日本消化器内視鏡学会雑誌
Online ISSN : 1884-5738
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53 巻, 4 号
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総説
  • 高橋 寛, 平田 邦代, 澤田 晋, 吉本 和仁, 西元 史哉, 鵜川 邦夫, 加藤 薫, 土田 知宏, 山本 頼正, 藤崎 順子
    2011 年 53 巻 4 号 p. 1229-1240
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/06/14
    ジャーナル フリー
    胃癌検診の大きな目的は,胃癌による死亡率の低下を目指していることは言うまでも無い.しかし,より早期に胃癌を発見することで従来の外科手術による治療のみならず,より低侵襲な内視鏡的治療が選択される.内視鏡治療により,患者のQ.O.L向上に大きな影響をもたらすことより,われわれ内視鏡医には内視鏡的治療が可能な病変での診断が求められている.内視鏡検査は診断情報として,病変部の色調の変化を加味して診断できる利点がある.色調が診断の手がかりとなる病変としては,IIb型早期胃癌に代表される平坦型病変であるが,その診断には発赤,褪色,色むらなどの所見が重要となる.特に微小胃癌においては,病変の存在に気づくきっかけとなる所見である.微小胃癌の診断の手がかりとなる粘膜の変化は,陥凹や隆起などの形態の変化のみにとらわれず,色調の変化にも注意して観察する必要がある.
    NBI拡大内視鏡による観察により,さらに正確な微小胃癌の診断が可能となる可能性がある.
症例
経験
注目の画像
手技の解説
  • 木暮 宏史, 伊佐山 浩通, 辻野 武, 水野 卓, 佐々木 隆, 山本 夏代, 笹平 直樹, 平野 賢二, 多田 稔, 小俣 政男, 小池 ...
    2011 年 53 巻 4 号 p. 1312-1319
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/06/14
    ジャーナル フリー
    胆管狭窄に対する内視鏡的プラスチックステント留置術の有用性,安全性は確立しているが,閉塞率が高く,開存期間が短いという問題点がある.閉塞の原因として,十二指腸液の胆管への逆流に起因する胆泥の形成や食物残渣の付着があり,乳頭機能を温存し十二指腸液の胆管への逆流を防止するため,ステント下端が乳頭から出ないように胆管内に留置するInside stentが考案された.本邦では生体肝移植後の胆管狭窄や悪性胆管狭窄に用いられ,良好な成績が報告されている.Inside stentはmigrationの問題や抜去・交換時の煩雑さなど改善すべき点はあるもの,通常の留置法より逆行性感染のリスクが減り,開存期間の延長も期待できる.しかしながらInside stentが一般に普及するには,より簡便で安全性の高い専用デバイスの開発が不可欠であり,Inside stentの有用性と安全性について通常の留置法と前向きに比較する必要がある.
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