糖尿病
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36 巻 , 1 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • 難波 光義
    1993 年 36 巻 1 号 p. 1-5
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 巖西 真規, 小林 正, 内藤 敬子, 板津 武晴, 繁田 幸男
    1993 年 36 巻 1 号 p. 7-15
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    インスリン受容体異常症A型と考えられた症例について, インスリン抵抗性の機序解明のため, インスリン受容体の蛋白レベルでの機能およびその遺伝子解析を行った.(1) 培養リンパ球でのインスリン結合は正常下限を示した.(2) 培養リンパ球より精製したインスリン受容体の自己リン酸化能はインスリン最大刺激時, 正常の45%と低下を示した.(3) genomic DNAを用いインスリン受容体遺伝子各エクソンをPCR法にて増幅し, direct sequenceにより, kinase domainのExon20のcodon1193にTrp (TGG)→Leu (TTG) のヘテロ接合体としての点突然変異を認めた.(4) 同部位の変異は本患者と同程度の高インスリン血症を示す母親, 妹にも認められ, 母親由来である. 以上より本症例のインスリン抵抗性は変異部位がtyrosine kinase familyのほぼ100%で保存されており, kinase活性を保つ上で, 重要な部位と考えられ, tyrosine kinase activityの低下が生じたためと考えられた.
  • 大村 隆夫, 上田 一雄, 清原 裕, 河野 英雄, 加藤 功, 新川 淳, 岩本 廣満, 中山 敬三, 野見山 賢介, 大森 将, 蓮尾 ...
    1993 年 36 巻 1 号 p. 17-24
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    耐糖能異常と脳卒中発症の関係を前向きの長期追跡調査研究を用いて検討した. 1961年に満40歳以上の男女住民1621名 (当該年齢人口の約90%) をコホートとして設定し, 満22年間追跡した. 初回受診時に, 尿糖陽性者に糖または食事負荷を行って定義した耐糖能異常の有病率は8.0%であった. 追跡期間中に292名が新たに脳卒中を発症した. 耐糖能異常者の全脳卒中および脳梗塞発症は, 非耐糖能異常者に比べ男女ともに年齢補正後も有意に高頻度であった. 心血管型疾患の他の危険因子8変数を補正しても女性において耐糖能異常は年齢, 高血圧とともに脳梗塞発症の有意の危険因子であり, 耐糖能異常の合併に伴う脳梗塞発症の相対危険 (Coxのhazard比) は2.71であった. また女性の高血圧者において耐糖能異常は脳梗塞の累積発症率を有意に増加させていた. すなわち耐糖能異常は脳梗塞発症の有意の危険因子であり, その関係は女性においてより顕著であった.
  • 前田 憲吾, 安田 斎, 繁田 幸男
    1993 年 36 巻 1 号 p. 25-32
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病性神経障害の発症機序として, 神経機能を維持する上で重要な役割を果たすNa/K-ATPase (ATPase) 活性の低下が重要視されている. 我々はPGE1製剤OP1206・αCD (OP) が, ATPase活性を調節しているとされるミオイノシトール含量を変えることなく同酵素活性を改善することに着目し, PGE1のsecond messengerであるcAMPとの関連性につきin vitroの検討を行った. 6週糖尿病ラット坐骨神経では正常群に比し有意にcAMP含量が低下していた. OPを含め, Bt2cAMPやaminophylline等のcAMP作用を増強する薬剤は6週糖尿病単離坐骨神経ATPase活性を用量依存的に増加した. またOPによるATPase活性増加は1分以内に発現し, 蛋白リン酸化酵素阻害剤H8, staurosporineにより完全に抑制された. これらの成績は糖尿病神経ATPase活性がcAMPによる蛋白リン酸化機構により調節されていることを示唆し, 糖尿病性神経障害に対する治療法を究明する上で重要な所見と考えられる.
  • 浦上 達彦, 宮本 幸伸, 諸井 進一郎, 松永 裕子, 大和田 操, 北川 照男
    1993 年 36 巻 1 号 p. 33-39
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    小児IDDM88例 (急性発症例55例, 緩徐発症例33例) とNIDDM52例において, 診断時から10年間経時的に抗ラ島抗体 (ICA) を測定して以下の結果を得た. IDDMの診断時のICA陽性率は67%であり, NIDDMの9%に比べて有意に高かった (P<0.01). 一方, 同じIDDMでも急性発症例の診断時のICA陽性率は78%であり, 緩徐発症例の50%に比べて有意に高かった (P<0.05). しかし罹患期間3年以上では逆に緩徐発症例の方がICA陽性率は高い傾向にあり, したがって経時的なICA陽性率の低下は緩徐発症例の方が緩やかなパターンを示した. また長期間ICAが陽性を示す例では, 抗甲状腺抗体も持続陽性を示し, 急性発症例に比べ緩徐発症例の方が膵B細胞機能も長期間保たれた. 以上の結果から, 同じIDDMでも緩徐発症例では自己免疫に基づく膵B細胞破壊の進行が緩やかであり, このため臨床経過が緩徐に進行するものと考えられた.
  • 高橋 道也, 小坂田 宗倫, 真鍋 康二, 山崎 弘子
    1993 年 36 巻 1 号 p. 41-45
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者の一例に抗生剤未使用にて偽膜性大腸炎 (以下PMCと略す) の発症を認めたため報告する. 症例は63歳, 男性で1975年一過性脳虚血発作発症時に糖尿病, 高血圧と診断された. 1989年12月, 心不全の増悪にて紹介入院となる. 両眼はScott Vの糖尿病性網膜症を認めた. BUN 64.0mg/dl, Cr4.82mg/dlと糖尿病性と考えられる腎不全も呈していた. 1990年2月より外来移行. 同年4月より1日3~4行の下痢が出現その後, 貧血の増悪便潜血反応の陽性が認められ, 同年7月9日入院となった. 大腸内視鏡検査にて直腸から横行結腸にかけて白色類円形の偽膜形成を多数認めた. 便中Clostridium difficile毒素も陽性であるためPMCと診断した. バンコマイシン投与にて治癒し下痢も消失した. 同年2月より抗生剤使用歴はない. PMCは稀に抗生剤と無関係に発症を認める場合があり, 特に消化器症状を伴う糖尿病患者の管理上注意が必要と考えられた.
  • 久保 宏明, 小野 弘, 赤嶺 康夫
    1993 年 36 巻 1 号 p. 47-52
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は54歳, 男性, コントロール不良の糖尿病患者で多飲, 多尿, 全身倦怠感を主訴として入院した. 発熱, 白血球増多などの炎症所見を認め腹部超音波検査, 腹部CTにて左腸腰筋内に巨大な膿瘍を疑わせる所見を認め穿刺にて膿を確認した. 膿よりKlebsiella Oxytocaを検出した. 炎症所見はドレナージによる洗浄と抗生物質によって軽快し血糖コントロールも改善した. 腸腰筋膿瘍は比較的稀な疾患であり, 我々の調べた範囲では本邦で過去5年間に44例が報告されているのみであり, 9例の起因菌は黄色ブドウ球菌であるが, 起因菌としてKlebsiella oxytocaは報告されていない.
  • 矢崎 国彦, 青木 雄次, 柳沢 康敏, 大房 裕和, 小口 寿夫, 古田 精市
    1993 年 36 巻 1 号 p. 53-58
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    ケトアシドーシスを伴わない糖尿病性ネフローゼ症候群に高CK血症を合併した3症例を報告する. 3例とも男性 (38, 56, 59歳) のインスリン非依存性糖尿病の患者で罹病期間は2年から23年. 2年から6年前より蛋白尿を指摘されていた. 下痢, 嘔吐などの消化器症状を主訴に入院した際, 著明な浮腫と低蛋白血症を呈していた. 尿ケトン体は陰性. 血清CKはMM型優位の高値 (最高値1191~3843mIU) を示し, 血清アルドラーゼや血清や尿のミオグロビンも高値を示したことから骨格筋由来の酵素逸脱と思われた. その原因として浮腫や細動脈硬化に伴う組織の循環障害, 浮腫による機械的な組織の挫滅などを考えた.
    3症例とも血清CKは高値をとり続け, 1例は急性に, 2例は慢性に経過したが比較的短期間のうちに慢性血液透析導入となり, 糖尿病性ネフローゼ症候群における血清CKの高値は腎機能の急激な悪化を示唆するものであると考えられた.
  • 村上 司, 谷口 嘉康, 中西 公王, 松浦 文三, 北井 浩一朗, 田中 昭, 太田 康幸
    1993 年 36 巻 1 号 p. 59-61
    発行日: 1993/01/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    Levels of serum 1, 5-anhydroglucitol (1, 5-AG) are known to fall in proportion to urinary excretion of glucose in patients with NIDDM. It has been also reported that urinary excretion of 1, 5-AG increases in hyperglycemic patients. However, renal tubular reabsorption of 1, 5-AG has not yet been investigated. In order to demonstrate the relation between glucosuria and renal tubular reabsorption of 1, 5-AG, we determined urinary glucose, serum 1, 5-AG levels and fractional excretion of 1, 5-AG (FE-AG) up to 47 times in 24 patients with NIDDM. FE-AG correlated with urinary glucose (r=0.651, P<0.001), which indicates that renal tubular reabsorption of 1, 5-AG decreases in hyperglycemic patients. There was an inverse correlation between serum 1, 5-AG and FE-AG (r=-.681, P<0.001), which suggests that an increase in FE-AG contributes to a fall in serum 1, 5-AG. FE-AG well demonstrated renal handling of 1, 5-AG and also accounted for changes in serum levels of 1, 5-AG in diabetic patients.
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