糖尿病
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21 巻 , 12 号
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  • 斎藤 毅, 佐藤 徳太郎, 国分 勝, 伊藤 正秋, 井上 美知子, 斎藤 和子, 吉永 馨
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1041-1046
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    経口血糖降下剤服用により, 約1年以上低血糖をみず, 血糖のコントロールが良好であった22例の外来通院糖尿病患者に経口剤を減量し, その経過を観察した.
    1。経口剤減量前にFBSがJoslin clinicのMarbleの基準に従い, good controlであった群: 18例あり, 平均年齢は62.3歳で, 罹病期間は平均8年10ヵ月であった.経口剤減量前の観察期間は平均11.8ヵ月で, 減量後の観察期間は平均2年であった.経口剤は減量前投与量の平均65%減量した.減量後もgoodcontrolであった例は78%で, fair contro1となった例は22%であり, poorcontro1となった例はなかった.減量前の肥満度は減量後のコントロールに影響はなく, 減量前後の体重減少の程度も減量後のコントロールに影響がなかった.減量前のFBSの平均値は減量後, good control群で有意に低値であった.減量後, 血清脂質の増加は認められなかった.糖尿病性網膜症と尿蛋白は経口剤減量前後でほとんど変化は認められなかった.
    2.経口剤減量前にFBSのコントロールがほぼ良好であったが, 前記の基準では, fair contro1となる群: 4例あり, 平均年齢は66歳で, 罹病期間は平均8年8ヵ月であった.経口剤は減量前投与量の平均35%減量した.経口剤減量後もfair controlのままであった例は2例, poor controlとなった例は2例であった.経口剤減量後の血清脂質に明らかな影響はみられなかった.
  • 長岡 研五, 桜美 武彦, 鍋谷 登, 井村 裕夫, 久野 昭太郎
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1047-1051
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病のなかでもインスリン依存性の糖尿病患者 (IDD) では抗甲状腺抗体や抗副腎抗体等の臓器特異的な自己抗体が高率に出現すること, および臨床的には橋本病やアジソン病をはじめとする臓器特異的な自己免疫性内分泌疾患と合併し易いことが従来より指摘されている.また膵成分に対する細胞性免疫の成立やHLAの検索等からもIDD発症における自己免疫の関与が確められている.しかしながら本症の特異抗原に対する抗体として最も注目されていた膵ラ氏島抗体 (I.C.Ab.) の検出は技術的な問題もあり研究がかなり立ち遅れていた.
    1974年BottazzoらやMacCuishらが感度の良い免疫螢光法を用いることにより臓器特異的な自己免疫疾患を合併した糖尿病にLC.Ab.を認めたとそれぞれ報告して以来, LC.Ab.の研究はIrvineらをはじめとする英国の研究者たちにより積極的になされてきた.
    一方われわれもIDDと自己免疫との関係については逐次報告してきたが今回はIrvineらとの共同研究により小児糖尿病患者をはじめとするインスリン依存性糖尿病患者123名を対象に間接免疫螢光法によりI.C.Ab.の検索をおこなった.
    その結果正常健康者の1.C.Ab-の陽性率0.5%に比しIDDでは4.9%の陽性率を示した.罹病期間1年以内の者では16%, 1~3年の者では8.3%, 4~5年, 6~10年および10年以上の者では陽性者は見られず, 罹病期間が長くなるにつれてLC.Ab.陽性者は減少するという興味ある結果が得られた.
  • 河野 泰子, 橋口 純, 仲村 吉弘, 細迫 有昌, 伊東 三夫, 浅野 喬, 原田 寿彦, 小村 一寿, 児玉 嘉生, 湯地 重壬, 杉山 ...
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1053-1058
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    九州糖尿病懇話会会員が, 九州全域にわたる20医療機関において経過観察中の糖尿病患者のうち満30歳未満で発症した552例について, アンケート調査を行った.上述した552例中, 152例は15歳未満の発症, 235例は15歳以上25歳未満の発症であり, 165例は25歳以上30歳未満の発症例であった.
    25歳以上30歳未満発症例では男性が多いのに対し, 25歳未満発症例では女性が多く, この差はP<0.1%以下で有意であった.15歳未満発症例と15歳以上25歳未満発症例との間には性別に有意差はなかった.25歳以上30歳未満発症群と25歳未満発症群を比較するとインスリン依存例は後者に多く (p<0.01%), 15歳未満発症群におけるインスリン依存例は15歳以上25歳未満発症群に比し有意に多かった (P<0.5%).
    25歳以上30歳未満発症群では, インスリン依存例の頻度に, 家族歴の有無による差は認められなかった.ところが25歳未満発症群では, 糖尿病の家族歴を欠くものにインスリン依存例の頻度が有意に高かった (P<0.1%).
    以上の成績は, 1) 25歳以上30歳未満で発症した群は25歳未満発症例とは, その臨床像を異にすること, 2) インスリン依存例の頻度は年齢が若いほど高く, かつ, 3) 同一年齢で比較すると, 25歳未満発症群では家族歴を欠くものにその頻度が高いことを示している.いずれの群においても発症の好発する季節は証明されなかった.
  • 広瀬 賢次, 小林 章男, 矢島 義忠
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1059-1064
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    性, 年齢をmatchさせた外来糖尿病患者と非糖尿病患者計310例に中間尿培養を実施し, 糖尿病患者における細菌尿の好発性および臨床的助長因子を検討した.その結果, 糖尿病患者の細菌尿出現率 (5.8%) は, 対照 (2.6%) と有意差がなく, これは性別, 年齢別にみても同様であることが判明した.また糖尿病患者における細菌尿の助長因子の分析では, 既往の導尿, 加齢, 糖尿病の罹患年数, 治療法やコントロール, 糖尿病性網膜症は重要でなく, 女性のほかに, 糖尿病では糖尿病性腎症, 神経障害, および高血圧の合併がそれぞれ単独あるいは共存して助長因子となる成績が得られた.
  • 丸毛 和男, 奥野 泰久, 曽和 悦二, 木下 迫男, 藤井 暁, 関 淳一, 和田 正久
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1065-1072
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病の経過観察中, 突発性に難聴を合併した5例について報告するとともに, 糖尿病患者にみられる聴力障害についても若干の考察を加えた。5例の内訳は, 男性3例, 女性2例で年齢は25~60歳であった.1例を除いてコントロールは不良で, 糖尿病性網膜症と同時に, アキレス腱反射あるいは下肢振動覚の異常などの神経学的異常所見が認められた.難聴耳は全例片側性で, 平均聴力損失は22.5dB~Scale outで全例に耳鳴, その内2例には目まいも伴ったが, 目まいは数日で軽減ないし消失した.4例に治療としてステロイド剤を用いたが, 自覚症状発現から耳鼻科受診までの期間が7日, 2日と早かった2例は聴力の回復が見られた.一方, 治療開始の遅れた3例には聴力の回復が見られず, 未だ網膜症や神経学的異常所見がなくコントロール良好な者でも聴力の回復は見られなかった。
  • 難波 光義, 桑島 正道, 福本 泰明, 豊島 博行, 松山 辰男, 野中 共平, 栗村 敬, 大津 啓二, 有田 耕司, 垂井 清一郎
    1978 年 21 巻 12 号 p. 1073-1082
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    若年型糖尿病の成因をウィルス感染にご求める研究報告は必ずしも少なくないが, Epstein-Barrウィルス (EB) の感染による伝染性単球増加症 (IM) に続発した若年型糖尿病の症例報告は現在までに世界で2例を数えるにすぎない.今回, 私どもはEB感染により発症したと判断される小児の若年型糖尿病を経験した.症例は7歳男子で, 約2週間におよぶ嘔吐, 下痢, 発熱等の感染症状が軽快して約1週間後にご口渇, 多飲, 多尿が出現した.糖尿病症状発現時, 全身のリンパ節腫脹, 肝腫, 脱水症状, 高血糖 (600mg/dl) およびケトージス (血液β-ハイドロキシ酪酸4296μM) を認めた.当初, 1日量60単位のインスリンを使用し, 臨床症状はすみやかに改善したが, O-GTTは高度の耐糖能異常ならびにIRI, CPR反応の欠如を示し, 1年経過後の現在もインスリン療法に依存している.入院時には異型リンパ球は少数しか認められなかったが, Paul-Bmnell反応224倍, EBのカプシド抗原に対する抗体価160倍, EB特異性IgM抗体価640倍であり, 経時的な各抗体価の消長から先の感染症をEBによるIMと診断した.症例には糖尿病の家族歴および肥満歴がなく, 発症1年前の尿糖は陰性であった.しかも臨床経過を通じて膵炎の所見がなく, 感染症状と糖尿病発症との間に時間差があることから, 感染がストレスとなって潜在性糖尿病が増悪したのではなく, EBにより膵B細胞に不可逆的障害が生じ, 新たに急性糖尿病が発症したものと考えた.本例のHLAはAW26, BW40/AW24, B7であり, 発症7ヵ月後にご甲状腺マイクロゾーム抗体が陽性化している.
  • 1978 年 21 巻 12 号 p. 1083-1096
    発行日: 1978/12/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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