糖尿病
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46 巻 , 4 号
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  • 鈴木 研一, 木村 真人, 後藤 由夫
    2003 年 46 巻 4 号 p. 295-300
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/08/04
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者における精神性発汗異常の意義を知るために正常対照群40名 (男31名, 女9名), 糖尿病群45名 (男29名, 女16名) を対象に検討を行った. 精神性発汗負荷は握りしめ (GRNP), 暗算 (CAL), 足底擦過手技 (BAB), 強制吸気 (INS) を行い手掌 (H), 足底 (F) で測定した. 正常対照群では手, 足ともに総発汗量はGRIP, CAL, BAB, INSに多い順だった. 糖尿病群ではGRIP, CAL, INS, BABであった.糖尿病群と正常対照群との間で総発汗量に有意差をみのはH-BABとF-BABであった. 糖尿病患者において神経伝導速度のMCV, SCV, F波潜時との比較検討ではH-INSと正中神経MCVおよび正中神経SCVと有意相関をみた (p<0.05). さらに正中神経F波潜時はH-CALとF-CAL (p<0.05) とに有意相関をみた.糖尿病患者において手掌・足底での精神性発汗を測定することは糖尿病性神経障害の評価法として有用である.
  • 田嶼 尚子, 松島 雅人, 松岡 健平, 河盛 隆造, 岩本 安彦, 赤沼 安夫
    2003 年 46 巻 4 号 p. 301-310
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病性神経障害の実態を明らかにするため, 首都圏215医療機関に質問票調査を依頼し, 140医療機関に通院中の糖尿病患者13, 258名から回答を得た.全質問票のうち70%以上について主治医が記載している86医療機関6.885名 (男性59.8%, 年齢61.9±11.2歳, 罹病期間10.9±9.4年) の調査票を詳細に検討したところ, 5.494名 (79.8%) で末梢体性および自律神経障害にみられる自覚症状を少なくとも1つ以上認めた. 自覚症状の発現率は罹病期間およびHbA1c値と正相関がみられ, 糖尿病との関連が示唆された.
    主治医が糖尿病性神経障害による, あるいはその可能性が大きい, と判定した自覚症状を1つ以上認めたものは6.885名中3.538名 (51.4%) であった. 患者が訴えた各自覚症状のうち主治医が糖尿病によると判定したものは, 末梢体性神経障害が60~80%, 自律神経障害が20~45%であったことから, 主治医が「症状は糖尿病による」と判定するとき, 自律神経系の症状はあまり考慮されていないことが示唆された.
  • 福島 あゆみ, 岡田 洋右, 谷川 隆久, 河原 智恵, 三澤 晴雄, 中井 美穂, 廣瀬 暁子, 神田 加壽子, 森田 恵美子, 田中 良 ...
    2003 年 46 巻 4 号 p. 311-316
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は52歳女性. 1996年 (平成8年) に低血糖昏睡 (血糖12mg/dl) で近医に緊急入院したが, 低血糖発作が頻発するため1997年 (平成9年) 当科入院.考えられる低血糖発作の原因を除外した後に, インスリン (IRI) 血糖 (PG) は0.44~1.07, 血管造影で膵尾部に径1.5cm大の濃染像が疑われることより, インスリノーマの診断で膵体尾部脾合併切除 (90%) を施行したが, 術中所見, 切除膵の組織学的検討で異常所見を認めなかった. しかし, その後も夜間空腹時低血糖発作を反復するも, 発作時のIRI PGが0.07と過剰インスリン分泌は消失していたことから, 術後低血糖の主因としては反応性低血糖を考え, ボグリボース内服と夜間補食 (2単位) を開始. 以後, 日常生活には支障ないものの, 依然として早朝空腹時血糖は50mg/dl前後であり, 2001年 (平成13年) 9月病状再評価のため施行した選択的動脈内カルシウム注入検査 (ASVS) にて, 30秒後にIRIが2.5倍以上に上昇し陽性. また, ボグリボースと夜間補食中止下でのdaily profiieでは食後高血糖がみられ, 著明なインスリン抵抗性と低血糖時のインスリン分泌抑制を認めた.本例の低血糖の病態としては, ASVSの結果および術後経過より, 術前の病態としては膵β細胞のび漫性機能亢進があったのではないかと考えられ, 広汎な膵切除によるインスリン総分泌量の減少に加え, ボグリボースにより反応性のインスリン過剰分泌を減少させることで重篤な低血糖発作を改善することができたと推測される.
  • 高橋 亮子, 山口 義彦, 榎本 寛, 魚谷 茂雄, 桑原 宏永, 藤田 成裕, 喜多 篤志, 大島 勝也, 酒巻 宏行, 山崎 浩則, 江 ...
    2003 年 46 巻 4 号 p. 317-323
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    疲労骨折は, 正常骨組織に対する反復性の微少外力により生じる. 運動療法中に疲労骨折をきたした閉経後の肥満2型糖尿病患者の1例を報告する. 症例は57歳女性, 愁訴はなく体重減量を目的として入院. BMI 31.Okgm2で, 肥満以外に身体所見に異常なし. HbA1c6.3%, 糖尿病性細小血管障害なく, DXA法にて骨密度は正常であった. 食事療法 (1360kcal) と1回30分1日3回の歩行による運動療法を開始し, 第30病日頃右膝関節痛が出現した.単純骨X線は正常だったが, 右膝関節MRIにて脛骨内顆にT1強調画像で低信号の線状の病変があり, STIRでその周囲に浮腫による高信号領域を認めたため, 疲労骨折と診断した. 運動療法を中止し, 右膝関節痛は消失した. 肥満2型糖尿病の運動療法では, 疲労骨折の予防および早期診断の面から, 運動療法実施前の運動器の十分な評価と, 各患者に最適な運動処方が重要であり, 実施中は疲労骨折の可能性があれば迅速なMRI検査が必要である.
  • 田村 嘉章, 塚本 和久, 山本 夏代, 石橋 俊, 門脇 孝, 木村 哲
    2003 年 46 巻 4 号 p. 325-327
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は47歳, 男性. 6年前に糖尿病と診断され, 外来でグリベンクラミドと塩酸ブホルミンを投与されていた. 感冒様症状に引き続いて, 下痢, 嘔吐, 食欲不振あり. 内服を続けていたところ, 意識障害を来たし入院した. 急性腎不全を認め, 著明な代謝性アシドーシスと乳酸高値から乳酸アシドーシスと診断した. 補液, 重曹投与, 塩酸ドパミン投与により, アシドーシスおよび全身状態の改善を見た. 経過中, 著明な高リン血症, 高アミラーゼ血症, 白血球増多を示した. ミトコンドリア3243変異を認めず, 基礎疾患はないもののブホルミンにより誘発された乳酸アシドーシスと考えられ, 投与を中止した, 本例のように, 特別な背景のない患者にも乳酸アシドーシスが起こり得ることを念頭におき, 下痢や経口摂取不能となった場合にはビグアナイド薬の使用を中止して主治医に連絡するよう指導を徹底しておくことが重要と考えられた.
  • 栗田 征一郎, 村本 信吾, 岡部 源一
    2003 年 46 巻 4 号 p. 329-331
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    37歳男性. 自殺目的にbuformin約6000mgを内服した. その後, 背部痛や胸痛, 口渇, 悪心がみられ受診した. ビグアナイド禁忌である基礎疾患は認めなかった. Buforminによる乳酸アシドーシスおよび急性腎不全と診断し, 緊急入院となった.来院時, 低血糖や低体温も認めた. Buforminの血中濃度は著明高値であった. アミラーゼ, アンモニア, 白血球数などの上昇も, 病態と並行して認めた. 大量補液や利尿剤などにて乳酸アシドーシスは改善傾向を示すも, 急性腎不全や高K血症は増悪したため緊急血液透析を施行し, 救命できた.
  • 清野 弘明, 大久保 健太郎, 山口 日吉, 木村 美奈子, 宮口 修一, 山崎 俊朗, 三崎 麻子, 菊池 宏明, 阿部 隆三
    2003 年 46 巻 4 号 p. 333-335
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    症例は31歳の男性, 2002年5月12日より口渇感, 全身倦怠感が出現し5月15日に初診した. 初診時血糖値778mgdl, 尿ケトン体強陽性, 動脈血分析ではpH7.249, HCO313.6mmol, 血中総ケトン体9800μmollで糖尿病性ケトアシドーシスと診断した. 入院時のHbA1cは6.1%であった.入院中3回測定した尿中CPRは (3.4, <1.0, <1.0μg/day) でグルカゴン負荷試験でも負荷前・負荷6分後の血清CPRは検出限界の0.2ng/ml以下でβ 細胞の完全破壊が示唆された. 以上より本例は劇症1型糖尿病のスクリーニング基準を満たしたが, 2回測定した抗GAD抗体は, 11.6Uml, 10.2Umlと陽性であった. 本例は劇症1型糖尿病と考えられるが, 抗GAD抗体が陽性であったことより自己免疫の関与が示唆される劇症1型糖尿病であり, 興味ある症例である.
  • 李 廷秀, 川久保 清, 川村 勇人, 平尾 紘一
    2003 年 46 巻 4 号 p. 341-346
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    糖尿病患者では, 通院継続が合併症予防の上で重要であるが, 糖尿病患者の通院中断に影響する要因に関する研究は未だ少ない.本研究は, 2型糖尿病患者の通院中断に関連する要因について検討することを目的とし, 糖尿病専門クリニックを1年以上通院したことのある686名を対象として自記式調査票による郵送調査を行った.
    352人から回答 (回答率51.6%) を得た. 通院状況の把握ができた350人のうち, 25人が1年以上の通院中断者であった. 通院中断者は通院継続者に比べ平均年齢が低く, 糖尿病歴が短かった. そこで, 通院中断者25人に性, 年齢と糖尿病歴をマッチング (中断者1人対継続者3人) させ, 通院中断に関連する要因についての比較を行った. 通院中断者には全身が異様にだるいなどの自覚症状を訴えるものが多い一方で, 病気に対する本人の意識として, 治療しても変わらないといった結果期待の低いものが多く, 自分の体に気を配ったり, 体重・血糖値を意識しているもの, 治療のための職場での配慮や病気に対する理解・支援者のいるものが少なく, 趣味生活をはじめとする生活全般が悪くなっていると意識しているものが多いことが示された.
    糖尿病患者が通院をはじめとする自己管理継続を促すためには, 糖尿病患者の意識に関する教育のみならず, 社会的支援環境整備のための対策が必要である.
  • 2003 年 46 巻 4 号 p. 347-371
    発行日: 2003/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 2003 年 46 巻 4 号 p. e1
    発行日: 2003年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
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