日本耳鼻咽喉科学会会報
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91 巻 , 6 号
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  • 平田 哲康, 関谷 透
    1988 年 91 巻 6 号 p. 835-846,985
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    前庭神経炎44例の血清ウイルス抗体価の変動を検索し, 本症発症におけるウイルス感染の関与について検討した.
    めまい発症後2週間以内に初回血清ウイルス抗体価測定を施行したものが27例 (61.4%) を占めた. ペア血清を採取した36例中, 17例に血清ウイルス抗体価の有意の変動を認めた. 内訳はHSV: 2例, CMV: 1例, EBV: 7例, 風疹: 2例, アデノ: 2例, インフルエンザA: 1例, インフルエンザB: 2例である. うち1例はHSV 1型IgM (ELISA) が陽性であった. これらの例ではめまい発症に際し, 感染の先行または随伴が高率に認められ, 各ウイルスがめまい発症に関与していることが示唆された.
  • 寺田 修久, 今野 昭義, 安藤 英樹, 伊藤 永子, 戸川 清, 寺田 美恵
    1988 年 91 巻 6 号 p. 847-855,985
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    卵白アルブミン感作鼻アレルギーモルモットの鼻粘膜ムスカリニック受容体 (mus-R) を測定した. 感作のみの群では対照群と比較して有意なmus-Rの変化は見られなかったが, 感作成立後鼻症状を誘発した群ではmus-Rの有意な増加が認められた. 感作+誘発群に対しDSCG, フルニソリド, アゼラスチン, クレマスチン, トラニラストを, 抗原誘発を繰り返しながら1カ月間投与するとmus-Rの増加はいずれの群においても対照群と比較して有意に抑制された.
    以上より, ヒト鼻アレルギーにおける過剰なmus-Rは抗原抗体反応の結果二次的に形成されたものであり, 化学伝達物質のうちのいくつかはmus-Rを誘導し鼻粘膜の反応性亢進に関与している可能性が示唆された.
  • 第1編: 1歳6カ月児健康診査において質問表を用いた難聴児のスクリーニング法
    西岡 慶子, 内藤 好宏, 岡野 和美, 木口 真樹, 斉藤 稚里, 前田 学, 増田 游, 小倉 義郎, 大崎 勝一郎, 青山 英康
    1988 年 91 巻 6 号 p. 856-864,985
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    1歳6カ月児健康診査を利用して1,011名を対象に質問表による難聴児スクリーニングを行った. 調査にはコンピューターを使用し質問表の回収率は70%であった.
    質問項目は主として音に対する反応や聴覚, 言語発達に関するものからなっており, 今回は各質問項目における養育者の回答率の調査を行った. 回答率が90%以上になった項目は, 音に対する反応を観察したものでは質問5, 8, 10, 12, 13, 15, 18, 言語発達, 言語理解に関する項目では質問19, 20, 21, 23であった. 従来のスクリーニング法と対比しその可能性などについて論じた.
  • 肺末梢化学受容器との関係について
    西平 茂樹
    1988 年 91 巻 6 号 p. 865-871,985
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    鼻腔粘膜血管の反射性調節機構の解明に関連して, 肺からの反射性調節機構が存在することを検討した. まず迷走神経の求心性繊維の電気刺激によりある条件下で鼻粘膜容積に血管拡張性の変化が生じることが確認された. 次に肺末梢化学受容器のうちirritant receptor, J-type receptorおよびstretch receptorをそれぞれhistamine dehydrochrolide, phenyldiguanide, veratrum alkaloidにより刺激した. さらにstretch receptorを段階的肺膨張により刺激した. これらの刺激を両側迷走神経切断後に加え, 神経切断前後の変化を検討したところ, stretch receptorに端を発し迷走神経求心性繊維を上向し, 鼻粘膜容積血管系に至る反射性調節機構の存在することが示唆された.
  • 松島 純一, 高橋 国広, 原田 千洋, 吉村 理, 寺山 吉彦, 伊福部 達
    1988 年 91 巻 6 号 p. 872-878,987
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    テフロンでコーティングされた白金-イリジウム線の先端を高含水ゴムで被覆した新しい人工内耳用電極を試作した. この電極は電流依存性が少なく刺激電流を制御しやすい. 蝸牛に対する周波数特性は従来から使用されている白金-イリジウム線とほぼ同じであった. 正円窓膜上の高含水ゴムで被覆した電極から与えられた電流は減衰することなく基底回転から頂回転まで広がった. この電極による蝸牛の電気刺激に応答する蝸牛神経のcompound APの記録を行い, 本電極の有用性について報告した.
  • 波田野 洋一, 今野 昭義, 岡本 義孝, 花沢 秀, 戸川 清
    1988 年 91 巻 6 号 p. 879-886,987
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    昭和47年当教室開講以来経験した頭頸粘膜原発悪性黒色腫12例について臨床的検討を行った.
    腫瘍原発部位は鼻副鼻腔7例, 口腔3例, 咽頭2例であった. 米国National Institute of Healthの病期分類ではStage I 7例, Stage II 4例, Stage III 1例であった. 肉眼的分類では腫瘤型8例, 表在型4例であり口腔例では表在型, 鼻副鼻腔, 咽頭例では腫瘤型という傾向が見られた. 組織学的分類では紡錘細胞型4例, 大型上皮様細胞型7例であった.
    治療法は広範囲切除による根治手術が望ましいが対象は限られ, 多くの症例は諸々の複合療法が行われていた. 予後は不良であり3年生存率48.9%, 5年生存率12.2%であった.
  • 黄川田 徹, 芹沢 泰博, 鈴木 一元, 山田 敦
    1988 年 91 巻 6 号 p. 887-894,987
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    本法は前腕皮弁によって作製された咽頭気管瘻の中にリードの組み込まれた発声装置を挿入し, 呼気によってリードを鳴らして発声させるもので, 瘻管の形状および発売装置を工夫することにより瘻管を通しての唾液や食物の流出をほぼ完全に防止し, 同時に内腔を皮膚によってライニングされた瘻管の作製により長期間の異物挿入に伴う組織反応や感染といった問題をも解決した.
    発声はprosthesis装着直後より可能であり, 練習の必要がない. 得られた音声もこれまでの方法に比べ明瞭で強大である. さらに呼気の強さによってピッチが可変しうるリードを開発し, 従来の方法では困難であった抑揚のある会話を容易に得ることをも可能にした.
  • 巨大嚢胞3症例の病理組織学的検討と治療法について
    川井田 政弘, 福田 宏之, 加納 滋, 大木 和明, 紀太 康一, 川崎 順久, 斎藤 成司
    1988 年 91 巻 6 号 p. 895-900,987
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    われわれは喉頭蓋舌面に生じた巨大嚢胞を3例経験した. これらの病理組織学的診断は3例のうち2例が類表皮嚢胞であり, 他の1例は貯留嚢胞であった. 3例とも新しく試作した直達喉頭鏡と扁桃用絞断器を用いて喉頭顕微鏡下手術を行って嚢胞の摘出を行った. 術後, 現在まで3例とも再発の徴候はみられていない.
    試作された直達喉頭鏡はその右側方部が前端から後端まで5mm開放されており, 喉頭鏡後端部はC字状になっている. われわれはこれをC字型直達喉頭鏡と呼んでいる. 右側方部が開放されているために扁桃用絞断器や鉗子類の挿入が容易である.
  • 高橋 正紘, 山本 信和, 山本 令子
    1988 年 91 巻 6 号 p. 901-906,999
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    副鼻腔手術の現状および問題点を明らかにするために, アンケート調査および当科の鼻科手術例の統計的観察を行った. 回答者の69%が重篤合併症を身近に経験しており, 多くは術者個人の解剖知識の不足, 慎重さの欠如によると考えていた. しかし大多数の手術が裸眼で行われており, 安全な手術指導手段が欠如している現実が浮き彫りにされた. 従来, 予防対策として局所解剖が強調されてきたが, 積極的に光学機器を導入し, 良く見える環境を作ることが最も重要と思われる. 術後性上顎嚢胞の頻度は極めて高く, 技術的要因と無関係に起こる可能性もあり, 上顎開放術は極力避けるべきであろう.
  • 稲村 直樹, 柴原 義博, 石垣 元章, 高坂 知節, 佐藤 裕子
    1988 年 91 巻 6 号 p. 907-914,999
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    我々は, 1983年より4年間にわたり, 気象とスギ花粉飛散量のデータを蓄積し, 今回これらのデータを詳細に分析した結果, 以下のことが明らかとなった. 重回帰分析の結果, 翌年のシーズン総飛散数を規定する因子は, 平均気温, 平均湿度, 日照時間の各々の組み合わせであった. シーズン中の日々の予測は, 前日にでる翌日の予想日最高気温からの予想が可能である. また, 今回はBurkard社製捕集器を用い, 1時間ごとの飛散数と気象情報からスギ花粉の飛散する種々の気象条件がわかった. 以上の結果より, 今後年数を重ねて詳細に検討を加えていけば, 精度の高いシーズン中の日々の予報および次年度のシーズン中の日々の予報および次年度シーズンの飛散数予測を出すことも可能になると思われる.
  • ネコ中耳腔における経時的変化の検討
    山中 栄三
    1988 年 91 巻 6 号 p. 915-925,999
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    鼓室形成術における耳小骨連鎖再建に人工材料による耳小骨が使用される機会が多くなってきた. ハイドロキシアパタイトは生体内組織との親和性が高く, 人工骨や人工歯根として注目されている. しかし実際に人工耳小骨としてこれを使用した際に, どのような状態で存在し, 機能しているかについての基礎的研究は行われていない. 今回著者は, ネコ中耳腔においてキヌタ骨を摘出し, 代わりに密度99.5%のハイドロキシアパタイトの人工耳小骨を用いて耳小骨連鎖の再建を行い, 経時的にその聴力の推移および組織学的観察を行い, その安定性と機能の状態を基礎実験で確認した.
  • メサコリン吸入試験における検討
    武安 陽子
    1988 年 91 巻 6 号 p. 926-932,999
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    鼻過敏症状をもつ20歳以上の患者を対象にした. 症例を20代・30代・40代・50代・60歳以上に分け, アストグラフを使用し, メサコリン連続鼻吸入試験を行った. 得られた鼻粘膜誘発反応曲線を解析し, 初期鼻呼吸抵抗・感受性・反応性の3要素を規定し, それぞれの年齢変化と性差の有無について検討した. 初期鼻呼吸抵抗は年齢による一定の傾向は認められなかったが, 感受性・反応性は加齢にともない低下することがわかった. また, 30代でのみ女性の方が男性よりも感受性・反応性とも亢進しており, 他の年代では特に男女間に有意な差は認められなかった.
  • 1988 年 91 巻 6 号 p. 933-952
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1988 年 91 巻 6 号 p. 953-961
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1988 年 91 巻 6 号 p. 961-970
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 五十嵐 淑晴
    1988 年 91 巻 6 号 p. 972-975
    発行日: 1988/06/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
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