糖尿病
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32 巻 , 6 号
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  • 小浜 智子, 大森 安恵, 嶺井 里美, 清水 明実, 秋久 理真, 東 桂子, 佐中 真由実, 平田 幸正, 監物 正視, 丸山 昭二
    1989 年 32 巻 6 号 p. 367-372
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病妊婦の管理における血清フルクトサミンの有用性につき検討した. 対照として用いた健常女子において空腹時血清フルクトサミン値は24.4±1.6μmol/g-proteinで, 正常妊婦においては妊娠中期わずかに低下するも健常女子に比し大きな変化はなかった. 糖尿病妊婦における血清フルクトサミンは食事療法, インスリン治療により低下し, 食後随時血糖, HbA1と有意に相関した.
    フルクトサミンは半減期が短かく, 血糖コントロールによりHbA1よりも早く正常化しうる. また, 食事摂取および75g GTTによる高血糖およびグルコース添加によるin vitroの実験ともlabile formがなくその測定は食後でも変動しないため, 食後外来を受診する糖尿病妊婦のより適格な血糖コントロールの指標として有用であると考えた.
  • 阿部 奈々美, 柏木 厚典, 紀田 康雄, 西尾 善彦, 児玉 光顕, 田中 逸, 繁田 幸男
    1989 年 32 巻 6 号 p. 373-378
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    9年間に滋賀医大第三内科に入院した糖尿病患者606名を対象に, 心拡大 (心胸郭比 (CTR) 50%以上) を示した症例について, 経過中に慢性うっ血性心不全 (以下CHFと略す) を認めた症例と, 認めない症例 (以下心拡大群と略す) を比較し, 臨床像の違いからCHFの発症要因を検討した. CTRは両群間に差がなかった. CHF群は26名, 心拡大群は30名であった. 両群間で, 年齢, 糖尿病り病期間, 肥満度, 空腹時血糖値, 血清脂質値に有意差はなかった. しかし, CHF群では腎障害の頻度 (67%) が心拡大群 (23%) に比し有意に (p<0.005) 高く, CHF発症時の血清クレアチニン値上昇 (p<0.05), 尿蛋白排泄量増加, 貧血 (p<0.005) と低蛋白血症 (p<0.005) が認められた. また, 女性のCHF発症頻度は7.4%で, 男性の1.8%に比し4.1倍 (p<0.005) であった. しかし心不全症例に関して男女間で有意な要因はなく, 女性に特有の心不全発症要因の検討は今後の課題となった。
  • 中西 幸二, 小林 哲郎, 杉本 忠夫, 村勢 敏郎, 小坂 樹徳, 伊藤 徳治
    1989 年 32 巻 6 号 p. 379-384
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン自己抗体 (insulin autoantibodies: IAA) の臨床的意義を明らかにする目的で, インスリン非依存性の糖尿病患者をIAAと膵島細胞抗体 (islet cell antibodies: ICA) の有無によって4群に分け, そのβ細胞機能の経過を観察した. すなわち, group1 (GI) はIAAおよびICAがともに陽性 (n=7), group2 (G2) はIAAが陰性, ICAが陽性 (n=18), group3 (G3) はIAAが陽性, ICAが陰性 (n=3), group4 (G4) はIAAおよびICAがともに陰性 (n=30) である, 100g経ロブドウ糖負荷試験の際の血清C-ペプチド (CPR) の反応を平均38カ月にわたり観察した. CPR反応と血糖値はG1でそれぞれ有意に低下 (p<0.01) および上昇 (p<0.01) したが, 他のgroupでは有意な変化を示さなかった. G1の7例中4例, G2の18例中3例が徐々にCPR反応が低下し, インスリン依存状態に進行したが, G3とG4ではこの進展は認められなかった. IAAとICAの両者の存在がβ細胞機能低下の予知には最も有用な指標であると思われる.
  • 亀山 正明, 久保木 幸司, 亀山 寿子
    1989 年 32 巻 6 号 p. 385-390
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Soluble fibrin monomer complexes (SFMC) の構成成分であるfibrinogen (Fbg) およびfibronectin (Fn) がglycationをうけたさいSFMC濃度ならびにその組成はどのように変化するかをin vitroで検討した.
    精製したFbgならびにFnを, 500mMg lucoseを含むリン酸緩衝液生食で4日間, 37℃でincubationし, glycationを行った. 両者ともglycationをうけたsample A, FnのみglycationをうけたB, FbgのみglycationをうけたC, Fbg, FnともにglycationをうけていないDにつき検討した. それぞれに同一量のthrombinを添加したのちのSFMC濃度とその組成 [Fn/fibrin (ogen)] を比較した. SFMC濃度は, Aが最も高く, ついでB, Cで, Dが最も低かった. しかし, Fn/fibrin (ogen) は, Aが最も低く, B, C, Dの順で高く, SFMC濃度の成績とは逆であった.
    以上より, FbgやFnがglycationをうけると, SFMCは高い濃度を示し, かっfibrin含量は多くなる. このfibrin含量の増加がSFMC濃度を上昇させたと思われる. このようにfibrinが多く, Fnが少ないSFMCは, fibrinをsolubleな状態に保つcapacityが低下すると推察され, このようなSFMCの血中濃度の上昇は血管内fibrin凝固症につながると思われる.
  • 朝日 寿実, 大角 誠治, 沢 丞, 森岡 尚夫, 矢野 三郎, 坂本 孝雄
    1989 年 32 巻 6 号 p. 391-398
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    我々は13年の罹病歴を有し, 自律神経障害が主因と考えられる心・呼吸停止発作を反復した28歳女性のIDDM症例を経験した. 患者は網膜症 (Scott IV), 腎症 (ネフローゼ症候群), 神経症など糖尿病性血管合併症を有し, なかでも起立性低血圧, CVR-Rの低下, 深呼吸・起立時の心拍数変動の減少など著明な自律神経障害を認めた. 本症例の心・呼吸停止は救急蘇生により救命し得たが, 今回2回とも心停止に先行して呼吸停止を認めた. 原因としてAdams-Stokes症候群を含む心原性の心停止, Sleepapnea症候群, あるいはAmyloid neuropathy等を鑑別し, 最終的に糖尿病性自律神経障害に伴った心・呼吸停止と診断した. また低O2, 高CO2に対する換気応答試験を施行したところ本症例で低酸素換気抑制を認めた.
    本症例は糖尿病性自律神経障害に基づく心・呼吸停止発作の報告例として本邦9例目であるが, そのうち低酸素換気抑制の存在が確認された症例としては第2例目である.
  • 長谷川 博司, 大槻 眞, 小出 亮, 岡林 克典, 中村 隆彦, 藤井 正俊, 谷 聡, 藤澤 貴史, 馬場 茂明
    1989 年 32 巻 6 号 p. 399-401
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    The oral administration of glucose results in a considerably greater increase in insulin secretion than intravenous administration. The higher insulin secretion after oral glucose is called the incretin effect and has been ascribed to stimulation of insulin secretion by gastrointestinal hormones. Recent studies in experimental animals have suggested that cholecystokinin (CCK) modulates the secretory activity of the pancreatic B-cell as well as regulating exocrine pancreatic secretion and gall bladder contraction. However, little is known about the effect of CCK on insulin release in humans. Moreover, it is not clear whether CCK is released after glucose ingestion. Until recently the ability to study CCK secretion has been hampered by the lack of a specific and sensitive assay for CCK. In this study, by using a sensitive and specific bioassay based on amylase release from isolated rat pancreatic acini, we measured plasma CCK bioactivity after oral glucose (75g) administration in normal subjects and patients with non-insulin dependent diabetes mellitus (NIDDM). In both the controls and NIDDM patients, ingestion of glucose caused a 4-to 5-fold increase in plasma CCK bioactivity prior to the increase in blood glucose and serum insulin levels. The present observatios suggest the possibility that CCK modulates insulin release in humans.
  • 1989 年 32 巻 6 号 p. 403-433
    発行日: 1989/06/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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