日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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44 巻, 1 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 丹羽 寛文
    2002 年 44 巻 1 号 p. 1
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 中村 孝司
    2002 年 44 巻 1 号 p. 2
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
  • 児玉 正
    2002 年 44 巻 1 号 p. 3-10
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    消化管内視鏡はファイバー7,コープ.からビデオスコープ(電子内視鏡)へ不多行し,診断・治療に大きな進歩をもたらした.一方,膵管内視鏡については,現在もファイバースコープが用いられているが,画像の解像度の低さなど問題点も多い.膵管内に挿人可能な,超小型の電子内視鏡は,その開発が切望されながらも,技術的困難さからこれまで実現しなかったが,近年の電子映像技術の目覚ましい進歩を受け,われわれは1997年に世界最小の電子膵管内視鏡の開発に成功し.臨床応用を行ってきた.電子膵管内視鏡は高解像度の主膵管像が描出可能で,各種膵疾患の診断に有用であり,特にこれまで困難であった膵癌の早期発見に現実性が持てるようになった.他方,同時に挿人性の向上やチャンネル機構の設置といった改善すべき課題も存在した.これらの課題に対し,現在チャンネル機構を備えた次世代電子膵管内視鏡を開発し,臨床応用を開始したところである.将来電子膵管内視鏡検査の普及により,膵疾患の画像診断が大系化され,慢性膵炎や早期膵癌の内卒見鏡診断が確立されていくものと期待される.
  • 齋藤 奈々子, 藤崎 順子, 新井 弥生, 仲吉 隆, 桂 俊司, 望月 恵子, 成宮 徳親, 出尻 久雄, 鈴木 博昭, 池上 雅博, 宮 ...
    2002 年 44 巻 1 号 p. 11-16
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は45歳,男性,嘔気の精査目的に施行した上部消化管内視鏡検査にて,約10mm長のshort segment Barrett's esophagus(SSBE)内に約4mm大の0'-lla型早期食道腺癌を認め,内視鏡的粘膜.切除術(endoscopic mucosalresection;EMR)を施行した.病理組織学的に深達度m,1y0,v0で,断端陰性であった.本症例は,早期発見によりEMRにて完全切除が可能であったBarrett腺癌の1例であり,貴重な症例と考えられた.今後,積極的にBarrett上皮を拾い.上げ,経過観察する必要性が示唆された.
  • 田島 秀浩, 佐々木 省三, 中川原 寿俊, 藤田 秀春, 福地 将彦, 伊藤 博行, 七澤 洋, 田中 三千雄
    2002 年 44 巻 1 号 p. 17-22
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は48歳,女性.精神分裂病で他院入院中,自殺目的に酸性洗剤を約50ml服用し当院胃腸科入院となった.急性期は保存的に治療し得たが,入院40日頃より胃体下部に高度な瘢痕狭窄を生じて嘔吐するようになった.このため入院7カ月後に外科転科となり,胃空腸吻合術および術中発見された空腸の狭窄に対する部分切除術を施行した。本疾患を急性期から晩期にわたって内視鏡で経過観察した報告は少なく,文献的考察を加えて報告した.
  • 青松 和揆, 大川 清孝, 山崎 智朗, 追矢 秀人, 青木 哲哉, 倉井 修, 根引 浩子, 岡 博子, 佃 博, 井上 健
    2002 年 44 巻 1 号 p. 23-29
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は74歳男性.主訴は水様下痢であり,注腸造影にて直腸Rs部~S状結腸下部に狭窄が認められ,腸間膜脂肪織炎を疑われ人院した.内視鏡ではS状結腸の粘膜は浮腫状で,小豆大の隆起を全周性に認め,管腔は狭小化していた.直腸には浅い潰瘍が地図状,輪状にみられ,虚血性直腸炎を合併した腸間膜脂肪織炎と診断した.絶食,高カロリー輸液,抗生物質投与などの保存的療法にて軽快した.
  • 橋口 一利, 松浦 隆志, 徳光 陽一郎, 井上 昭宏, 高橋 信, 大畑 佳裕, 一宮 仁, 中垣 充, 白浜 正文
    2002 年 44 巻 1 号 p. 30-37
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    症例は53歳の男性で,十二指腸潰瘍にて胃部分切除の既往がある.元来,大酒家であった.平成12年1月4日に上腹剖3痛にて米院し.US.CTに主膵管の拡張膵尾部に6cm径の胞と周囲脂肪織の混濁を認め,慢性膵炎の急性増悪に伴膵仮性嚢胞の診断にて入院した.膵酵素阻害剤,経静脈栄養にて治療を行うも嚢胞は10cmに増大し,症状が増悪した.各種画像診断にて悪性所見は認めず,発症後6週目に内視鏡的残胃嚢胞ドレナージ術左施行した.経鼻ドシナージとして嚢胞洗浄を行い,嚢胞の消失と臨床症状の著明な改善を得た.内視鏡的胃嚢胞ドレナージの報告は散見ざれるが,残胃に施行した症例は少ないため報告した.
  • 小川 淳宏, 下向 博洋, 宮川 幹世, 武田 力
    2002 年 44 巻 1 号 p. 38-43
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    根治切除不能な大腸癌によるイレウスに対しては,従来は入工肝門造設等の開腹手術を行うことが一般的であった.近年,内視鏡治療の進歩により.根治切除不能な食道癌による狭窄には,self expandable metallic stmt(EMS).留が一般的となつてきた.われわれは今回,4例の大腸癌による腸閉塞に対して,EMSを留置した.全例におい.てEMS留置は腸閉塞の解除に有効で,留置に伴う合併症はみられなかった.EMS留置は開腹手術に比べて低侵襲であり,根治切除不能な大腸癌による腸閉塞症例におけるQOLの改善に有用であると号えられた.
  • 小道 大輔, 大屋 敏秀, 岩本 慶子, 杉山 真一郎, 玉木 憲治, 末永 敏彰, 藤村 二郎, 丸橋 暉, 住元 了, 佐々木 民人, ...
    2002 年 44 巻 1 号 p. 44-49
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    患者は73歳,女性.心窩部痛を主訴に当院受診,急性膵炎と診断され入院した.腹部CT,MRCP,ERCPでは膵体部の主膵管の途絶および,末梢側のわずかな拡張を認めたか,膵内にSOLは認めなかった。膵液テロメラーゼ活性が陽性であったため,膵体部癌を強く疑い,脚体尾部,脾切除を施行した.病変は膵管内にほぼ限局し,膵実質へわずかに浸潤する膵管内乳頭腺癌であった.また,本症例は同時に卵巣癌の合併を認める重複癌であった.
  • 完山 裕基, 西野 晴夫, 田村 晃, 高橋 敬二, 松生 恒夫, 鈴木 康元, 井上 冬彦, 野沢 博, 渡辺 豊, 松島 誠, 門田 守 ...
    2002 年 44 巻 1 号 p. 50-56
    発行日: 2002/01/20
    公開日: 2011/05/09
    ジャーナル フリー
    トータルコロノスコピー(TCS)を修得するための研修システムについて研修医の立場から考察した.TCSを知期間に上達させるためには自己流では限界があり,適切な指導施設において,確立された方法に従って集中してトレーニングする事が必要である.また研修医の立場からは,十分な持ち時間をもって症例に望み,多数の症例を経験し,その場で細かな指導が受けたいといった現実の診療や患者の立場とは相反する要望があり,指導施設側にはこれら現実とのギャップを少なぐする工夫が必要である.当施設での研修経験では,90%以上の症例に5分台で盲腸まで挿人できるレベルに達するには8~9カ月の研修期間と400~500例の症例数が,また98%以上の症例に5分以内で挿人できるレベルに達するには15~16カ月の研修期間,900~1,000例の症例数が必要であった.
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