畜犬抑留場由来の外見上異常を認めないイヌ100頭について24項目の血清化学成分を測定し, 実験用犬のスクリーニングについて検討した結果
1.
Mf (-) 犬で24項目の血清化学成分のうち15%以上の異常犬がみられた項目は, T. P, T. Lipids, Ch, Glucose, Creat, Ch-Ease, GOT, GPT, Kの9項目で, そのうちT. Lipids, GlucosEを除いた7項目がスクリーニングに有効な項目と判断し, この7項目でスクリーニングを試みると,
Mf (-) 犬の約40%が長期実験用犬として選別された (25/63).
2.
Mf (+) 犬で, この7項目すべて正常範囲にあったものは約10%(4/37) であり, この
Mf (+) 犬は犬糸状虫駆虫のみによって長期実験用犬となりうるものと推定した.
3.
Mf (-) 犬の25頭, Mf (+) 犬の4頭を除いた71頭は心・肝・腎のいずれかの障害があり短期実験用にしか使用できないものと推定した.
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