日本消化器内視鏡学会雑誌
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29 巻, 4 号
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  • A CORRELATIVE STUDY
    Shiann Pan
    1987 年 29 巻 4 号 p. 619-625
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    A total of 448 patients with endoscopically healed duodenal ulcer received regular follow-up for 3 to 8 years. Eighty-seven (19.4%) of them never experienced recurrence (group 1), 39 (8.7%) had only once recurrence during the follow-up course (group 2), 269 (60.1%) recurred periodically or irregularly (groups 3 and 4), and 53 (11.8%) needed surgical operation finally (group 5). Group 1 patients consisted of 69% of patients with normal-shaped bulb (type I) and 31% with mild degree of bulbar deformity (type II). Group 5 included 54.7% of patients with marked deformity of the bulb (type III). In average, the type Iulcer patients were the youngest and the type III ulcer patients the eldest (with statistical significance). The mean age of groups 1 and 2 was significantly younger than that of groups 4 and 5 (P<0.01 in each). Male was more prominent in group 5 than group 1(P<0.05). Twenty-two (4.9%) of these 448 patients changed from type I to type 11 (17 cases) or from type II to type III (5 cases), 1 to 5 years later. In general, patients with type I ulcer seemed to have a larger chance to be cured but does not necessary approve a better prognosis in individual cases. Markedly deformed bulb (type III) probably is one of the important factors leading the duodenal ulcer to recur or even to going to the condition needs surgical intervention.
  • 磯辺 真, 西村 寛, 武田 仁良, 掛川 暉夫
    1987 年 29 巻 4 号 p. 627-635_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     食道および食道吻合部狭窄30例に対し,おもに内視鏡による電気メス切開術,Celestin dilatorとMercury bougieを併用または単独で用い,拡張術を行い,ほぼ満足すべき結果を得た。しかし初期の症例においては,内視鏡切開単独施行例において早期に再切開を予儀なくされた例や,Mercury bougie施行例のなかに,食道長軸の偏位が強く,ブジーの挿入が不充分であった例もみられた.これらの事より,より能率良く,安全にまた効果的な拡張術を行うために,現在,著者らはおもに狭窄部の形態より,1)狭窄部長径10mm以内の所謂膜様狭窄型には,内視鏡切開と予防的なMercury bougieによる拡張術,2)狭窄,偏位が強い高度の狭窄には,Celestin dilatorによる拡張術(症例により内視鏡切開を追加),3)狭窄が比較的軽く,偏位も少ないが,狭窄長径が長い型には,Mercury bougieによる拡張術と治療方針を立てており,この様な狭窄部の形態を充分考慮に入れた拡張術式の選択は,拡張術を成功させる重要な因子の一つであると考えられた.
  • 早川 勇二, 肱岡 泰三, 椋田 知行, 増田 栄治, 福井 弘幸, 三田 英治, 尾下 正秀, 池田 康雄, 竹井 謙之, 房本 英之, ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 636-642_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     消化性潰瘍の経過中に潰瘍底の隆起が出現した症例を8例経験した.7例は胃潰瘍であり,1例は十二指腸潰瘍であった.全例潰瘍の活動期より内視鏡的に経過観察されており,潰瘍底が次第に浅くなり隆起となることが認められた.長期観察により本隆起は,次第に縮小し赤色瘢痕となった.生検組織より,隆起の本態は過剰な肉芽であり,再生上皮の隆起である隆起型胃潰瘍瘢痕とは別の病態であると考えられた.8例全例にH2拮抗剤が投与されており,強力な制酸効果による急激な潰瘍の修復機転がその成因と思われた.本隆起性病変は,潰瘍治癒期の特殊型と考えられ,潰瘍時相中の位置付けや呼称が確立されるべきであると思われ,若干の文献的考察を加えて検討した.
  • 芦田 潔, 林 勝吉, 折野 真哉, 浅田 修二, 白木 正裕, 三好 博文, 平田 一郎, 大柴 三郎
    1987 年 29 巻 4 号 p. 645-653
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     症状の有無を問わず,内視鏡検査で診断された急性胃病変について臨床的検討を行なった.対象症例数は107例で,内訳は急性潰瘍55例,出血性びらん33例,多発性びらん19例であった.性別・年齢について,39歳以下の年齢層では男女比は3:1で圧倒的に男性に多かったが,他の年齢層では男女差はみられなかった.主訴は腹痛,吐下血などの急激な胃症状が大多数を占め,ほとんどの症例で発症の時期を推定することができた.しかし,不定な腹部症状や無症状の患者もあり,これらの症例では発症の時期を明らかにできなかった.誘因を指摘できた症例は全体の72%であった.主病変が前庭部,胃体部のいずれかに特定しえた症例について,占拠部位による臨床像の差異を検討した.主訴は前庭部型では腹痛が62%で,一方,体部型は吐・下血が60%であった.すなわち,占拠部位によって,症状に特徴がみられた.また,前庭部型では出血性びらんから急性潰瘍,多発性びらんへ推移がみられたが,体部型では推移を想定することはできなかった.随伴病変としての,十二指腸炎は前庭部に病変を有する症例にみられることが多く,したがって,前庭部に病変を有する症例では十二指腸の内視鏡観察を行なうべきである.
  • ―山口大学第1内科における経験から―
    竹本 忠良, 針間 喬
    1987 年 29 巻 4 号 p. 654-658
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     当科で経験した偶発症例を再検討した. 内視鏡機器の改良と術者のテクニックの向上とにより,通常観察における偶発症の発生頻度は激減してきた.しかし,治療内視鏡の分野では,偶発症発生頻度は,通常観察と比較して,約10倍と高率であった. 偶発症発生の原因として,術者の不注意・過信,患者の過度の緊張,医師と患者相互の信頼関係の欠如,術前検査不十分,検査適応判断の誤り,などが指摘できた. 治療内視鏡は,これから先,ますます拡大すると考えられ,それに伴う偶発症に関し,大きな社会問題となる可能性もある. われわれ内視鏡医は,まず,「内視の基本」に立ち帰らなければならない.
  • 五十嵐 良典, 丹羽 正之, 斉藤 征史, 加藤 俊幸, 高田 洋孝, 小越 和栄
    1987 年 29 巻 4 号 p. 659-667
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     われわれは過去16年間に施行した5,000件のERCPで膵管の走行判定不能例を除いた3,851例において膵管像を検討した結果,Millboumが指摘した膵管の走行異常とWirsung管とSantorini管との合流部の異常狭窄例が散見された.Pancreas Divisumは25例(確診5例,疑診20例),Santorini管が優位に太い例は8例,Wirsung管とSantorini管との合流部の狭窄は9例であった.Pancreas Divisumには背側膵炎や膵癌の合併は認めなかった.背側膵管の造影された50歳以上の症例に糖尿病の合併が認められた.Santorini管が優位に太い症例は高齢者に多く,上腹部痛を伴うが,血清アミラーゼ値の上昇は認めなかった.Wirsung管とSantorini管との合流部の限局した狭窄を呈する症例では,上腹部痛を伴うことが多いが他の膵管像には明らかな異常を認めず,原因不明であり,先天性の膵管の合流異常が疑われた.
  • ―癌深達度診断および癌内部エコー像について―
    河村 幸子, 相部 剛, 宮原 妙子, 由村 俊二, 松浦 伸二郎, 安武 隆二郎, 有馬 巧三郎, 野口 隆義, 中田 和孝, 伊藤 忠彦 ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 668-674
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     われわれは,超音波内視鏡による大腸癌(直腸,S状結腸癌)の癌深達度診断および癌内部エコー像を,手術後またはポリペクトミー後の病理組織所見と比較検討した.さらに,大腸の超音波内視鏡におけるラジアル走査式,電子リニア走査式の機種の差異に関しても検討した. 対象は臨床例で,早期癌4例,進行癌10例の計14例である. 癌深達度診断は,正常大腸壁の壁層構造の変化を読みとることにより可能であった.ただし,隆起性病変においては腫瘍様エコーの出現(ghost effect)に注意が必要である.進行癌とくに下部直腸において,a1かa2かの鑑別正診率は,50%の成績にとどまった. 癌内部エコー像は,中分化型腺癌,intermediate typeにおいては,低エコーまたは混合型に描出されることが多かった.
  • 三好 博文, 鄭 鳳鉉, 林 勝吉, 松本 章夫, 大坂 直文, 橋村 直隆, 進藤 博昭, 奥村 泰啓, 田中 雅也, 長野 文昭, 鍋島 ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 675-682
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     115例の食道静脈瘤患者に計286回の硬化療法を行なった.食道狭窄,ショック,術後の多量出血,化膿性胸膜炎,薬剤性肝障害,―過性脳虚血発作,肝性脳症など経験された主要合併症に検討を加えた.合併症の原因は技術的因子,薬剤,患者側の身体的状態に関与するもの,および原因不明のものであった.これらの合併症の対策は,技術の改良,習熟がもっとも重要であると考えられた.
  • 旗手 裕, 高橋 仁志, 錦織 ルミ子, 西浦 公章, 芝辻 洋, 今井 照彦, 筒井 重治, 居出 弘一, 本田 泰啓, 吉本 正伸, 浜 ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 683-691
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃・十二指腸併存潰瘍について,おもに長期経過観察より検討を加えた.対象の全消化性潰瘍は1,774症例である.全消化性潰瘍に対し,併存潰瘍は,男性16.2%,女性11.6%,合計15.2%にみられた.男女比は5.0:1で男性に多くみられ,40歳代に好発している. 併存潰瘍の初診時の潰瘍の活動状態により4群に分類したが,出現率,年齢分布ともに大きな差異を認めない. 併存潰瘍の胃病変では胃角部および前庭部に高率に存在し,十二指腸病変では線状潰瘍が高率に認められる. 併存潰瘍の治癒率は,十二指腸病変が胃病変より高率で,両病変がともに治癒する率は十二指腸潰瘍単独単発例より有意に低い. 2年以上の経過観察例において,併存潰瘍の瘢痕からの再発率は,胃潰瘍瘢痕からの方が十二指腸潰瘍瘢痕からより高い.
  • 林 繁和, 江崎 正則, 山田 昌弘, 土田 健史, 佐竹 立成
    1987 年 29 巻 4 号 p. 692-698_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     大腸内視鏡検査でアフタ様病変と診断された35例(感染性腸炎7例,抗生剤投与12例,原因不明16例)の臨床的検討を行った.女性に多く,30歳代で好発した.X線検査では約半数に小透亮像を認めるに過ぎず,診断には内視鏡検査が重要であった.直腸,S状結腸に好発し,深部大腸に限局するものはなかった.抗生剤投与例は原因不明例や感染性腸炎例に比し,病変が密在してみられ,生検でのリンパ濾胞採取率も高かった.抗生剤投与例は年齢,症状,抗生剤の内容,投与期間,投与経路,病変部位の分布,C.difficileのD1毒素陽性例の存在などの点において薬剤性陽炎のうち偽膜性腸炎に類似し,その発症機序に共通因子の存在が示唆された.原因不明例についてはウイルス感染の可能性も含め,今後の検討が待たれる.
  • 西郡 克郎, 斉藤 紀文, 戸田 裕, 佐藤 忍, 佐々木 賢二, 鈴木 亮一, 杉政 龍雄, 高邑 裕太郎
    1987 年 29 巻 4 号 p. 699-705
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     68歳の女性.4年前より胃潰瘍で治療を受けていた.食後の心窩部痛を主訴として当科を受診した.胃内視鏡検査で胃体中部の後壁にA2ステージの潰瘍を認め,シメチジン800mgとセトラキセートなどの併用療法を行なった.治療にもかかわらず治癒傾向に乏しく,また潰瘍底が次第に隆起し,明瞭な隆起性病変の像を呈するにいたった.胃切除を施行,切除標本では赤色で隆起した潰瘍底とその周囲の再生上皮を認めた.組織学的検査では悪性像はなく,著明な隆起は主として粘膜下層の線維化によるものであった.
  • 谷村 博久, 佐藤 信紘, 川野 淳, 鎌田 武信, 中川 彰史, 小島 義平, 杉原 逸朗
    1987 年 29 巻 4 号 p. 706-710_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     胃粘膜下腫瘍と胃外性圧迫による腫瘤とは,内視鏡的に鑑別困難な場合が多い.今回,われわれは,内視鏡検査にて粘膜下腫瘍の所見を呈し種々の検査にて脾動脈瘤と診断された1例を経験したので若干の考察を加え報告する.症例は76歳女性で主訴は心窩部不快感.内視鏡検査にて,胃体部後壁に2個の半球状及び亜有茎性のbridgingfoldを伴う特徴的な粘膜下腫瘍の所見を呈する病変を認めた.腹腔動脈撮影,X線CT検査にて脾動脈瘤が発見され,その胃外圧迫によるものと診断された.胃外性腫瘤で胃粘膜下腫瘍様の所見を呈することのあるものには,膵臓,肝臓,脾臓,胆嚢由来のものや,炎症性腫瘤等があるが,胃穹隆部から胃体部の後壁に病変を認めた場合,脾動脈瘤による胃外性圧迫も十分に考慮し,諸検査を行ない総合的な判断が必要と考えられた.
  • ―本邦報告例の集計―
    今西 建夫, 大曲 勝久, 浜里 真二, 早田 正典, 森 理比古, 泉川 欣一, 森川 俊一, 西畑 伸二, 千住 雅博, 伊津野 稔, ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 711-716_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     いわゆる胃vanishing tumorの経過をたどった胃粘膜下腫瘤を経験したので報告した.患者は68歳の女性で,主訴は心窩部痛.1回目の胃X線検査および胃内視鏡検査で,胃穹窿部に粘膜下腫瘍様病変を認めた.しかし4カ月後の胃X線検査,胃内視鏡検査では,腫瘤は完全に消失していた.組織学的には強い炎症細胞浸潤と,炎症による肉芽形成が主体になっており,炎症性腫瘤と思われた. 本邦で報告された胃vanishing tumor18例を集計し,検討を加えた.
  • 佐藤 邦夫, 狩野 敦, 籏福 公正, 金 俊夫, 小豆島 正博, 佐々木 正孝, 滝川 康裕, 山田 宏之, 河田 孝彦, 加藤 智恵子, ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 717-723
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     58歳女性のCronkhite-Canada症候群の1例を経験した.患者は胃集団検診で胃のポリポーシスを指摘された.精査の結果食道,胃,小腸,大腸に山田I型ないしII型のポリープが多発し,その組織学的特徴と,脱毛,口唇の斑状の色素沈着,爪甲の変化を伴っていることからCronkhite-Canada症候群と診断した.食道にもポリープを認めたのはKennedy,Jarnum,田中の報告に次いで世界で4例目である.自覚症状としては軽い胃のもたれ感のほかは特になく,臨床検査成績では血清総蛋白量が6.49/dlと軽度の低下を示すことと,糞便潜血反応が陽性であること以外には異常を認めなかった.特に治療を加えず経過を追っているが3年後の現在食道のポリープは目立たなくなり,胃および直腸のポリープも数は減じ,大きさも小さくなっている.血清総蛋白量の低下や貧血の増強もなく,また口唇の色素沈着は目立たなくなり,爪の変形も一部消退し,病状は自然に軽快しつつある.
  • 浅野 正裕, 嶋田 満, 三島 直也, 藤原 庸隆, 加藤 肇, 服部 和彦
    1987 年 29 巻 4 号 p. 724-728_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     患者は77歳の女性,右季肋部痛と黄疸を主訴として来院.腹部超音波,CT,PTCによって左肝管に狭窄を伴う多数の肝内結石と総胆管結石が認められた.患者が手術に同意しなかったので,経皮経肝胆道鏡的載石術を行なった.しかし,左肝管に著明な狭窄があり胆道鏡の挿入が不可能であった.そこで,マイクロ波凝固とPTCS用ドレナージカテーテルを用いて狭窄部拡張術を試みた.マイクロ波凝固は胆道鏡用の外径1.8mm,先端針長2mmの針状電極を使用し,30watt,15secの条件で計24回施行した.拡張術後,左肝管狭窄部は解除され胆道鏡も楽に通過できる様になり,その後の載石術は容易に行うことができ,完全に載石できた.マイクロ波凝固は安全性に優れていることから肝内胆管狭窄部の解除に有用と考えられた.
  • 村田 育夫, 山下 豊, 田中 俊郎, 林田 研司, 中村 憲章, 浦野 健, 今村 和之, 今西 建夫, 牧山 和也, 原 耕平
    1987 年 29 巻 4 号 p. 729-734_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     以前は極めてまれとされていた術前に診断された小腸腫瘍の症例も,内視鏡学の進歩とともに次第に増加しつつある.最近,43歳男性で腹痛および下血にて緊急入院し,大腸ファイバースコピーにより,回腸末端粘膜下腫瘍を先進部とした腸重積症を起こしていることを確認できた症例を経験した.本例では,内視鏡施行中に空気圧とファイバースコープによるpushで一時的に腸重積を整復せしめ,検査のための時間を得ることができた.同時に,内視鏡下生検により悪性リンパ腫の術前診断を得ることが出来た.このような報告はまれであることから,文献的考察を加えて報告した.
  • 岡野 均, 児玉 正, 辻 秀治, 高升 正彦, 光藤 章二, 古谷 慎一, 堀口 雄一, 西田 博, 佐藤 達之, 丸山 恭平, 瀧野 辰 ...
    1987 年 29 巻 4 号 p. 735-738_1
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
     新しく開発されたバルーンカテーテル,Rigiflex TTS(Through The Scope)バルーンダイレイターを上部消化管狭窄例に応用し,その有用性を検討した.バルーンダイレイターはバルーンの最大拡張径が18mmでかつ通常の上部消化管用の内視鏡鉗子孔(φ2.8mm)より挿入可能内視鏡直視下に施行できる利点を有している.通常のガイドワイヤー使用バルーンダイレイターで手技上あるいは安全上困難と考えられた上部消化管狭窄例6例(頸部食道胃吻合例2例,食道癌に伴う食道狭窄例1例,食道静脈瘤食道離断術後の食道狭窄例1例,膵臓癌による十二指腸下行脚狭窄例1例,高度逆流性食道炎に伴う食道狭窄例1例)に対し,本法による拡張を試みた.その結果,全例合併症もなく安全に短時間に狭窄部拡張を得ることが出来,同時に自覚症状の改善をみた.
  • 日本消化器内視鏡学会
    1987 年 29 巻 4 号 p. 742-757
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1987 年 29 巻 4 号 p. 758-784
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1987 年 29 巻 4 号 p. 784-790
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 日本消化器内視鏡学会
    1987 年 29 巻 4 号 p. 790-831
    発行日: 1987/04/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
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