糖尿病
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35 巻 , 1 号
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  • 武田 浩
    1992 年 35 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者では, 血管内皮細胞 (以下EC) が高血糖により直接影響を受けるばかりでなく, 細胞外マトリックス (以下ECM) の糖化により生育環境が損なわれ, 血管障害発症に関与することも考えられる. 本研究ではin vitroにおけるECの生育環境を, 短期間に高濃度D-グルコース (以下HG) との接触と長期間におけるType IVコラーゲン (以下C) の糖化による影響とに分け, それぞれの機能変化の面から検討した. その結果HG培養のECにおいて有意に細胞増殖障害とPGI2産生の抑制を認め, 糖化Cの添加によりさらに強い抑制を認めた. アミノグアニジン (以下AG) 添加による架橋C抑制に伴い, ECの細胞増殖障害抑制を認めた. 以上の成績から長期間持続するHG環境により, ECMのCに架橋がおこりEC形質変化をもたらすことが示唆された。長期間持続するHG環境によりECM, 特にCの糖化に伴いECの抗血栓性が失われ, 糖尿病特有の細小血管障害をもたらす引き金になると考えられ, 糖尿病合併症の発症, 治療を考える上で興味深い知見を得た.
  • 井神 仁, 青木 矩彦
    1992 年 35 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    抗ヒトインスリン受容体抗体 (マウスモノクローナル抗体) を用いてflow cytometry (FCM) による末梢血単球のインスリン受容体測定を試みた. ヒト末梢血 (7ml) より単核球を分離し抗ヒトインスリン受容体抗体と4℃60分間反応させた後FITC標識ヒツジ抗マウスIgG抗体と4℃60分間反応させた. FCMで単球領域を設定し蛍光強度及び陽性細胞率を測定しインスリン受容体量を算定した. 本法によるインスリン受容体量は細胞をインスリンで前処置することにより減少した (down regulation). 125I-インスリン使用によるインスリン受容体測定とFCM法による測定とは正相関 (P<0.05) を示した. インスリン過分泌病態として知られるGraves病ではインスリン受容体量の減少を認め, また同受容体量と血中IRI濃度とは負相関 (P<0.05) を示した. 放射性物質を用いず少量の採血でインスリン受容体を測定できる本法は簡便性に優れており, 今後の臨床的応用が可能である.
  • 上田 信行
    1992 年 35 巻 1 号 p. 17-23
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    心拍変動により, 糖尿病性自律神経障害 (DAN) を評価するために, 健常群 (N/C, n=27), age-matchした神経障害を有する糖尿病患者 (DMN, n=25) および神経障害を有さない糖尿病患者 (DM, n=14) を対象に, 安静仰臥位時, 深呼吸時および立位時で記録した心電図R-R間隔をパワースペクトル (PS) 解析した. 周波数0.01-0.1Hzの低周波成分のパワー(LF) と周波数0.2-0.35Hzの高周波成分のパワー(HF) を各々交感神経, 副交感神経活動の指標とした.N/C群では, 深呼吸時有意のLFの減少とHFの増加を, 立位時有意のLFの増加とHFの減少を認めた. また, LF, HFともDM群やDMN群に比べ有意に大であった (P<0.05). DMN群においては両負荷試験時ともLF, HFに変化を認めなかった, DM群でも有意の反応を示さない症例を認めた. 一方, 心拍変動係数は全群で負荷試験に対し有意の反応を認めなかった. 以上, 心拍変動のPS解析はDANでの交感神経・副交感神経活動の弁別定量評価に有用であった.
  • 宮本 茂樹, 佐々木 望
    1992 年 35 巻 1 号 p. 25-29
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    64名の小児期発症のインスリン依存型糖尿病患者 (男21名, 女46名, 3-27歳, 糖尿病罹病期間0.5-19年, 尿蛋白陰性) を対象に夜間尿の微量アルブミン排泄率 (AER) を測定した. また他の合併症 (単純性網膜症の有無, 運動神経伝導速度遅延, R-R間隔変動係数減少) との関連につき検討した. 結果, 微量アルブミン尿 (AER>15μg/min) は, 7名 (11%) に認めた. この群は, 年齢が有意に (p<0.01) 高く, 罹病期間が有意に (p<0.01) 長く, それぞれ最少は13歳と5年であった. そこで, 12歳以上の微量アルブミン尿陽性群と陰性群とでその差異を検討した. 罹病期間, HbA1c値には差を認めなかったが, 年齢は陽性群で有意に (p<0.05) 高かった. また, 他の合併症の出現頻度も差を認めなかった.
    以上より, この段階すなわち初期腎症では, 他の慢性合併症は, 必ずしも同時には出現しないものと考えられた. また微量アルブミン尿の出現には, 年齢の関与が示唆された.
  • 光川 知宏, 年森 啓隆, 山口 秀樹, 榎木 誠一, 中津留 邦展, 松倉 茂
    1992 年 35 巻 1 号 p. 31-36
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例1は40歳, 女性. 1986年頭痛, 無月経が出現翌年頭蓋咽頭腫と診断され, 腫瘍部分摘除術を受けた. 術後尿崩症となり, デスモプレシン (DDAVP) 投与を受けたが, 1989年中断1990年夏頃より多尿, 多食が出現し, 1991年1月意識障害のため当科入院. 著明な脱水があり, 血糖521mg/dl, 血清Na175mEq/l, 血清Cl139mEq/l, 血漿浸透圧381mosm/kg, 血液ガスpH7.46であり, 高浸透圧性糖尿病性昏睡と診断. 補液, インスリン, DDAVP投与により軽快.
    症例2は34歳, 女性. 1981年より頭痛出現. 1990年視力障害出現し, 頭蓋咽頭腫と診断され, 腫瘍摘除術施行術後尿崩症となりDDAVP投与を受けたが, 多尿が続き, 清涼飲料水を多飲していた. 1991年1月意識障害が出現し当科入院. 血糖766mg/dl, 血液ガスpH7.29血清Na159mEq/l, 血清CI126mEq/l, 血漿浸透圧384mOsm/kgで高浸透圧性糖尿病性昏睡と診断
    尿崩症患者の管理では耐糖能にも十分注意する必要があると考えられる.
  • 黒田 義彦, 中山 秀隆, 桑島 悟, 青木 伸, 三橋 智子, 伊東 智浩, 中川 昌一
    1992 年 35 巻 1 号 p. 37-40
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    It has been shown that a significant number of growth factors transduce intracellular signals via the same pathway which is induced by oncogene products. Recently, it has been reported that insulin receptor associates with PI3-kinase and activates production of the D-3 phosphoinositides.
    We studied the influence of insulin on PI 3-kinase activity in the isolated rat adipocyte.
    Insulin treatment of adipocytes caused a remarkable increase in the PI kinase activity in immunoprecipitates induced by anti-phosphotyrosine antibody. PI kinase activity was half-maximal at 1.15×10-8M of insulin. Enzyme activity in the immunoprecipitates from insulin-stimulated adipocytes was capable of phosphorylating phosphatidylinositol, phosphatidyl-inositol4-phosphate and phosphatidyl-inositol 4, 5-bisphosphate. A deacylated product of phosphorylated phosphatidyl-inositol corresponding to phosphatidylinositol 3-phosphate, was eluted on anion exchange HPLC at 34 min. This demonstrates that insulin regulates PI 3-kinase activity not only in cultured cell lines, but also in isolated rat adipocytes.
  • 1992 年 35 巻 1 号 p. 41-75
    発行日: 1992/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 35 巻 1 号 p. 98
    発行日: 1992年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
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