日本耳鼻咽喉科学会会報
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111 巻 , 8 号
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原著
  • 遠藤 亮, 石戸谷 淳一, 河野 敏朗, 山田 昌宏, 佐久間 康徳, 塩野 理, 小松 正規, 三嶽 大貴, 山下 ゆきこ, 佃 守
    2008 年 111 巻 8 号 p. 581-587
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/10/01
    ジャーナル フリー
    Inverted papillomaは良性腫瘍だが, 再発の頻度が高くまた悪性化が報告されており, 初回手術の確実な摘出が極めて重要である. われわれは2000年以降に当科で手術を施行した鼻・副鼻腔inverted papillomaの24例 (32件) に対して, 術式とその再発率・再発部位等について, 篩骨眼窩板 (眼窩紙様板) および涙骨の処理に着目して検討を行った. 32件中9件に再発を認め, 再発部位はすべて眼窩紙様板周辺であった. 2002年までは17件中7件に再発を認め再発率は41%であった. そのため基本術式の選択基準を変更した. すなわち, 2003年以降は腫瘍が眼窩紙様板や涙骨に癒着している症例では積極的に眼窩紙様板および涙骨の部分的合併摘出 (鼻外篩骨洞前頭洞拡大手術) を行った. その結果15件中2件の再発で再発率は13%に改善した. 近年, inverted papillomaに対する術式として低侵襲な内視鏡下鼻内手術の報告が多い中, 眼窩紙様板および涙骨の部分的合併摘出は, 進行症例に対する根治治療として非常に有用であると思われた.
  • 山本 哲夫, 朝倉 光司, 白崎 英明, 氷見 徹夫
    2008 年 111 巻 8 号 p. 588-593
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/10/01
    ジャーナル フリー
    【目的】シラカバ花粉にアレルギーを有する患者は, 交差反応性のために, リンゴなどの果物や野菜を食べる時の口腔や咽頭の過敏症をしばしば訴える. こういった現象は現在では時に随伴する全身症状とともに, 口腔アレルギー症候群 (OAS) と呼ばれて注目されており, IgEを介したアレルギーと考えられている. われわれは問診にて伴いやすいOASの原因食物の関係について調べ, 食物を分類した. 【方法】対象は, 1995年から8年間に札幌市南区にある耳鼻咽喉科診療所を受診, シラカバ花粉に対するIgEが陽性で, 問診にてOASの既往を有する272例 (15歳から65歳) である. OASの診断は問診により, 様々な食物を食べた後のOASのエピソードの有無を尋ねた. OASを引き起こすことの多い, 14種の食物 (リンゴ, モモ, サクランボ, ナシ, プラム, イチゴ, キウイ, メロン, カキ, ブドウ, スイカ, トマト, マンゴーとバナナ) について, クラスター分析を用いて, OASを伴いやすい食物の分類を行い, 次にカッパ統計量を用いて, 個々の食物間の伴いやすさを確認した. 【結果】14種のOASの原因食物は2種のクラスターに分類された. 1つはバラ科の果物であり, もう1つはバラ科以外の食物である. バラ科の果物 (リンゴからイチゴ) は互いに関連していた. メロンとスイカは伴いやすかった. メロンとキウイはバラ科の果物とは関連は少なかった. バラ科以外の食物 (キウイからバナナ) は互いに関連しており, 伴う場合があった.
  • 石田 芳也, 朝日 淳仁, 和田 哲治, 金井 直樹, 小林 祐希, 森合 重誉, 岸部 幹, 原渕 保明
    2008 年 111 巻 8 号 p. 594-598
    発行日: 2008年
    公開日: 2009/10/01
    ジャーナル フリー
    症例は72歳女性, 慢性関節リウマチに対してメトトレキサート投与中に咽頭痛が出現し, 扁桃の腫脹もあるため当科紹介となった. 扁桃の生検ではDiffuse large B cell lymphomaの組織像が得られた. 既往歴よりメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患を疑われたため, メトトレキサートを中止した. 服薬中止の2週間後には, 扁桃の病変は著明に縮小した. その後, 扁桃摘出を施行し異型リンパ球の残存について病理学的に評価したが, 病変の消失が確認されたため, 追加治療は施行せず, 外来経過観察中である. 当科では合計3例のメトトレキサート関連リンパ増殖性疾患を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する.
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