日本耳鼻咽喉科学会会報
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95 巻 , 11 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 上田 晋介, 麻生 伸, 渡辺 行雄
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1735-1743,1891
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    耳鳴患者397例の臨床的特徴を検討すると共に, ピッチマッチ検査, ラウドネス・バランス検査に影響を与える因子について統計学的に分析した.
    その結果, 耳鳴のピッチについては音色, 聴力, 及び聴力型が, ラウドネスについては, 罹病期間, 一部の疾患, 聴力型が影響を与えることが判明した.
    また, 高音障害型の難聴では, 聴力域値の高い周波数に耳鳴のピッチが高率に一致することを強調した.
  • 竹内 義夫
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1744-1758,1891
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    骨導測定とマスキングに関連する基本的事項を定量的法則に再編成し, 実効マスキング狭帯域雑音を装備するオージオメータの使用を前提とすれば, マスキングノイズレベルと気導および骨導の域値の関係を計算して予測できることを示した. 良聴耳骨導を非検耳の骨導とする仮定を導入すれば, この骨導と両気導の3者および両耳間移行減衰量からマスキングノイズレベルが算出できることを新たに見いだし, ABCマスキング法として体系化した. ABCマスキング法は原則的に一検査周波数につき1つのノイズレベル下の骨導測定で終わるのでプラトー法に比べて測定時間を飛躍的に短縮することができた.
  • 高橋 光明, 北南 和彦, 海野 徳二
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1759-1764,1891
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    耳下腺多形腺腫におけるactionと基底膜成分のtype IV collagen (CIV) とlaminin (La) の組織内分布を, 初回手術症例と再発手術症例を比較しながら免疫組織学的に検討した. 再発例は組織学的には粘液腫・軟骨様部位が多くみられたが, 免疫組織染色では初回例と差は見られなかった. C-IVとLaの組織内分布はほぼ同一であり, 上皮様細胞群の外周や管腔形成部の外層細胞に強い染色がみられたが, 粘液腫・軟骨様部の間質は陰性であった. 被膜は腫瘍細胞が集族する部分では基底膜により腫瘍と明瞭に境され, 粘液腫・軟骨様部位では基底膜を欠き腫瘍との境界は明らかでなく, 多形腺腫の術後の再発機序に腫瘍の構成成分と被膜の関係が深く関与しているものと考えられた.
  • 橋口 一弘, 小川 浩司, 和山 行正
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1765-1772,1891
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    滲出性中耳炎貯留液中のC. trachomatisおよび嫌気性菌を含めた一般細菌検査を行った. 急性滲出性中耳炎患者では10.6% (7/66), 慢性滲出性中耳炎患者では22.2% (8/36) にC. trachomatisが検出できた. 一般細菌検査では, このうち2例に病原菌が検出されたのみであった. C. trachomatis血清抗体価検査では, 11例にIgG抗体が陽性で, うち1例はIgA抗体陽性であった. 従って貯留液から分離培養されたC. trachomatisは中耳腔において感染をおこしていることが考えられた. クラミジア感染は一般病原菌の場合に比べ炎症症状がそれ程強くなく, 遷延反復する傾向にある. このことより, C. trachomatisは滲出性中耳炎の発症または遷延化にかかわっていることが示唆された.
  • 村上 匡孝, 三牧 三郎, 斎藤 裕子, 和田 義正, 西山 康之, 安田 範夫, 村上 泰
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1773-1784,1893
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    未治療の頭頸部扁平上皮癌95例の生検腫瘍組織におけるIV型コラゲン発現性から, 癌巣周囲の基底膜の連続性と症例の悪性因子との相関を検討した. 頸部リンパ節転移の頻度が連続例で低く不連続例では高いことが統計学的有意差をもって明らかとなり, 下咽頭癌と声門上癌は不連続例が多く, 声門癌と口腔癌は連続例が多いという部位による悪性度の差が示唆された. 生検組織における癌巣周囲膜の連続性から頸部リンパ節への易転移性を推定できる可能性が考えられ, 予防的頸部郭清の適応を含め症例に応じた治療法の決定に参考資料となりうると考えられた. T分類, 核DNAプロイデイパターンとの相関はなかったが, 癌の分化度との相関は認められた.
  • 佐野 肇
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1785-1799,1893
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    正常者を対象とし, 環境調査装置を用いて室温を25℃から15℃へ低下させ, 鼻腔抵抗を測定した. 全体の平均値としては鼻腔抵抗は室温低下により上昇したが, 個々の鼻腔抵抗の変動のパターンは室温低下により抵抗が上昇するものと, 変化を示さないものの2つの型に分けられた. 同じ個体でもその時によって異なる型の反応を示すことが多く, 夏期の実験では抵抗の上昇がみられやすく, 冬期の実験では変化を示さない傾向が認められた. また, 室温低下前の25℃の環境における鼻腔抵抗値は夏期よりも冬期の方が高値であった. 心拍数の変動および起立試験による鼻腔抵抗値の変動と, 室温低下による鼻腔抵抗の変動との間には相関はみられなかった.
  • 斎藤 博子, 朝倉 光司, 成田 慎一郎, 小笠原 英樹, 形浦 昭克
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1800-1807,1893
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    アレルギー及び非アレルギー鼻粘膜の凍結切片を免疫組織学的染色によって検索した. 今回は特に鼻粘膜を部位別にわけ, T細胞サブセット及び細胞接着分子ICAM-1等につき評価を行った. 鼻アレルギー粘膜ではいずれの部位でもCD4陽性細胞がCD8陽性細胞より優位である傾向が認められ, 特に上皮直下においてこの傾向は著明であった. 分布パターンについては, アレルギーの有無にかかわらず, CD8陽性細胞はほぼ均一に散在し, CD4陽性細胞は集族を形成する傾向を認めた. さらに, CD4陽性細胞数とICAM-1発現度とが有無な相関を示し, 特に上皮直下においてこの傾向は著しかった.
  • 沼田 勉, 今野 昭義, 竹内 洋介, 鈴木 晴彦, 金子 敏郎
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1808-1814,1893
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    頸動脈浸潤を認める頭頸部扁平上皮癌進展症例の根治術施行を前提とし, 頸動脈切除側の脳血流量を補い, かつ頸部手術の根治性を損わないという条件を満たす血行再建術として, 前額部皮下を通過する健側外頸一患側中大脳動脈バイパス術を開発した.
    平成2年6月から平成3年9月の間に, 一側総頸動脈または内頸動脈に浸潤した頸部リンパ節転移を伴う下咽頭および中咽頭扁平上皮癌4症例を対象として, 本バイパス術を施行し, 頸動脈切除術を伴う根治術を行った. 全例において, 頭蓋内合併症を予防しえた. 本術式は頭頸部扁平上皮癌症例における頸動脈切除に際して, 有用な血行再建術であると考える.
  • 内藤 健晴, 岩田 重信, 三輪 正人, 鈴木 隆, 加藤 隆一
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1815-1821,1895
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    髄液性耳漏は主として頭蓋底の骨折, 手術, 真珠腫や腫瘍による骨破壊によるものが多いが, まれにその既往がなく, 特発性に発症する場合を特発性髄液耳漏という. 本疾患は先天性内耳奇形が原因となる小児型 (pediatric type) と内耳奇形を伴わない成人型 (adult type) とに分類され, 後者は少ないとされている. 最近, 我々は49歳の男性で突然の左難聴と左耳閉感を訴え, 当科受診し, 初期に滲出性中耳炎として加療されていた, この極めてまれな内耳奇形を伴わない成人型特発性髄液耳漏を手術的に治癒せしめることができ, 術後1年2ヵ月を経過するが, 今だに再発を認めていない症例を経験したので, 本邦第3例目として報告した.
  • 坪川 俊仁, 斎藤 等
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1822-1833,1895
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
    手術的に摘出したヒト副鼻腔粘膜を細切し, RPMI-1640で培養し, 繊毛運動活性の律速因子として温度, pH, 浸透圧, ATP関連物質が繊毛運動に与える影響の可逆性変化を電気光学的に測定し, また繊毛運動を増加するか否かも検討した. その結果, 温度では36°-40℃, 30分以内の短時間のpHでは8.5, 浸透圧では428mOsm/Kg (NaClで調整), Na-ATPは10-3-10-5Mol, Mg-ATPは10-3Molで繊毛運動を増加した. また不可逆性変化をきたす範囲も組織的観察とともに明らかにした. 繊毛運動機能の低下した鼻副鼻腔疾患のエアロゾル療法は以上の基礎的事実を踏まえて加療することが大切である.
  • 1992 年 95 巻 11 号 p. 1834-1844
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 95 巻 11 号 p. 1844-1855
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 95 巻 11 号 p. 1855-1865
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1992 年 95 巻 11 号 p. 1865-1875
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 進 武幹
    1992 年 95 巻 11 号 p. 1876-1879
    発行日: 1992/11/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
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