外来通院糖尿病 (2型) 患者37名 (HbA
1c 7%以上, BMI: 約27%) を食事療法のみで3~8カ月間治療し, HbA
1c値が治療前に比べ1%以上低下した例を有効群, 1%未満を非有効群とし両群を比較解析した. また, エゴグラムによる2群判別の予測可能性についても検討をした.その結果, 有効例は男性で10例 (53%), 女性で9例 (50%) であり, この群のHbA
1cの低下は, 男女各々2.6±1.8%, 2.1±1.1 (平均±SD) 96であった.対象群全体でのHbA
1cの低下は平均1.26%であった. 体重の減少は有効群で, 男女各々2.7±2.1 (平均±SD) kg, 4.7±3.4kgで, 非有効群では, 男女各々1.1±1.1kg, 1.0±2.5kgであった. 体重1kgの減少に対しHbA
1cは有効群男性で約0.96%, 女性で約0.4596低下した. HbA
1cの低下と体重やBMIの変動との間に有意な相関は認めなかった. エゴグラムでは男性のNPとFCが高い症例や, 男女全体ではFCが高い症例で食事指導に反応しにくい傾向がみられた.
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