大腸polypectomyの後出血の要因について多変量解析を行い検討した.検討症例は660症例1,454病変である.この中で術後出血を22症例23病変に認め,その頻度は3 .3%であった.抗凝固剤,抗血小板剤の服用者は660例中84例に認めたが,大腸polypectomy前後1週間,計2週間の服薬中止にすると後出血は0例であった.さらに後出血の危険因子について単変量解析(univariate analysis)を行った結果,各独立因子別に有意な危険因子は,年齢,切除方法,病変の大きさ,組織学的異型度であった.これらの有意な危険因子に関して多変量解析(multivariate analysis)を行った結果,組織学的高異型度が最も危険率が高かった(OR:5.8,95%CI:1.5-22.8).
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