日本耳鼻咽喉科学会会報
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98 巻 , 4 号
選択された号の論文の18件中1~18を表示しています
  • 岡本 牧人, 高橋 廣臣, 八尾 和雄, 稲木 勝英, 中山 明仁, 馬越 智浩
    1995 年 98 巻 4 号 p. 571-578,753
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
    1983年から1992年に北里大学病院で治療した下咽頭頸部食道癌60例を対象として, 手術を中心とするA療法と放射線を中心とするB療法の生存率を検討した. A療法は, 術前照射20Gyプラス咽喉食摘術 (両側頸部郭清術とPMMCまたは胃管による再建併用) を基本治療として症例により化学療法を併用した. B療法は, 放射線根治照射と化学療法 (UFT300-600mg/日; 照射期間中, 症例により1ないし2クールのシスンラチン静注150mg/body; 放射線治療前と治療中) を初回治療として選択し, それで治らない時はサルベージを行った.
    5年累積生存率はそれぞれ52%, 55%であった. QOLの見地からは今後B療法を進めていきたい.
  • 藤倉 輝道, 大塚 博邦
    1995 年 98 巻 4 号 p. 579-588,753
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    単球に対する遊走因子であるMonocyte Chemotactic and Activating Factor (MCAF) に好塩基球に対するヒスタミン遊離活性が確認されている. 鼻粘膜にこのMCAFが存在するか否かを検討した. まず, 免疫組織学的手法により, 鼻アレルギー患者下鼻甲介の粘膜固有層にMCAF陽性細胞が多数観察された. 次に, 鼻, 副鼻腔粘膜培養上清中のMCAFの検出を試みた. Western blot法を用い, 両上清液中にMCAFを検出することができた. 副鼻腔粘膜培養上清を, ヒトの好塩基球と反応させ, 3~5%の有意なヒスタミン遊離が認められた. 以上の結果より鼻粘膜において, MCAF産生細胞を介したヒスタミン遊離の系が想定された.
  • 星野 功
    1995 年 98 巻 4 号 p. 589-598,753
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    前庭自律神経反射にみられる嘔吐が生じる神経経路ははっさりしていない. 半規管神経とBorison&Wangら嘔吐中枢とした延髄網様体外側部との関係を明らかにすることを目的たした. 猫の半規管膨大部延髄網様体外側部に電極を刺入した. 半規管刺激では, 11匹のうち胃内圧が低下し蠕動が抑制され, 呼吸が促進されたものは1匹, 逆に蠕動が促進され, 呼吸が不規則になったものが1匹みられた. 延髄刺激では時に嘔吐に似た反応がみられた. 延髄外側部の119tracksのうち, 半規管刺激によって33tracksに誘発電位が得られた. また, 胃内圧が上昇し蠕動が促進したのは12tracksであり誘発電位が得られたのはそのうち10tracksであった.
  • 中野 博孝, 高橋 正紘
    1995 年 98 巻 4 号 p. 599-605,753
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    運動中は体の重心に働く重力と床からの抗力のベクトルは一致しない. この床からの抗力の作用点が足圧中心である. 直立は, 足圧中心がある限られた範囲に存在することにより維持される. その範囲が足圧中心の移動許容範囲である. 日常の動作がスムーズに行えるのは, 足圧中心が予測的に足圧中心の移動許容範囲内に維持制御されるためと考えられる. 我々は, 健康成人10名に対し様々な直立条件で足圧中心及び足圧中心の移動許容範囲を記録しその関係を調べた. 容易な直立条件では足圧中心は中心付近に収束し困難な直立条件では足圧中心の移動許容範囲いっぱいに分散していた. これより, 直立の難易度を足圧中心の移動許容範囲における足圧中心の確率密度分布によって客観的に評価できると考えた.
  • 矢部 武, 森山 寛, 上出 洋介, 本多 芳男
    1995 年 98 巻 4 号 p. 606-612,755
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    昭和59年から平成3年までの8年間に手術で確認された鼓室硬化症59例, 59耳 (初回手術例) について検討した.
    男女比は1: 1.8で女性に多かった. 鼓膜の石灰化は79.7%に見られ, 緊張部上部に多く鼓膜弛緩部にはなかった. 鼓室内の石灰化はツチ骨周辺に最も多く, 次いで上鼓室, キヌタ骨周辺であった. 単純穿孔性中耳炎38例, 中耳真珠腫8例, 癒着性中耳炎4例の合併が認められた. 術前聴力は, 感音難聴を伴う低音障害型が多かった. 旧臨床耳科学会判定規準により47例 (79.7%) が成功であり, 積極的にキヌタ骨を摘出して石灰化除去し, III型変法とするべきと考えた.
  • 水野 信一, 加我 君孝, 都筑 俊寛, 坂田 英明
    1995 年 98 巻 4 号 p. 613-618,755
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    健常者6例と一側の前庭神経を切断した3例に対して一方向減衰回転刺激を用いたEVARとOVARを施行した. OVARでは回転軸を垂直な軸より10度傾けた. 回転刺激は急速に毎秒180度まで加速し直ちに-4度毎秒毎秒の減加速度を与える一方向減衰回転刺激である. EVARとOVARとの間の回転中眼振と回転中眼振の持続時間についてt検定を施行し検討した.
    結果は健常者全例と一側前庭神経切断例全例ともに回転中眼振の数と持続時間はEVARよりもOVARの方が有意 (p<0.01) に増加した. EVARでは半規管のみの刺激であるのに対して, OVARでは末梢前庭系全体が刺激されたためであると考えられる.
  • 黄川田 徹, 増田 成夫, 中山 雅文, 秋田 茂樹, 加藤 洋治
    1995 年 98 巻 4 号 p. 619-626,755
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    1991年4月から1994年3月までの3年間に, 476例, 798側に対し, com bined macro micro endoscopic technique (COMMET) による鼻内副鼻腔手術を行った. 術後, 多くの患者において, 症状の改善と副鼻腔の状態とは一致しない. このため, 患者の自覚症状の変化は, 治療成績を評価する基準とすることができない. そこでわれわれは, CTおよび内視鏡を用い, 開窓した副鼻腔がどの程度改善したかを評価する客観的基準を設けた. そして, この基準を用いて, 副鼻腔の部位別に, 鼻腔との交通路の確保後の治療成績について検討した. また, 治療成績を妨げたと思われる問題点についても, 検討を加えた.
  • 青柳 聡
    1995 年 98 巻 4 号 p. 627-641,755
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    ヒト仮声帯の組織学的形態を年齢変化および男女差を中心に観察した. 対象は病理解剖された20~79歳までの男女各27例の喉頭で, 各標本の声帯全長を8等分し仮声帯上皮を観察した後, 再構築し仮声帯の上皮の扁平上皮化生 (以下, 化生) の範囲を立体的に評価し組織地図に表し, 喫煙との関連についても検討した. また声帯膜様部中央で仮声帯上皮下組織の観察を行った.
    1) 化生出現度は中年層がピークだが, 化生範囲には年齢変化がなかった. 喫煙群で後方から前方への化生範囲の進展がみられた.
    2) 腺組織は加齢により減少した.
    3) 膠原線維は加齢に伴い減少の傾向で, 弾性線維は加齢により増加傾向であった.
  • 鴻 信義, 深見 雅也, 柳 清, 浅井 和康, 森山 寛
    1995 年 98 巻 4 号 p. 642-649,757
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    高度嗅力減退および嗅覚脱失を伴う慢性副鼻腔炎症例 (90症例) に対し内視鏡下鼻内手術を施行したところ, 術後78.8%という高い嗅覚改善率を得た. また嗅覚障害の術後経過と, 患者側の術前後の諸因子とを比較検討し, 以下の結果を得た. 1) 手術時年齢が高いほど改善率は低い. 2) 再手術であっても初回手術とほぼ同程度の改善率が期待できる. 3) 術前にアリナミンテストの反応がなくとも少なからず改善する症例がある. 4) 篩骨洞, 嗅列病変と改善度には明らかな相関関係は認めなかった. 5) 術後鼻内所見の不良な例は改善率も低い. 手術のポイントは, 内視鏡下に嗅裂・篩骨洞病変を適切に清掃し, 嗅裂を開放することにある.
  • 勝野 哲
    1995 年 98 巻 4 号 p. 650-658,757
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    1990年より頸動脈に浸潤した頸頸部腫瘍10例に対し, 一時的シャントチューブ留置下に頸動脈合併切除, 頸動脈血行再建術を施行した. 術後3例に一過性運動性麻痺を, また1例に失見当識を認めたが, 死亡, 昏睡, 恒久的片麻痺等の重篤な脳虚血合併症をきたした症例はなかった. 局所感染は1例に認めたのみで, DP皮弁の被覆により再建血管の破裂は未然に予防しえた. 再建10症例中悪性腫瘍は8例で, うち3例は非担癌生存中であり, 最長は3年8カ月生存である. 局所制御は8例中6例で可能であった. シャントチューブ留置による頸動脈合併切除, 頸動脈血行再建術により術後脳虚血合併症の予防および局所制御の向上が期待できる.
  • 冨山 道夫
    1995 年 98 巻 4 号 p. 659-668,757
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    臨床所見の改善までに1週間もしくは2週間のcefaclor (CCL) やcefixime (CFIX) の使用を要した小児急性中耳炎, 慢性副鼻腔炎急性増悪例を対象として, 上咽頭細菌検査を1週おきに行い検出菌の経時的な変化について検討した. CCL使用後はH. influenzae, CFIX使用後はS. aureus, S. pneumoniaeが検出されやすい傾向を認め, 特に小児急性中耳炎の主な起炎菌であるH. influenzae, S. pneumoniaeに注意を要すると思われた. H. influenzaeが連続して検出された症例4名において, MICの有意の上昇がみられた. 臨床所見は改善し菌量も減少した症例であり, 抗生物質の使用により大部分の感受性株が死滅し, その後に少数の耐性株が顕在化したものと考えられた.
  • 高橋 裕子
    1995 年 98 巻 4 号 p. 669-680,757
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    微小組織膜の力学特性が測定可能なマイクロテスティングシステムを使用し, モルモットとヒト正円窓膜の力学特性を測定した. 新鮮正円窓膜はホルマリン固定により弱い膜に変性し, その影響はモルモットよりヒトの方が大きかった. 異種間の正円窓膜の比較では, モルモットよりヒトの方が約5倍強い膜であった. 同種間の正円窓膜と鼓膜の力学特性を比較すると, モルモットでは正円窓膜と鼓膜はほぼ同じ強さであるのに対し, ヒトでは正円窓膜より鼓膜の方が強くて硬い膜であった. モルモットの実験から換算したヒト正円窓膜の最低破断圧は外リンパ瘻では正円窓膜が破裂する可能性がある.
  • 羽柴 基之, 安井 桂子, 渡部 啓孝, 松岡 徹, 馬場 駿吉
    1995 年 98 巻 4 号 p. 681-696,759
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    我々は, パソコンを使用してEOGで記録した水平追従眼球運動を自動的に定量評価する方法を開発した. 方法の骨子は, 視標追跡運動が滑動性追従眼球運動 (SPEM) と衝動性眼球運動 (saccade) という全く異なった2種類の眼球運動から成り立ってる事実に基づく. 眼球運動波形からsaccadeの生理学的条件に基づいて作成したアルゴリズムにより, saccade成分を抽出し, 取り除き, SPEM成分のみで再構築した眼球運動波形を周波数分析法により処理した. この方法により, SPEM成分のみの利得と位相の評価が可能になった.
  • 1995 年 98 巻 4 号 p. 697-705
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 98 巻 4 号 p. 705-714
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 98 巻 4 号 p. 714-728
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1995 年 98 巻 4 号 p. 728-742
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 大山 勝
    1995 年 98 巻 4 号 p. 744-747
    発行日: 1995/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
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