日本獣医師会雑誌
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36 巻, 8 号
選択された号の論文の9件中1~9を表示しています
  • Haemophilus somnus感染症について
    大島 寛一
    1983 年 36 巻 8 号 p. 435-440
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 福島 義信, 土井 一夫, 滝沢 親史
    1983 年 36 巻 8 号 p. 440-445
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    アルコール不安定乳の発生の多い牧野の牛と発生をみない牧野の牛の飼料給与状態を調査した結果, 発生の多い牧野の牛は粗飼料を多く給与されていたが, 食塩はほとんど給与されていなかった.この点に着目して, 乳中および血中のNa/K濃度を指標にしてアルコール不安定乳との関係を調べた.一般に, アルコール不安定乳産生牛は血中のNa濃度は低く, K濃度は高い傾向を示した.乳中のNa, K濃度も同様の傾向を示し, 乳中のNa/Kは低かった.アルコール不安定乳産生牛に食塩を給与すると乳中のNa濃度が増加する結果, Na/K比が高くなりアルコール反応は陰性になった.
    プレドニゾロン投与では, 乳中のNa濃度は減少してNa/Kが小となる結果, アルコール反応は陽転した.また, メンブトン投与では, 乳中Na濃度は上昇し, Na/Kは大となり, アルコール反応は陰性となった.
  • 小野 武男, 山川 晃一, 鈴木 達郎, 柏崎 守, 寺田 厚
    1983 年 36 巻 8 号 p. 446-452
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    子豚の大腸菌性下痢 (whitescour) に対するピロミド酸 (PA) の臨床試験を実施中の養豚場3カ所において哺乳子豚10頭を剖検し, 小腸部の細菌学的検討を行った.その結果を要約すると次のとおりである.
    1) 2-4週齢の子豚に好発する豚白痢では, 小腸上部において.Escherichia coliの異常増殖が認められた.
    2) 腸管内より分離されたE.coli中から, 下痢の発症と関係の深いとされている定着因子や毒素産生性を有する菌株が検出された.
    3) PA投与により下痢の治癒した子豚では, 腸管病変の回復と小腸上部E.coli数の減少が認められた.
  • 秦 敦朗, 内海 健二朗, 石川 隆司, 深川 清二, 野田 周作, 堀江 牧夫, 時吉 幸男
    1983 年 36 巻 8 号 p. 453-458
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    イヌパルボウイルス (CPV) の免疫抗体の子犬への移行と, 移行抗体の子犬での消長を知るため12頭, 3同腹子犬群の血清中の赤血球凝集抑制 (HI) 抗体価を経日的に測定した. いっぽう, 大阪府南部の家庭に飼育されている成犬のHI価もあわせ調査した.
    子犬は哺乳後3ないし4日で母犬の50%に相当するHI価を示していたが, その後は規則的に低下し, 半減期は10.8日であった. 疫学調査した成犬168頭のうち68%は20倍以上のHI価を示し陽性であった. 陽性犬のうち屋外飼育犬の平均HI価は1, 349倍, 室内犬は187倍であった. したがって当地区の子犬の32%は移行抗体をもたず, 68%の子犬のうち屋外犬は平均72日齢, 室内犬は42日齢で移行抗体が消失 (10倍以下) すると推定された. これによりCPV不活化ワクチンを子犬に使用する場合の好適日齢を予測することができた.
  • 野中 富士男, 松尾 和夫, 高瀬 公三, 山田 進二
    1983 年 36 巻 8 号 p. 459-463
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    産卵率の低下および異常卵の産出を示した2種鶏群からウイルスが分離された. 分離ウイルスの性状検査および鶏アヒルに対する病原性を検討し, 次のような成績が得られた.
    1) K農場の1鶏群22例中3例およびM農場の1鶏群27例中1例の糞便材料から4株のウイルスが分離された.物理化学的性状および血清学的性状より, 分離ウイルスはいずれも産卵低下症候群-1976 (EDS-76) の原因であるトリアデノウイルスと同定された.
    2) 材料採取鶏群の分離ウイルスに対する赤血球凝集抑制 (HI) 抗体は, K, M2鶏群とも90%以上陽性で, 平均HI価はそれぞれ1: 147, 1: 30であった.
    3) 分離ウイルスを接種されたSPF産卵鶏およびアヒルでは, ともに接種後7-9日目より産卵の停止および異常卵の産出が観察された. アヒルにおける産卵異常の発生率は50%で, 鶏の80%に比較して低かった. またアヒルおよび鶏のHI抗体は同様に産生され, それぞれ接種後28および35日目に最高の平均HI価, 1: 447および1: 389に達した. 分離したトリアデノウイルスは, アヒルに対し鶏よりは軽度であるが病原性を示した.
  • 久木 義一
    1983 年 36 巻 8 号 p. 464-468
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    Mesocestoides Paucitesticulusは1973年に沢田・久木によって愛媛県産タヌキから採取され新種として記載された条虫で, タヌキのほかキツネ・イヌの小腸にも寄生し, キジ・ヤマドリなどの内臓を生食する猟犬に寄生がみられる.本報告では成虫・幼虫・虫卵の形態について組織学的な所見を含めて精細に明らかにし, 近似するM.lineatus, M.litteratus両種との形態学的差異について述べた.
  • 今井 壮一, 池和 憲, 東郷 正治, 木下 正保, 田代 英俊, 石井 俊雄, 島田 健次郎
    1983 年 36 巻 8 号 p. 469-475
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    ブタヒゼンダニに対するin vitroでの薬剤試験法の確立を試みるとともに, 本法を用いて有機リン系殺虫剤であるナレドの殺虫効果について検討した. 豚疹癬罹患豚より痂皮, 皮膚片を集め, 37℃ で1時間以上放置したのち, 脱出したダニを有柄針で拾い上げ試験に供した. 薬剤試験用容器には, 底部外側に1cm間隔の画線を描いた直径9cmのガラスシャーレを用い, これにアセトンで所定濃度に希釈したナレドを1mlずつ滴下した. これを均等に拡散させ, 乾燥したのち, 採取した虫体を投入した. 採取した虫体には幼ダニ, 若ダニ, 成ダニの各ステージのものが見られたが, 数量的にこれらを区別して集めることは困難で, 本試験ではいずれのステージのものも1個体として計数した. 試験の結果, 対照群において, 6時間後には平均13.5%, 24時間後には100%の虫体が死亡したことから, 本法では6時間程度の試験時間が適当であると考えられた.本試験によるナレドの殺虫効果は0.2μl/dishでKT50=0.78時間, 0.1μl/dishでKT50=1.24時間で, 本剤はブタヒゼンダニに対し, 比較的速効性をもつ有効な薬剤であることが示唆された.
  • 杉山 定寛, 守野 繁, 中尾 敏彦, 角田 修男, 河田 啓一郎, 高橋 英世
    1983 年 36 巻 8 号 p. 476-478
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
    初産分娩後約2年間にわたり計13回の発情期に交配したが受胎せず, その後発情が不明瞭となった輸入ホルスタイン種乳牛を入院させ, 血中P濃度の測定および臨床検査により性周期の判定を行いつつ加療したところ, 入院後4回目の人工授精 (以下AI) により約4.5ヵ月目に受胎させることができた.
    本例は血中プロゲステロン (P) 濃度の測定による性周期の正確な判定と, それに基づく適期のホルモン処置により受胎し得たものと考えられる.
  • 3. 抗菌性薬物の薬理 (その3)
    吐山 豊秋
    1983 年 36 巻 8 号 p. 479-482
    発行日: 1983/08/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
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