糖尿病
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54 巻 , 1 号
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特集
原著
  • 河津 捷二, 山縣 文夫, 富永 真琴, 足立 雅樹, 池田 斉, 矢澤 麻佐子, 土田 温子, 松田 彰, 大村 栄治, 松田 昌文, 今 ...
    2011 年 54 巻 1 号 p. 27-33
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/29
    ジャーナル フリー
    同意を得られた390名に75g経口ブドウ糖負荷試験を実施しWHO(1998)およびJDS基準(1999)に従い耐糖能の型分類を行った.正常型のうち糖負荷1時間後の血糖値が180mg/dl以上の者は準境界型とした.糖負荷前および2時間後に採尿し,尿中ミオイノシトール(UMI:尿中クレアチニンで補正)を測定し,2hUMIと前値(0hUMI)を差引いた増加量であるΔUMIを指標とし,耐糖能低下者の検出力を比較・検討した.2hUMIとΔUMIは良い正相関を示し,両者のreceiver operating characteristic曲線下面積には有意差は認められなかった.2hUMIのカットオフ値は25mg/gCrが最適であり,感度74%,特異度73%であった(ΔUMIでは,カットオフ値10mg/gCrのとき感度74%,特異度80%).2hUMIの検出率は糖尿病型,耐糖能異常で,93.3,72.6%であった(ΔUMIでは91.1,72.6%).以上,ΔUMIと同様に,2hUMIを単独で用いて耐糖能低下者のスクリーニングが可能であった.
症例報告
  • 山本 直, 岡田 洋右, 新生 忠司, 西田 啓子, 田中 良哉
    2011 年 54 巻 1 号 p. 34-39
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/29
    ジャーナル フリー
    症例は17歳男性.2009年高校中退を契機に過食に拍車がかかり,3ヶ月間で体重が20kg増加した(118kg).4月下旬より口渇・多飲・多尿・食欲不振が出現し,1日6 l程度の清涼飲料水を摂取していた.5月中旬から嘔吐が出現したため,6月1日に近医受診.急激な体重減少(-16kg/月),随時血糖415mg/dl,中性脂肪7634mg/dlを認め近医入院.6月3日に過呼吸を呈し,動脈血pH 7.071,尿ケトン体陽性より,糖尿病性ケトアシドーシスの診断で当科へ転院.重症急性膵炎を併発しており,大量輸液,インスリン持続静注,蛋白分解酵素阻害薬の大量持続投与などで対処し,第5病日に血中膵酵素は正常化した.生活習慣の乱れ,体重増加を基盤としたソフトドリンクケトアシドーシスが誘因となり,著明な高トリグリセリド血症と重症急性膵炎をきたした稀な一例を経験したので報告する.
コメディカルコーナー・原著
  • 長谷川 珠央, 前田 るみ子, 日置 俊, 村田 和也
    2011 年 54 巻 1 号 p. 40-44
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/29
    ジャーナル フリー
    今回我々は,尿中ミオイノシトール(以下尿中MIと略す)を測定すると同時に,75gブドウ糖負荷試験(以下OGTTと略す)を行い,初期の耐糖能障害検出の有用性について比較・検討した.OGTTの採血・採尿と同時に負荷前(0分)と負荷後120分までの尿中MIを測定,クレアチニンで補正し,120分値から0分値を引いた値であるミオイノシトール排泄指数(以下ΔUMIと略す)を結果とした.OGTTにて正常型に分類された中で,負荷後高血糖を認めない確実な正常型をNGT-I, 負荷後いずれかの地点(30分・60分)での血糖値が140mg/dl以上180mg/dl未満となる群をNGT-II,負荷後60分での血糖値が180 mg/dl以上の群を準境界型とした.ΔUMIは,NGT-Iと比較しNGT-II・準境界型で高値を示した.このことからΔUMIはOGTTに比べ,ごく初期の耐糖能障害を鋭敏に反映することが示唆された.
地方会記録
委員会報告
  • 田中 昌一郎, 粟田 卓也, 島田 朗, 村尾 敏, 丸山 太郎, 鴨井 久司, 川崎 英二, 中西 幸二, 永田 正男, 藤井 寿美枝, ...
    2011 年 54 巻 1 号 p. 65-75
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/03/29
    ジャーナル フリー
    日本糖尿病学会1型糖尿病調査研究委員会の緩徐進行1型糖尿病分科会(旧日本糖尿病学会緩徐進行1型糖尿病調査委員会)では委員会委員の所属する施設において発症から5年以内の新規受診糖尿病687例を前向き(2004年4月~2009年12月)に登録し膵島関連自己抗体(glutamic acid decarboxylase[GAD]抗体,insulinoma-associated protein 2[IA-2]抗体およびinsulin autoantibodies[IAA])の測定を行った.2型糖尿病と思われる症例で膵島関連自己抗体が一種でも陽性の場合には緩徐進行1型糖尿病:slowly progressive IDDM(以下SPIDDM)と病型区分した.その結果,1)2型糖尿病と思われる症例の10%(49/474, 95%信頼区間:8-13%)にSPIDDMが認められた.2)膵島関連自己抗体陰性の2型糖尿病に比しSPIDDM例の自己免疫性甲状腺疾患の合併頻度,HbA1c値,初診時のインスリン治療の頻度は有意に高く,BMIは有意に低かった.3)SPIDDMではGAD抗体の頻度(69%,34/49)はIA-2抗体の頻度(39%,19/49)やIAA(29%,14/44)の頻度に比し有意に高かった.4)SPIDDMでは急性発症1型糖尿病に比し膵島関連自己抗体の単独陽性例が高頻度だった.以上の結果から2型糖尿病と思われる症例に高頻度にSPIDDM症例が含まれる可能性があること,SPIDDMは2型糖尿病や急性発症1型糖尿病と異なる臨床的特徴を呈することが全国規模調査で明らかとなった.
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