ヒト及びイヌ, ラピット, モルモット, ラットの喉頭内に存在する神経節及び神経節細胞の分布形態を, 連続切片を作製して観察し, ネコの成績と合わせて検討した. 神経節の分布は6種間でほぼ一致し, 上喉頭神経内枝の分枝内, 後筋の背外側, 下喉頭神経の近傍で観察された. 神経節細胞の総数はヒトで2000-2400, イヌで300-450, ネコで600-800, ラビット, モルモットで100-150, ラットで250-320であった. ラット以外の種では声門上に約80%が, ラットでは声門下に約60%が分布し, この結果は喉頭腺の分布と相関していた. また神経節の形態も6種間でほぼ一致し, 我々がこれまで検索してきたネコの神経節と同様な性質を有することが推察された.
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