糖尿病
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33 巻 , 3 号
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  • 高井 博正
    1990 年 33 巻 3 号 p. 191-197
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン非依存性糖尿病 (NIDDM) 患者において, 血糖コントロールのカイロミクロンレムナント代謝へ及ぼす影響を小腸起源のアポリポ蛋白 (アポ) B-48を指標として検討した. トリグリセライドー多含有リポ蛋白 (d<1.006g/ml) ののアポBイソ蛋白を0.1%SDS-3.5%ポリアクリルアミド電気泳動法で分離し, アポB-48の総アポBに対する%(B-48比) を計算した. 40例のNIDDM患者のB-48比は3.9±1.4%(平均±SD) で年齢を合致させた健常人の2.3±1.0%に比して有意 (P<0.001) に高値であった.B-48比とHbA1とは正相関を示した (r=0.42, P<0.01). 別の血糖コントロール不良の27例のNIDDM患者を4週間治療し, HbA1の減少 (前12.3±2.6, 後10.7±1.9%) に伴ってB-48比は前4.4±1.8, 後3.2±1.3%と有意 (P<0.001>) に低下した.
    以上から, 血糖コントロールがアポB-48含有カイロミクロンレムナント代謝の調節に一定の役割を果たしていることが推察された.
  • 久保田 昌詞
    1990 年 33 巻 3 号 p. 199-204
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病治療における至適インスリン投与経路を解明するため, 正常犬 (以下N/C群と略す), 膵左葉 (膵尾部と体部の一部) 摘除犬 (以下PPx群と略す), 及び膵静脈還流を末梢静脈路に変更した膵左葉摘除兼gastroduodeno-caval shunt犬 (以下Tx群と略す) 各群7頭ずつにおいて, ivGTT, oGTT, 及び高血糖クランプ時の血糖制御特性を比較した.PPx群において各負荷試験時の末梢IRI値はN/C群に比し低下し, 糖処理能も低下した.Tx群の末梢IRI値はPPx群に比して上昇し, N/C群と同程度となった.しかし, ivGTT時や, 末梢静脈内ブドウ糖注入高血糖クランプ時にはPPx群に比して糖処理能の有意な改善を認めず, 逆に, oGTT時や門脈内ブドウ糖注入高血糖クランプ時にはPPx群に比し糖処理能低下を認めた.インスリンの門脈路流入が末梢血高インスリン血症を惹起することなく, 血糖制御する上で必須であることを証明した.
  • 青木 孝彦
    1990 年 33 巻 3 号 p. 205-211
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    NIDDMにおける肝ケトン体産生の特徴を明らかにする目的で, 生後2, 5日のラットにストレプトゾトシンを腹腔内投与してNIDDMモデルラットを作製し (STZ2群, STZ5群), 対照群, STZ静脈内投与によるKETOTIC群と単離肝細胞におけるケトン体代謝を比較した.ケトン体産生の基礎値は対照群, STZ2群, STZ5群, KETOTIC群の順に上昇し (11.7±0.98, 14.9±0.72, 16.0±0.45, 22.8±2.32nmole.pal/mg.prot/hr), 肝グリコーゲン含量, 血中IRIに逆相関し, STZ2群, STZ5群は対照群とKETOTIC群の間に位置した, KETOTIC群以外ではケトン体, ブドウ糖産生はグルカゴンにより亢進した.
    これらのことは, 対照群, 軽症糖尿病群, 重症糖尿病群肝細胞におけるケトン体代謝の病態は連続し, NIDDMの血中ケトン体高値には産生能の亢進, ホルモンによる刺激が一部関与していることを示している.
  • 畑森 信夫
    1990 年 33 巻 3 号 p. 213-221
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    NODマウスにおける種々の免疫異常に, Tリンパ球が重要な役割を果たしていることが示唆されている.そこで, NODマウス脾細胞のマイトゲン刺激に対するinterleukin2 (IL-2) 産生能及びIL-2レセプター (IL-2R) 発現能を検討した.Concanavalin A刺激による脾細胞のIL-2産生能は, 対照のBALB/cマウスに比して10週齢の雌性NODマウスで有意に低下していた.125HL-2を用いたScatchard analysisやcross-linkingstudyにより雌性NODマウスにおいては, マイトゲン活性化脾細胞上の高親和性IL-2R数の有意な減少が認められた.さらにこの高親和性IL-2R数の減少は, Lyt2及びL3T4陽性活性化脾細胞の両者に認められた.このNODマウス脾細胞におけるIL-2産生能及び高親和性IL-2R発現能の低下が, 本マウスにおける自己免疫現象に大きな役割を果たしている可能性が示唆された.
  • 浜口 隆博, 橋本 泰嘉, 宮田 高雄, 岸川 秀樹, 矢野 智彦, 福島 英生, 七里 元亮
    1990 年 33 巻 3 号 p. 223-229
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    インスリン頻回注射療法における速効型と中間型インスリン製剤の混合の可否について, ヒト・インスリン製剤を用い, in vitro, in vivoにおいて検討し, 以下の結果を得た.1) in vitro回収実験において, 速効型と亜鉛懸濁製剤混合時混合初期より速効型インスリンの回収率は低値であった.一方, 速効型とNPH製剤の混合時混合2週後においても回収率は良好であった.2) 糖尿病患者において, 速効型と亜鉛懸濁製剤混合注射時 (混合比1: 1) の血漿遊離インスリン値は, 個別注射時に比し有意に低値を示し, 相加作用を認めなかったが, NPH製剤においては, 混合時の相加作用を認め, 混合2週後においても同一の効果を示した.3) 速効型と亜鉛懸濁製剤混合注射時の朝食後2時間の血糖上昇量の総和 (Σ △BG) は, 個別注射時に比し有意に高値を示した.
    以上の成績より, ヒト・インスリン製剤混合注射時には, 中間型としてNPH製剤の選択が必要と考えられた.
  • 松村 昌子, 川井 紘一, 渡辺 康子, 富沢 浩子, 中村 節子, 村山 耕子, 葛谷 信明, 板倉 光夫, 藤田 敏郎, 山下 亀次郎
    1990 年 33 巻 3 号 p. 231-235
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    症例は64歳男性.1984年の4月近医にて糖尿病を指摘され, 6月よりレンテインスリン ®の使用が開始された.1987年4月より表在リンパ節腫脹を自覚し, 検査の結果著明な好酸球増多を指摘された.7月23日には白血球32300/mm3・好酸球19057/mm3・IgE928U/ml, と上昇した.翌日より, モノタードヒューマンインスリン ®に変更したところ, 約2カ月で白血球数好酸球数IgE値ともに正常化した.レンテインスリン ®によるチャレンジテストは陽性であり, 69.4%と高値を呈した1251-インスリン結合率やリンパ節腫脹も好酸球の減少と平行し減少した.一般検査を含めこれらの結果から, 本患者の以上の諸症状はレンテインスリン ®に対するインスリンアレルギーと診断された.本例は著明な好酸球増多・IgE高値・1251-インスリン結合率高値にもかかわらず皮膚所見に乏しく, かつリンパ節腫脹を伴った点で特異な経過を示した興味深いインスリンアレルギーの1例と思われる.
  • 戸谷 理英子, 植田 太郎, 高橋 良当, 雨宮 禎子, 平田 幸正
    1990 年 33 巻 3 号 p. 237-239
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    False elevations of glycosylated hemoglobin levels are well known in situations such as chronic renal failure. hemoglobinopathy and in the administration of certain drugs. We report a case of a 67-year-old reasonably well-controlled diabetic patient who showed marked dissociation of HbA, and HbA, c levels after introduction of the anti-neoplastic agent hydroxyurea (HU) for treatment of concomitant chronic myelogenous leukemia (CML). Analysis of glycosylated hemoglobin revealed that the false elevation of HbA, level was largely due to the increased synthesis of HbF induced by HU.
    In addition in vitro incubation of the patient's washed erythrocytes in the presence of heated HU for 5 days caused substantial elevations of both HbA, a d-b and HbA, c levels, suggesting the possible formation of carbamylated counterparts.
    As HU is frequently used in the treatment of myeloproliferative disorders, it should be noted that this drug is capable of inducing false elevation of HbA, levels.
  • 竹村 喜弘, 小林 建夫, 荻野 和律, 板橋 秀雄, 内藤 毅嗣, 佐藤 晃
    1990 年 33 巻 3 号 p. 241-243
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    Elevated serum concentrations of ganglioside antigen CA19-9 has been often found in poorly-controlled diabetes mellitus. However, this phenomenon is not constantly observed in all cases. To analyse the mechanism of CA19-9 and CA50 elevation, eighteen poorly-controlled diabetic patients who were confirmed not to have malignancy by thorough examinations, were investigated for Lewis phenotypes (Le), because Lea has the same epitope as CA19-9. Patients were divided into three groups according to the phenotype of Lewis blood type as follows: group A (A): 6 patients with Le (a+b-); group B (B): 8 patients with Le (a-b+); and group C (C): 4 patients with Le (a-b-). Each group was similar in age range (A: 55.7+12.8, B: 46.0±15.6, C: 62.0±21.0 years old), hemoglobin Al c level (A: 12.78±0.89, B: 12.03±1.02, C: 13.58+3.21%) and serum fructosamine level (A: 5.33±0.28, B: 4.81±0.59, C: 5.45±1.46 mmol/l). The CA19-9 levels were highest in A (91.7±45.9 U/m l), moderately elevated in B (27.9±8.6 U/m/) and low in C (6.3±1.9 U/ml)(A vs B: p<0.01, A vs C and B vs C: p<0.05). The CA50 levels were highest in A (43.3±20.6 U/ml), moderately elevated in B (17.1±13.9 U/m l) and low in C (1.2±0.5 U/ml)(A vs B: p<0.01, A vs C and B vs C: p<0.05).
    These results indicate that elevated serum CA19-9 level in diabetic patients with poor metabolic states is closely related to Lewis phenotype and suggest that the mechanism of CA19-9 and CA50 elevation in diabetic patients is different from that in patients with neoplasms such as pancreatic cancer.
  • 1990 年 33 巻 3 号 p. 245-277
    発行日: 1990/03/30
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
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