日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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56 巻 , 2 号
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総説
  • 松井 敏幸, 久部 高司, 矢野 豊, 平井 郁仁
    2014 年 56 巻 2 号 p. 237-249
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    炎症性腸疾患(IBD)である潰瘍性大腸炎(UC)とクローン病(CD)はそれぞれ長期罹患者が増加し,種々の合併症が発症する.その中でも大腸癌(CRC)は最も重大な合併症であり,生命予後にも強く関与するため,その軽減に努力が重ねられてきた.本稿では,IBDにともなうCRCの近年の疫学的特徴について述べ,特に欧米とは異なったわが国独自の特徴にも触れた.CRC早期発見にはサーベイランス内視鏡(SC)の意義は高い.その適応などについて概要を解説する.
原著
  • 阪口 正博, 高尾 美幸, 恩田 紗緒里, 築野 美保, 橋本 貴司, 飴本 完二, 大山 恭夫, 島田 守, 権 五規, 西原 政好, 丸 ...
    2014 年 56 巻 2 号 p. 250-259
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    【背景・目的】LDA・NSAIDによる消化管粘膜傷害をどのように予防するかは一般臨床の場で重要である.その予防に対する臨床医の考え方を明らかにすることを目的に出血性胃十二指腸潰瘍の発生と対応状況を調査した.【対象・方法】2000年から2011年の12年間に経験した消化管出血症例を対象に,LDA潰瘍とNSAID潰瘍の頻度の変化を検討するとともに,LDA・NSAID投与時の胃十二指腸粘膜傷害の予防に対する臨床医の考え方をアンケート調査した.【結果】NSAID潰瘍は年次的に増加していたが,LDA潰瘍は2005年頃をピークに減少しており,最近では出血性潰瘍の4%であった.アンケート結果では,NSAID処方時の出血性潰瘍予防に用いる薬剤としては防御因子製剤が最も多く,PPIを投与する医師は27.9%であったのに対し,LDA処方時ではPPIが最も多く,PPIを処方する医師も45.3%と高率であった.【結論】LDA潰瘍に対するPPIによる予防投与は徐々に普及してきており,LDAによる出血性胃十二指腸潰瘍症例は減少していると考えられた.
症例
経験
  • 松井 佐織, 廣吉 康秀, 阿南 会美, 阿南 隆洋, 菅原 悦子, 渡辺 明彦, 菅原 淳, 藤田 剛, 向井 秀一
    2014 年 56 巻 2 号 p. 279-285
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    Chlamydia trachomatis(以下クラミジア)による直腸炎は,イクラ状・半球状小隆起が典型的内視鏡像とされるが,自験例では典型例が少なく,丈の低い隆起や隆起を伴わない例を認めた.自験例28例のうち初回内視鏡検査時に隆起性病変を認めた18例では丈の高い隆起(典型例)を3例(10.7%)に,丈の低い隆起を15例(53.6%)に認めた.隆起を伴わなかった10例(35.7%)では,びらん・アフタ・発赤などの所見を認めた.クラミジア直腸炎では,半球状小隆起以外の内視鏡所見が認められることも多いと考えられ,症例の集積と検討が必要と思われる.
  • 古志谷 達也, 磯部 涼, 坂上 均, 米田 麗枝, 桂 長門, 清水 謙司
    2014 年 56 巻 2 号 p. 286-291
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    悪性大腸狭窄に対してNiti-S D-type stentを用いたステント治療を施行した症例をretrospectiveに検討し,その有用性を明らかにした.15例(palliative therapy 12例,bridge to surgery:BTS 3例)に施行し,全例で手技的成功が得られた.術前のColorectal Obstruction Scoring Systemは平均1.3で,術後には平均3.8に改善した.BTS症例では,ステント留置後速やかに腸管閉塞症状の改善を認め,一期的な外科手術が施行された.Palliative therapy症例では,平均観察期間92日(17日-380日)で,後期合併症としてステント再閉塞を2例に認めた.ステント留置後4例に化学療法が併用されたが,化学療法による影響は認めなかった.現在,本邦では2種類の大腸ステントが保険収載の上で使用可能となったが,今後長期予後を含めた前向きな比較試験が必要である.
新しい手法・処置具・機器
注目の画像
手技の解説
  • 北野 雅之, 坂本 洋城, 工藤 正俊
    2014 年 56 巻 2 号 p. 296-308
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    胆膵疾患に対するコンベックス型超音波内視鏡検査は,主に経胃,経十二指腸球部および経十二指腸下行部の3ステーションから観察を行う.周辺臓器・大血管との位置関係を把握した上で,内視鏡の進行方向移動,捻り回転,アップ・ダウンアングルを組み合わせて,連続的に膵実質・膵管・胆道を観察する.血管と胆管・膵管の識別には,ドプラモードを使用する.胃からは,主に肝臓,膵頭部の一部,膵体尾部を描出する.門脈の走行に沿って内視鏡を進めると膵頭体移行部が描出され,時計回転により膵尾部側へ撮像を行う.十二指腸球部からは,主に胆道,膵頭部を観察する.コンフルエンス部から反時計および時計回転行うことにより,それぞれ膵頭体移行部および膵頭部が描出される.内視鏡を押し進めるとスキャンが胆管の肝側へ移動する.下行部からは主に膵頭部,乳頭部が観察される.内視鏡のストレッチ後,大動脈の画面右上方で膵頭下部を描出し,少しずつ引き戻すことにより,乳頭部が描出される.
ガイドライン
  • 小野 裕之, 八尾 建史, 藤城 光弘, 小田 一郎, 二村 聡, 矢作 直久, 飯石 浩康, 岡 政志, 味岡 洋一, 一瀬 雅夫, 松井 ...
    2014 年 56 巻 2 号 p. 310-323
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/18
    ジャーナル フリー
    早期胃癌に対する内視鏡治療が急速な拡がりを見せている現況において,日本消化器内視鏡学会は,日本胃癌学会の協力を得て,新たに科学的な手法で作成した基本的な指針として,“早期胃癌ESD/EMRガイドライン”を作成した.従来の日本消化器内視鏡学会のガイドラインにおける手技の具体的な手順や機器,デバイス,薬剤の種類や使用法などはハンドブックとして別に刊行することとした.この分野においてはエビデンスレベルが低いものが多く,コンセンサスに基づき推奨度を決定しなければならないものが多かった.適応・術前診断・手技・根治性の評価・偶発症・術後長期予後・病理の7つのカテゴリーに分け,現時点での指針とした.
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