1979 年 22 巻 9 号 p. 1027-1041
    発行日: 1979/09/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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