日本獣医師会雑誌
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7 巻, 12 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 渡辺 守松, 佐藤 卯三郎
    1954 年7 巻12 号 p. 531-536
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    豚の一過性の発熱, 脳症状, 呼吸器症状あるいは下痢などの各型の症状を示す病気から-新ウィルスが分離された. 血液変化, 剖検所見は豚コレラに類似するが軽く, HI抗体, 補体結合抗体及び中和抗体が自無及び人工感染豚血清中に証明せられ, HIは本病の診断に用いうる. すなわち8倍以下は陰性, 16倍以上は陽性である. HIによって本ウィルスを同定すると今までのところ新しいウィルスと思われる. HI試験により本病の無症状感染がかなりあることを私共は証明した. これは豚コレラワクチン注射などの要因によって誘発される. 幼豚が感染すると重症のようで耐過しても発育不良となり, いわゆる萎縮豚の原因の1つとなりうるようである. 死亡率は少いが, 誘因が加わると発病と損害が起るようになる. 全国各地で哺乳類 (人を含めて) に本ウィルスが分布していることが証明せられた. 耐過豚は免疫を得るようであるが, まだ実験が少く, 確かなことはわからない. ワクチンもできていないし, 治療法もわかっていない.
  • 第1報前頭骨骨硬度測定による骨栄養障害症診断法と骨硬度計について
    秋山 綽, 旭 興正, 鳥羽 秋彦, 細田 哲哉
    1954 年7 巻12 号 p. 537-542
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    わが国で骨軟症と呼ばれている骨栄養障害症の診断方法は, 生化学的方法, 病理学的方法あるいは臨床検査法 (飯塚式骨軟症診断刺鍼を応用する方法) が活用されてきた. しかしながらこれらはそれぞれ多くの欠点を持っている. そこでわれわれはより簡単でもっと正確な早期診断法を把握することに努めてきた. その結果, 前頭骨の硬度は, その骨の一定体積中P, Ca含量の多寡に左右されることが明らかとなり, かつ骨の病的変化と亀, また密接な関係のあることが明らかとなった. この事実からわれわれは, 前頭骨骨硬度を本症の診断に応用することを考え, 骨硬度計を考案し, 骨硬度測定値による診断規準を作成した.
    本篇では, 硬度測定値に対する生化学並びに病理学的裏附を加えて診断規準の根拠を示すとともに, 硬度計の原理並びに使用法について報告する.
  • 1. KOPROWSKI株の家兎における病毒学的観察及び豚に対する安全性と免疫元性について
    杉村 克治, 笹原 二郎, 林 重美, 熊谷 哲夫, 宗形 光蔵, 近常 正輝
    1954 年7 巻12 号 p. 543-546
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    KOPROWSKIらによって継代された豚コレラ家兎化病毒を本邦産雑白色市販家兎で累代通過 (12月9日現在224代) を行って家兎における継代法, 病毒の分布, 家兎発熱の出現状況を観察すると共に, この株を豚に接種してその臨床, 血液学的変化, 解剖所見について安全性の立場がら観察した. また病原性の復帰の問題, 接種豚と未接種豚の同居感染の有無についても興味深い成績が得られた. この株を接種された豚は3日後にすでに10,000M. L. Dの豚コレラ病毒血の攻撃に対して耐過回復した. また48頭の家兎化病毒接種豚のうち22頭が無反応で, 16頭が軽度の体温の動揺を示したのみで耐過し, その免疫元性が極めて強固であることが明らかになった.
  • 太田 幸愛
    1954 年7 巻12 号 p. 547-551
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    狂犬病固定毒を家兎, 山羊, 馬に接種しその病毒の移行進達分布について一環した研究として, 今回は山羊を用いての実験成績を報告する.すなわち病毒を各接種方法 (眼房内, 硬脳膜下, 脳内, 脳内並びに腰椎内同時, 腰椎内) に従い接種し, 大脳内 (灰白質, 白質, 海馬角) 小脳内, 脊髄内 (頸髄, 胸髄, 腰髄) における病毒量を比較検討した結果, 次の如き成績を得た.
    I. 接種後の臨床所見は眼房内, 腰椎内接種は共に他法に比較して, 接種後発症感染極期までの日数が不同かつ延長された。
    II. 病毒量にういては, 大脳内は脳内並びに腰椎内接種が高く, 腰椎内接種が低い.小脳内は眼房内接種でやや低い.脊髄内は脳内腰椎内同時接種が高く, 硬脳膜下接種が低い.いずれにしてもその病毒量は脳に比して極めて低い.
    III. 興味ある事実は腰椎内接種において, 脊髄の一部にのみ病毒を証明したにかかわらず斃死をみたこの点, 更に吟味検討すべきであろう.
  • 1954 年7 巻12 号 p. 552-561
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 佐藤 博
    1954 年7 巻12 号 p. 567-571
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 高桑 一雄
    1954 年7 巻12 号 p. 572-574
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 北沢 馨, 櫛部 政久
    1954 年7 巻12 号 p. 575-577
    発行日: 1954/12/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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